壁が付いたらあれ?
暗っ・・・
気のせいと思いたい。
でも気のせいじゃなかった
次の週末現場に足を運んでも、
これが現実だという
事実を叩きつけられるだけ
居ても立っても居られず
担当の現場監督さんに言った
「なんか、思ったより暗いんですけど…」
するとひと言。
「ああそうですね。今まではやはり
壁がないぶん明るく広く見えますしね」
優しくて生真面目な担当さん。
もっともらしく答える。
私
「いや、そもそも窓がこんな
小っちゃいなんて思わなかった
んですけど」
現場監督さん
「そこはまあ、、、図面通りには
なってまして。
ここにこう、筋交いがあるので、
窓はこのサイズには
なっちゃうんですよね」
困り顔で何とか対応せねばと
頑張る現場監督さん。
そりゃそうだよね。
工事ミスでもなく、欠陥でもない
図面通りだし。
一緒に聞いている夫はというと、
いきなり場を乱す私に
不機嫌になり
「今さらそんなこと言うなよ」
と。
いや、今言わなきゃでしょ。
私的には緊急事態だよ
このまま進んだら、この有様だよ
暗くて、窓がない…
※ちっちゃい窓しかない
場を乱すどころか、
この期に及んで
あり得ない発言をする
重大さは分かっている
本気で言い出して良いものか、
そんな大それたこと
起こして良いのか
自分自身も
分からない
言ってもどうにも
ならないかもしれない…
だけど言わなかったら、
このまま過ぎていく
本気で言い出したかったけど
夫にそれはやめてくれと言われ。
言えなかった…
奇抜なことは好まない
世間体を気にする
無難な人だから仕方ない
私も結局は勇気が足りず、
暴動を起こすことが出来ず
着々とマイホームが仕上がっていくのを、
見守るしかなかった
つづく。