高校に入り初めて組んだバンドはクラッシュ、一風堂、ピーター・フランプトン、チャック・ベリー、マイケルシェンカー、キッスとなんでもありのコピーバンド。で、エレキバンドというなんとも・・・なバンド名だったけど高2が終わる頃まで続いたっけ。

次に組んだのはモッズ、ARB、リザードと自分の好きなバンドのコピーバンドでBROKEN KIDSという、今考えるといかにもモッズファンが付けました的なバンド名。でも、当時は結構気に入ってて、レタリングシートを使って愛器のテレキャスターにその名を刻んでいたほど。

二十歳を過ぎてなお、真剣にパンクバンドをと高校時代の仲間と結成したのがスパナという名のバンド。今でも、バンド名だけなら勝負できるぞと自画自賛。

ということで、今回はバンド名についてあれこれ。


日本人でありながら日本語のバンド名ってのはそう多くない。古いところでは頭脳警察。フランク・ザッパの「Who Are The Brain Police?」が由来らしい。

頭脳警察よりパンタ&ハルの方が好みという変わり者な自分。そのハルには、ほんの僅かな期間だけどARB加入前のサンジが参加していたというのも興味深いエピソード。



頭脳警察と同じ時期にすでに活動していたのがリザードと名乗る前の紅蜥蜴だが、元々は「秘密結社紅トカゲ団」だったとモモヨ作の自伝的小説「蜥蜴の迷宮」に記されている。

あの天才バカボンに一度だけ登場した架空の結社からとられたというそのバンド名は、雑誌で団抜きで紹介されているうちにいつしか紅蜥蜴へ変貌を遂げたようだ。

五木寛之の小説「夜のドン・キホーテ」に彼らをモデルにしたバンドが登場するが、こちらの方は紅蝙蝠と名付けられている。


現在活動を続けるバンドで和名というと、横道坊主と怒髪天というところだろうか。

長崎の方言で悪ガキという意味の横道坊主は長崎出身のバンドということで。


怒髪天はパンクというものを日本語で表そうと思って付けた名前だと、こちらも増子直純の自伝「歩きつづけるかぎり」で語られている。


日本語のバンド名はこの辺にして。

ARBのデビュー時の正式名はALEXANDER’S RAGTIME BAND(アレキサンダー・ラグタイム・バンド)。

事務所がジャズのスタンダードナンバーから付けたというこのバンド名は、当時絶大な人気を誇っていたアイドルロックグループのBAY CITY ROLLERS(略してBCR)の日本版を意識してということは誰しもが想像できるところ。そんな事務所と折り合いが悪くなりデビュー後間もなく独立した彼らだが、4枚目のアルバム「指を鳴らせ!」辺りからはARBを正式名に。自分としてはアレキサンダー・ラグタイム・バンドというのもカッコよくて気に入ってるのだが。



イギリスのモッズムーブメントからとられたTHE MODSは、1974年の結成時はTHE MOZZという表記。
この時のメンバーは森山の他、白浜久(元ARB)、浅田孟(元サンハウス、シナロケ、ARB)、川嶋一秀(元サンハウス、シナロケ)という、今となっては垂涎のメンバー。

1996年にリリースされたアルバムのタイトルが「ZA MOZZ」だったときは話題にもなった記憶。

デビューした年(1981年)の11月、THE MODSを名乗るとモッズバンドと勘違いされるというザ・ジャムのポール・ウェラーの助言から「NEWS BEAT」と名乗ってロンドンの老舗ライブハウス「マーキー」に出演したというのは有名な話で、この時の音源は4thアルバムGANG ROCKERのB面にも収められている。


THE MOZZの前に森山と浅田の2人が結成したバンドが開戦前夜という名だったのは頭脳警察に影響されてのこと。 



バンド名の極め付けはジョー・ストラマーからまんまいただいたザ・ストラマーズか。

当初は??な感じだったが、今となってはしっかりと馴染んでしまってるのも継続の力故か。



まだまだバンド名に関する話題は尽きないが、今回はこの辺で。

どうせなら「画数をしっかり調べてこのバンド名にしました!!」なんてバンドが出てきたら面白そうなものだが・・・と思うのは自分くらいなもんか。