今まで生きてきた56年間で一体どれだけのことをやり抜いて、貫いてきただろう。

先日、映像制作の道に進んだ長男から「初監督作品が完成した」との知らせ(LINEでだけど)があった。

大学を1年休学して映像関連の学校へ通った長男は、1年後に約束通り復学、その1年後には大学を卒業し広告映像の企画・制作を中心とした会社に就職。そこでは主にCM制作のアシスタントのような仕事をしていたようだ。年に何回かは自分が関わったCMを知らせるLINEが届いていたので多分間違いないはずだ。
今回の知らせはそのCMではなく、あるプロスポーツ選手を追った30分弱のドキュメンタリー作品、しかも監督として制作したものだという。

彼の今の仕事に就いてからの苦労については僕の思いが及ぶところではないし、また、ここが彼のゴールではないのだろうが、「あぁ、自分の選んだ道をしっかりぶれずに進んで、やり抜いちゃってるなぁ」と妙に感心してしまったところだ。
知らないところで、夢に向かって進んでいく精神力、やり抜く力なんかをしっかり身につけていってたんだなー、ちょっと悔しい?感じだけど俺なんか軽く越されちゃったなー、と。
そういえば、小学の頃のサッカーチームも高校も大学もここだと決めたら最後まで諦めないで一心不乱にチャレンジしてたような奴だった。

こっちといえば、高校は入学できそうなとこをとりあえず。親に国公立以外の大学には行かせないと言われ高1で早々に大学受験は諦めてたし、就職も深く考えずにだったし。
そんなテキトーな、何事からも目を逸らしてばかりなとこが反面教師として彼には映っていたんだろうなぁ。ある意味、それはそれでよかったのかもな。
きっと彼は何事からも目を逸らさずに、常に自分自身としっかり向き合ってきたんだろう。
恥ずかしながら子供に人生の大切なことを教わった気分だ。

実はこの知らせを受ける前に僕は職場にあった「GRITやり抜く力」という本を読んでいた。

表紙にある「人生のあらゆる成功を決める究極の能力を身につける」なんてコピーからは、そこらへんに溢れているビジネス書や安っぽい成功哲学を書いた本のように思ってしまうところだが、心理学者アンジェラ・ダックワースによるこの本は、世界で鉄人と呼ばれるような人たちを何年にも渡り研究してきた結果(事実と推論)を華美な脚色も、エンターテインメント性も排除して書かれているところに好感が持てる。

この本によるとやり抜く力を持つ鉄人には
① 興味
② 練習
③ 目的
④ 希望
の共通する4つの特徴があるそうだ。そして、我々が何事も上達しないのは意図的な練習をしていないからだとも。

また、
① どんなことを考えるのが好きか
② いつの間によく考えることは
③ 本当に大切に思っていることは
④ 最も重要なことは
⑤ 何をしている時が一番楽しいか
⑥ これだけは耐えられないと思うことは
を自分に問うことで自分が取り組むべきことを発見できるらしい。


やり抜く、貫くといえばこの2曲。




そして一昨日、通勤途中にある寺院の前にこんな言葉が。


どうもこの一週間は、そろそろ自分に言い訳なんかしてないでやりたいことに真剣に向き合うことを考えろよっ!てなバイオリズムが働いていたらしい。

ーGRIT ー いい響きの言葉だ。かなり遅くなったけど、自分もやり抜けるもの、貫けるものを見つけてみるのも悪くはなさそうだ。


せめてこのブログだけは自分の思うところまではやり抜きたいものだ。