私たち夫婦は、夫婦だけでイタリアの美しい島に3泊4日の休暇に来た。

目的は、夫婦関係の修復だ。

夫は私の気持ちを取り戻したい。
私も、夫と喧嘩し合う仲ではなく、支え合う関係でいたい。

二人でレストランに入った時、ふと三男の話になった。

三男がこの8月に高校に入った後、学校が自分に合わないのではないかとすごく悩んでいた。元々行きたかった同じレベルの高校があったのに、人数調整のために隣の高校に入れられてしまった。
親としては同じレベルだから内容も同じだと思い込んでいた。
今の学校があまりにも課題が多くて鬱になりそうな事、クラスにもあまり馴染めない事などあり、三男は最近どんどん顔が暗くなっていた。

私は三男が気の毒だったが、
「もう少ししたら慣れるよ。」
としか言えなかった。
私は、こういう時に正直どうすればいいのかわからない。

私の話を聞いた夫は、
「それは何か行動を起こさないと」
とすぐに三男に電話をして話を本人から聞いた。

「そうか。そんなに悩んでたのか。でも、ウジウジ悩んでるだけじゃダメだ。
学校長に連絡してみる。
それでダメだったらしょうがないけど、もしかして可能性があるなら、やってみないと!」

その会話を聞いて、涙が出てきた。

夫は、良い人で、良い父親だ。
私ができない事をカバーしてくれる。
なんて頼れる人だろう。

私はこの人が必要だし、子供達もこの人が必要だ。私はこの家族を守らなくちゃいけない。

夫が電話を終えた後、
「ありがとう。あなたは本当に素敵な父親よ」
と泣きながら感謝した。
「僕は、いい父親にもなりたいけど、君のいい夫でもありたい。」と言った。

こんな私にそんな事を思ってくれるなんて。

こんな私に。