メジャーのフィールドからインディーズにシフトし今も活動を続けるバンドは多い。

メジャーの頃にヒット曲を放ち武道館なんかの大会場でもライブを行ってきたモッズやパーソンズなんかは、インディーズにシフトしながらもメジャーと遜色のない活動を維持し続ける礎を築いたバンドではないだろうか。


スタークラブやラフィンノーズなんかのパンクバンドもインディーズな活動に戻ってきてからもコンスタントに作品のリリース、ライブ活動を続けている。


ケントリのケンジは東京から地元札幌に戻ってきてから、働きながら(多分)もケントリ、スマロ子、ソロと活動の幅を広げ、今でも全国をツアーして周っている。


ここ札幌出身のミンクスがメジャーで活躍してた10年弱の期間はそんなに熱心に聴くことはなく、知っていたのはウッチャンナンチャン主演のドラマ「コンビニエンス物語」の主題歌となりヒットした「パッシュ」くらいなもの。その曲が入っていたアルバムを始め、CDを何枚かは中古ショップで手には入れていたが、今となってはたった1枚しか手元に残っていない。


そんな彼らが1997年に解散してからも単発的に何度かライブを行っていた話題は雑誌で目にはしていたが、「へー、ライブやったんだ」程度しか感じず。

それが昨年末に発売されたBOLLOCKSに掲載された彼らのインタビューを読んで、何か心に引っかかるものが残った。


「50歳を過ぎて・・・、それぞれの立場とかいろんなものがあって・・・」

「正月に実家に帰った時に近所のディスカウントショップにギターが売ってたの。モーリスとかさ・・・・。そこの傘立てみたいな所に立てかけてあった、メーカーもよくわかんないようなヤツが2,000円で売ってて(笑)、買っちゃったんだよ、それ。それを家まで弾きながら帰ったんだけど・・・・」

響いた。彼ら真剣だな、と。

それでもそこで紹介されていたアルバムを買うまではいかずにいたら、先日、オークションサイトで復活後のライブDVDを発見し落札。

手元に届き早速プレイヤーにセット。

知ってる曲はパッシュの他、2,3曲だけ。それでも最後まで食い入るように。

飲みながらでしたが(笑)


みんないい顔してるんだよ。メンバーも、オーディエンスも。


途中、オリジナルベーシストで今は青森に住んでるらしいちょっと太った伊藤龍一も参加する辺りはちょっと微笑ましくもあり。昔はこういうのはどうかなと思っていたが、長く活動を続けてきた軌跡の一つとして、いまでは受け入れられるようになったのは自分だけではないようだ。
スタークラブやストラマーズもアニバーサリーなライブでは旧メンバーを迎えて演奏してるしね。

50歳を過ぎて再びロックと向き合い始めるにはそれなりの熱い思いと覚悟がいるはず。
それでも向き合わずにいられないのは、ロックにとり憑かれた者たちの運命(さだめ)なのだろうか。

友人である元THE TRAVISのまふゆ氏も50歳を過ぎて新たなパンクバンド「ベインビール」を立ち上げた。




みんないい意味で、パンクロックの、ロックンロールの奴隷なんだよ。



バンドマンじゃない自分は、こうやってそんなバンドを紹介し続けるだけしかできないが、いつまでも、彼らとは違う立ち位置で、パンクロックの、ロックンロールの奴隷でい続けよう。