多くのバンドやミュージシャンのアルバムを聴いて来ても、一生追い続けられるバンドは限られて来るものです。
その中の一組のバンドがBRAHMAN、OAUです。
1stフルアルバム(ミニアルバムを入れると3枚目のアルバム)「A MAN OF THE WORLD」を聴いて、BRAHMANの持つ世界観に釘づけになった。
(上はアナログ盤、下はCD)
東洋の匂いのあるアジアの民族音楽のミクスチャーパンクの要素が所々に散りばめられていて、それでいて男臭さを感じ、ハードコア臭のあるバンドだと思いました。
そして、なおかつ、激しいけど、エモーショナル、静なる部分もありますね。
もちろん、ライブにも行きました。
今のコロナ禍と違って、ライヴはモッシュ・ダイブを多発する体当たりの激しいライヴ。
近年は女子も増えて来たが、BRAHMANのライヴは血の気溢れる男子が多いのが特徴です。
しかし、真にBRAHMANの音楽が自分の精神的に大きな影響を受けて、一生手放せないバンドになったのは、その後のセカンドフルアルバム「A FORLORN HOPE」とサードフルアルバム「THE MIDDLE WAY」による所が大きいです。
上から
1番目 「A FORLORN HOPE」アナログ盤ジャケット表側
2番目 アナログ盤ジャケット裏側 BRAHMANのメンバー四人から頂いた直筆のサイン
3番目 左 「A FORLORN HOPE」CD 日本盤、右 Overseas edition
「A MAN OF THE WORLD」のアジアのミクスチャーパンクの要素が薄れて来たものの、BRAHMAN独自の世界観のハードコアが前面に出て来たように思います。
ただ、所謂ゴリゴリのハードコアパンクのバンドと異にする所は大きいですね。
音楽のスタイルではなく、精神性。
他のアルバムもそうですが、この2枚のアルバムの曲はライヴによって育って行った。
BASIS、DEEP、BOX、ARRIVAL TIME、THE VOID、LOSE ALL、DOUBLE-BLIND DOCUMENTS、CIRCLE BACK、PLACEBOなどなど。
BRAHMANはアルバムインターバルは長いが、その分、多くのライヴをこなしているバンドです。
BRAHMANのライヴは小さいハコから、大きい会場と多くの会場で参加して来て、とにかく思い出の多いバンドですが、一番の思い出と言われたら、2013年6月8日の幕張メッセで行われた「BRAHMAN Tour 相克 FINAL 「超克」 the OCTAGON」です。
後の武道館のライヴでもそうでしたが、このライヴはセンターステージでホールの真ん中にステージを配置して、360度観客に囲まれる構造のライヴです。
当時のレポの一部分を再現します。
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「警醒」の演奏を終えて、「PLACEBO」に差しかかり、トシロウさんはA1ブロックの中に入って来たとき、オーディエンスは次々に前へ詰め寄ったのも束の間、前から将棋倒しになって自分もその中に巻き込まれた。自分の体の上に人が倒れていたので少しの間起き上がれなかったが、近くにいた人が手を貸してくれて起き上がることが出来ました。(本当に手を貸してくれた方感謝です。)その後、自分の立ち位置を見たらトシロウさんを触れるか触れれないかの距離のところにいるのに気づいた。 そして「PLACEBO」の演奏が終わると、トシロウさんもバランスをとるのに大変そうでしたが、そして人に支えてもらいながら話し始める。
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トシロウさんと1メートル以内の所に、プラシーボ(Placebo)を熱唱している。
これは泣きたくなるくらいの感動なのに、さらにその後のMCも至近距離で聞けた最高の思い出です。
ライヴ以外にも思い出はありますが、ライヴではこれが一番ですね。
ちなみにプラシーボは、トシロウさんが子供の時に亡くなった友達に向けて歌った曲ですね。
BRAHMANは無骨で血の気盛んな男子が戦闘態勢で汗だくでモッシュダイブに臨み、体感するライヴバンドのイメージも強かったですが、それだけではなく、ライヴで、相当視覚の面も大切にしているバンドのように思います。
このことは、今年の5月に映像作品がリリースされたときに、触れましたが、写真集やライヴ映像作品は数多く出されて来たけど、BRAHMANが視覚面で拘っていることは何となくはわかっていたものの、2018年の武道館のライヴによって、それが明確にわかったこと。
さらには、BRAHMANのカメラマンは三吉ツカサさんですが、BRAHMANの写真集って、背景が黒であるのが多いですね。
カラフルな感じの写真はあまりない。
これこそ、ハードコアを連想させたりしますね。
映像も凝っているのが多いですね。
バンドイメージが明確です。