久しぶりに本の話。

 

9月だったかな、

辻村深月さんのハケンアニメ!が文庫化されました。

待っていましたとばかりに即買いの私。

人気声優が続々絶賛とな。

花澤香菜さん、小林ゆうさん、雨宮天さんとか。

今をときめく方々のお名前。サスガ。

 

今回はいつもみたいに

うわっふ!!という大どんでん返し、

謎めいた事件などは起こりません。

でも、アニメ業界をしっかり取材されたことが

容易に想像できるほど全編にわたって

監督、アニメーター、フィギュア作家、イベント、

声優、町おこしの自治体と丁寧に描かれていました。

主題歌の記述についてもチラリと。

それな!と思わずうなずく私(笑)

闇が深いわ・・・

私も今まで書かせていただいたもの全て

きちんと内容に沿ったものだと言えるけど

これから先は分からないものねぇ・・・

そういうところも含めて

製作される方々のアニメへの

深い深い愛情を感じ取れる良い作品でした。

 

ちなみに私はアニメは好きだけど

業界のことは全く知らないので

とてもお勉強になりました。

(ついでに言うと、私は自分が属する

音楽業界についても無知でございます。

誰か教えて。)

 

最初、読んでても全く気が付かなかった

というか忘れていたのですが、

ハケンアニメ!に出てくる王子監督、

チヨダ・コーキのV.T.R.に

ちゃんと紹介されてましたね。

「王子監督によるアニメ化」って。

 

で、V.T.R.を再読することにした訳ですが、

ちょこちょこ記憶が間違ってた(笑)

あの人があれで最後ああなると思ってたけど

そうじゃなかったわ。(←意味不明)

 

この本の醍醐味は

スロウハイツの神様(辻村深月著)の登場人物、

天才作家 チヨダ・コーキのデビュー作品という体であること。

表紙の中にさらにチヨダ版表紙があり、

同じくスロウハイツに出てくる脚本家

赤羽環の解説があり、

本物の裏表紙の内側にさらに

チヨダ版裏表紙もあるという遊び心。

 

ということで、V.T.Rを再読したあと、

スロウハイツの神様(上下巻)を再読。

この話もホント好き。

上記2つの本を読んだ話は

2014年にブログ記事にしていますが

超簡単にまとめていたので再度内容をば。

 

こちらは登場人物それぞれの心の闇、

夢への憧れと情熱、

あれは一体・・・?という謎めいた出来事、

あぁ、そうだったのか!という展開。

辻村ワールド全開だと思います。

そして、最後はやっぱり

心がほわっと温かくなる。

だから辻村さんの作品が好き。

そして同じ世界線に

別の作品の登場人物が生きているのも好き。

世界はバラバラなようで

実はつながっているんだなと思ったり。

 

これを読むと凍りのくじらを読みたくなるけど、

家族に貸したはずが実家で行方不明に。

帰省の度に捜索するも全く出てこず。

好きな本だから貸したのにツライ(涙)

我が家では本は貸すモノではなく

あげるモノなのかもしれません・・・うぅ・・・

また買うかぁ・・・

 

とりあえず、次はアレを読みますよ。

こっちは凍りのくじらから派生したヤツね。

楽しみ。

 

あぁ、そうそう。

文庫化されたハケンアニメ!の巻末には

糸色望の「絶望した!!」で有名な(?)

さよなら絶望先生、

幼女と化した吸血鬼、

ドーナツ大好き忍ちゃんが超カワイイ

「物語」シリーズなどで監督をされている

新房さんと辻村さんの対談も載っています。

アニメ大好きな方、是非に。