まだご紹介していないのがありました。
◆作詞家 及川眠子さんの「ネコの手も貸したい」
80年代に様々なヒットソングを手掛けられ、
そして今でもみんながこぞって歌う「残酷な天使のテーゼ」も書かれた
及川さんの作詞本です。
私が及川さんに褒められて有頂天だった話はこちら
雲の上の人に、アマチュアにすらなれていない自分の詞を見ていただく機会があるって
それだけでも相当シアワセだなぁと思います。
今でも私の創作活動の糧になっています♡
このネコの手…も及川さんのこれまでの歌詞を分析しつつ、
いろんな手法を教えてくださる、とても参考になるご本だと思います。
及川さんご自身がどうして作詞家になられたか、なども載っていて
偉大な先人も先ずは小さ一歩からのスタートだったのだな、と。
踏み出す勇気もくれるはず。
そして、作詞とはちょっとズレますが、
◆声優 梶裕貴さんの「いつかすべてが君の力になる」
これ、発売された月に、地元の本屋さんで見かけて思わず買っちゃったんです。
声優さんと作詞家はジャンルは違いますが、
その構造がかなり似ているのでメンタルの保ち方とか、とても共感します。
例えば、新人時代は常にオーディションを受ける。
受け続けて、やっと最終選考に残っても振り落とされる。
売れっ子になるとキメウチの仕事もあるけれど、基本はオーディション。
主役を数々やった今でさえ、役が取れなかった時は落ち込む。
人生の経験すべてが仕事に生きてくる。
裏方という言い方はおかしいけれど、
飽くまで「作品」の一部であり、とはいえ、貴重な存在であること。
我々作詞家も限られた人がキメウチで仕事をし、
その他大勢はみんなコンペで採用を勝ち取っていくシステムです。
自分の個性を垣間見せながらも、出されたお題に沿って仕事をする。
そこも似てるかな。
そして、やり切った!良いの書けた!と思っても、
結果がすべてなので、ダメだった時の落ち込み方(笑)
でも、この辛さも含め人生の喜怒哀楽が、
次からの創作活動のどこかで生きてくるんだと思える。
こういう作詞家の精神論って
なかなか本とかでは書かれていないので、
梶さんのこの本を読みながら、作詞家のメンタルを鍛え、癒しました(笑)
ハッキリ言って、打ちのめされても打ちのめされても、
何度だって戦ってやる!というスポ根の精神が実は必要なんですよね。
やってることは文系だけど。
作詞家になってまだ2年目の頃。
事務所の先輩作曲家さんに言われました。
「あきらめないで続けることが一番大事」
ちょうど私もその頃、結構なスランプだったのでその言葉も励みになりました。
やっぱりスポ根なんですよ(笑)
そして、今日も明日もあきらめない私なのです。