THE MODSの配信ライブ「BRIGADE JAM-ACOUTIC SESION-」が昨日終了した。
本来なら昨年予定されていたアコースティックライブ「BLUES BRIGADR Ⅱ」ツアーの東京公演に行く予定で飛行機のチケットも購入したが残念ながら中止となったので、個人的にはその時のリベンジという点でもかなり楽しみにしていた今回の配信ライブ。
配信期間も終わったので内容に触れても大丈夫だろうということで、曲順に従って紹介していくことに。
タイトルにジャムとかセッションとあるとおり、いつものライブのようなカチッとした進行ではなく少し緩い雰囲気で進められているのも今回の見どころ。
1.ハートに火をつけて
のっけから思いもよらない選曲に驚き。
セカンドアルバム「NEWS BEAT」に収録されていた懐かしい曲で、普段のライブでもほぼ演奏されないこの曲を一発目に持ってこられたら、こちらのハートにも火がつくってものだ。
セカンドアルバムでは「夜が呼んでいる」、「ALL BY MYSELF」「イヤな事さ」辺りも是非ライブで聴いてみたいところ。
2.マネーゲーム
ここで苣木教授が初お目見えのフルアコ(キングスネークというブランドのモノ)に持ち替えた。
P-90ライクのミニハムバッカーが付いたこいつはフルアコとはいえ「ダーティなフルアコ」をコンセプトに製作された優れものらしい。
曲の方は♬マ、マ、マネーゲーム、白い粉より強力、マネーゲーム♬の「白い粉より強力」のところでいきなり「ピー音」。
あれ?と思い、Apple Musicで聞いてみたらやはりピー音。アルバムリリース時はそんなの入ってなかったのだが、これも時代というものか。
規制する側にバンドの意図するところなんか汲み取られることがないことは百も承知。
個人的にはピー音にした方が隠したいワードが浮き彫りになるだけで逆効果だと思うのだが
3.SLOW DOWN BABY
ピー音でヒートアップした気持ちをこの曲でスローダウンさせるのはバンドの狙い?
4.ACE BOON
モリヤンの「ひとつ絶対間違えないのやっといた方がいいな」の一声でこの曲が選ばれ、こんなところからもジャム、セッションとタイトルされていることが伝わる。
絶対間違えないやつと言っておきながら、普段見ることがない苣木教授のボトルネックを使ったスライドギターを堪能させるところが憎い演出。
5.あの日に
東日本大震災があった時に作られた曲。
灰色の雨よショーシャンクの雨になれ
あの日俺たち何を見たのか
あの日俺たち何を知ったのか
このコロナ禍の日々のことも、この先こんな風に考えることになるのか。
6.Don't ask me
イントロがかっこよく決まっててウォーと思っていたら、歌に入った後がGSっぽいアレンジになって更にカッコよさが倍増。
7.ラモーナ
間奏でキーコがベースを弾きながらカズーを吹くサプライズ。
前のアコースティックライブでは鍵盤を弾いていたし、この人のチャレンジングな姿勢には毎回驚かされる。
8.HIT ME MORE
教授が今回ボーカルをとったのはアルバム「EASYCOME EASY GO」からの懐かしいナンバー。
9.スカでぶっ飛ばせ
原曲に近いアレンジ。
スカってアコースティックな感じにもマッチするんだと妙に納得。
10.HANNY HASH
前奏が一瞬だけベンチャーズぽいのは苣木教授のギターの音色のせい?
11.泥棒列車
モリヤンが「コーラスなしでやってみます」とスタッフに語って始まるのだが、一つの曲にもコーラスありのものだとか様々なパターンを用意しているということだろうか。
ミュージシャンてやはりすごい。
12.BOOM OR BUST
キーコがボーカルをとるナンバー。
モリヤンのギターソロが良い音してます。
演奏後「今のテイクワンよかったよね」と語る教授がいい顔してるなぁと思っていたら、モリヤンがバースディケーキを持って登場。
キーコの誕生日をケーキで祝うサプライズだ。
ハッピーバースデーを歌う教授に合わせギターを弾いているコルツ岩川の姿がチラリ。
13.NOT FADE AWAY
教授のエピフォンテキサンの音がアコギとは思えないくらいの力強さ。
14.GOOD TIMES ROLL
ここでようやくモッズとしては最新作品の「ROCKIN' CABARET BLUES 」からのナンバー。
キーコの弾くベースにニヤリのモリヤン。
今回のセッションではメンバー間のアイコンタクトだとかお互いの演奏に対する表情だとかがいい感じの雰囲気が観る側にもすごくよく伝わってくる。
15.( I wanna be a )GANGSTER
いつものライブ終盤の盛り上がり曲も軽やかでポップな感じに変身。
演奏後「普段せんことしたろ?」と教授がニヤッとしながらキーコに聞くと「普段せんことしたら、あれっ?て…」と、これまたニヤッと返すキーコ。
ひとつひとつの会話からもメンバーがこのセッションを心から楽しんでいることが伺われる。
16.WALK WITH ME
「ROCKIN' CABARET BLUES」からの2曲目はモリヤンのギターソロが優しく響く。
17.不良少年の詩
ブルージーなアレンジに生まれ変わった1曲。曲のラストに向けて段々と盛り上がっていくところにゾクッと。
18.ロックをトメルナ
前回の配信ライブのタイトルにもなったこの曲。
トメルナ世界がフリーズされても
胸の銃声響かせ
このロックをトメルナ
どんなに息苦しい日々が続こうともロックを止めてはいけないという彼らなりの現在の状況に対するメッセージか。
19.STAY CRAZY
そして、ラスト。
信じることが切り札と信じ
世界が笑っても俺たちは曲げなかった
時代が終わっても俺たちは逃げない
泣けます。
あまりにもいい曲なのでPVを↓
今回の配信では教授のフルアコ、ボトルネックを使ったプレイ、キーコのカズー、モリヤンのグヤトーンアンプと新たなチャレンジが多く散りばめられていて興味深かったが、キーコのヘフナー製バイオリンベースのサウンドとスライドを多様したプレイが個人的なツボだった。
いつもは革ジャン姿のキーコもカジュアルとはいえ意外にカチッとお洒落にキマッてるし、モリヤンの着るモノにはいつも憧れるが自分には似合わない。教授のウエスタンぽいのが自分向きかなと。
それにしても配信ライブの視聴期間は幸せな時間を過ごすことができた1週間だった。
仕事のキツさも癒しの時間さえあればなんとかなるもの。
以前のようにライブを気兼ねなく楽しめるまでにはもう少し時間がかりそうだし、またこういう配信ライブや配信ライブをまとめたDVDなんかを発売してくれると嬉しいんだけど・・・。