前回の旅から2ヵ月以上も過ぎてしまったが、ここにきてようやく緊急事態宣言も明け、ドライブにうってつけの気候にもなってきたということでいよいよ再開。


6月27日(日)晴

金・土と続いた職場のフロア変更作業。机やプリンタの移動などの力仕事が続いた疲れを癒すため、70㎞ほど離れた京極町までドライブすることに。

羊蹄山麓6町村の一つである京極町は、名水百選にも選ばれた羊蹄山のふきだし湧水で有名な町。
毎年何度かここの水を汲みに訪れているが、昨年はコロナ禍ということもあり訪れるのを控えていた場所だ。

晴れの休日ということで道路混雑を予想し早めに自宅を出発するも予想外に車の数は少ない。
札幌の奥座敷定山渓温泉を抜けるとすぐに中山峠の上り道路。この峠の頂上にある道の駅「望羊中山」では北海道民なら誰もが知っているあげいもが売られていて、ここを通るときの愉しみの一つになっており、今回もやはり寄ることに。

久しぶりの売店にはいつも通りの列。いつの間にか券売機でチケットを買う方式に。これもコロナによる影響か。あげいもと合わせて毎回楽しみにしているポテトチップスがなくなっていたのがかなり残念。代わりに中山チキンという名のから揚げを。これらを食しながら望む羊蹄山は格別。

道の駅をあとにして30分ほど走るともう目的地の京極町ふきだし公園に到着。早速駐車場前の売店で台車を100円でレンタルし、用意したポリタンクを積んで坂を下った所にある水汲み場に。

隣町の倶知安町に住んでいた35年以上前は道道沿いにも水が流れていてそこで勝手に汲んでこれたが、エキノコックスが流行し出してから整備された水汲み場以外で汲むことができなくなったのは少し寂しい。

わざわざここまで来て汲んだ水を調理に使っている札幌市内の飲食店も多いと聞く。自分がよく行く蕎麦屋の店主も毎週ここで水を汲んでいると話していた。

水を汲んだ後はふきだす水のマイナスイオンを浴びながらしばしの休憩。この場所でボーっとするのは何度来ても気持ちがいいものだ。

台車を返しに売店に行くと店頭にわらびが一束100円で売られている。聞くとご主人が朝すぐ隣で採って来たものとのことで迷わず購入。あく抜きをした後翌日に味噌汁でいただきました。

この後、公園向かいの京極温泉に寄るのも毎回の定番。
源泉温度40.3℃のナトリウム・塩化物・硫酸塩泉はかけ流しではなく加温濾過循環方式だが、正面にそびえたつ羊蹄山を眺めながら浸かる露天風呂が大きな魅力だが、スタンプ10個で入浴が2回もサービスになるのも隠れた魅力。



温泉に浸かった後はそのまま帰路へ。

往復150㎞、制覇したのは京極町の1町のみ(喜茂別町も通ったけどここは前回制覇済)。累計で12市町村を制覇、全制覇まで残すところ167町村。



7月2日(金)曇り

前回から一週間も間を空けずの3回目は、年に一度の積丹でウニ丼を食す旅に決定。

昨年は8月の夏休み期間中の休日だったこともあり開店の2時間前に到着したにも関わらず店前はすでに行列・・・の激混みだったことを思い出し、今年は7月初旬の平日にすることに。平日なので開店時間前を目指さなくてもそれほど混んでいないだろうと考え、10時過ぎに出発。

天気予報は1日を通して曇り、積丹ブルーの絶景は期待できないかと思っていたが、札幌を過ぎ小樽に差し掛かったあたりから晴れ間が見えてきた。
快調に小樽、余市の町を過ぎ目当ての店に着いたのは丁度お昼時。車は1台しか止まっていない。やはり早い時期の平日にしたのは正解・・・と思いきや、まさかの臨時休業!! どうもこの日は神社のお祭りの様子。仕方がないので、隣のお店へ。だが、やはりここも臨時休業。これはやばい。その後何件か覗くもやはりどこも臨時休業・・・。自然相手のウニ漁を生業にするここ一帯は神を祭る大事な日は総出で準備なのかも。

これは今回は諦めて積丹の絶景を楽しんで帰るしかないかと少し離れた島武意海岸へ向かうことに。目的地手前で小さな宿の前を通った時何かののぼりが目に入って来た。ネットで宿名を確認すると、宿主が出漁した日だけランチ営業とある。
早速車を降りて入り口を確認すると「本日、ウニ丼、イクラ丼、ウニ・イクラ丼のみ提供」と記されている。目当ての店より500円ほど高いようだが、HP画面を見せると10%引きになるというので迷わず店内に。


広い店内に先客は3組ほど、昨年の激混みの店内からは想像できないほどの静かな環境で食事ができそうだ。
注文後5分するかしないかのうちにウニ丼が運ばれ、ご主人が「まずは醤油をかけずそのままで食べみてください。汁物のタラは骨が多いので気を付けてくださいね」と丁寧に説明してくれ、これでこの店の印象が更にアップ。
言われた通りに醤油をかけずにそのまま口の中へ運ぶと何とも言えぬ濃厚な独特な甘みが拡がる。これはこのまま醤油をかけずに・・・とも思ったが、半分くらい食したところで醤油をかけることに。やはり醤油をかけても美味しいものは美味しい。あっという間に完食。

ご主人のお父様が漁に出て獲ってきたものをご主人が調理し奥様と2人で接客しているという完全な家族経営のこのお店、みなさんとても感じがよくて、周りも密になることも気にせずにゆっくり食事ができて文句の付け所なし。来年もここに決まりかな。

食事の後は島武意海岸で暫しの間積丹ブルーを愉しむことに。

駐車場から海岸に向かう歩行者用のトンネルを抜けると眼下には日本の渚百選にも選ばれた鮮やかなブルーの絶景が現れ息をのむ。5分ほど下ると波打ち際まで行けるが、今回は上から眺めることに。

積丹半島にある神威岬や黄金岬などのビューポイントの中でも積丹ブルーを堪能したいならここが一番のお薦め。

次に来たときは美国からニューしゃこたん号という展望室がある船に乗って、船上から奇岩、断崖絶壁の、展望室の窓越しから海中の風景を思いっ切り楽しもうと思いながら、20分ほど戻った次の目的地、岬の湯しゃこたんへ。

坂を上った突き当りにある施設はどことなく牧歌的な外観の建物。

中に入ると平日の日中ということもあり入浴客はまばら。
ここは浸かるとすぐに肌にぬめりを感じるナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉で、温泉からもサウナ室の窓からも海を眺めることができる。

↓カタログから

サウナからの水風呂の後は外に出て露天風呂の前に拡がる海の大パノラマと心地よい風を感じながら暫し心をほぐすのがここでの一番の愉しみ。


温泉から上がったら駐車場横にある海産物屋で積丹産の珍味を買うのも毎回のことで、今回はにしんのとばとつぶの燻製を買って帰路に着くことに。

余市を抜け小樽辺りまで来たところで夕刻を迎え休憩がてら小樽を通ったら必ずと言っていいほど立ち寄る花園銀座商店街にある喫茶店コロンビアで夕食をとることに。

天井に飾られた大きなシャンデリアと赤いビロードのソファ、アンティークの数々が置かれた昭和ノスタルジーを満喫できる広い店内に先客はなし。

ひっきりなしに通る列車が少しだけ覗くことができる窓側の席につき、アツアツの鉄板に乗って出される定番のハンバーグ&ナポリタンを注文。ボリュームたっぷりのこれぞ喫茶店のナポリタンは自分の中では東京神保町の喫茶さぼうる2と肩を並べるほどのお気に入り。これにデミグラスソースたっぷりのハンバーグがまるまる一つ付いて1,000円を切る破格値。お昼にウニ丼を平らげたばかりにも関わらずここでも一気にペロリ。

心も身体も、そしてお腹もすっかり癒されたところで今度こそほんとに札幌への帰路につくことに。

今回訪れたのは、小樽市、余市町、古平町、積丹町の4市町で、走行距離は203㎞。ここまでの累計は16市町村、853㎞、全制覇まで残り163市町村・・・・。


続く


今回はジョン・デンバーのバージョンで






















ふきだし公園でマイナスイオン