夕飯を買いに外に出る。

アパートの敷地を出ると同時に

ポツポツと降り始めた雨は

30秒もしないうちに

激しく道路を叩きつけ始めた。


タイについて書かれた本には

タイ人は傘をささない、止むのを待っている

なんて書いてあったりする。


最近のバンコクでは

傘をさす人は珍しくない

時間に追われる現代社会の波は

タイも例外なく巻き込んでいる。

雨が止むまで雨宿りしようという考えは

通用しなくなっている人が増えている言うことだ。


沢木耕太郎は

大学を卒業して初めての出社日に

東京駅から会社に向かう途中

雨が降ってきて、

スーツが濡れることを嫌がり

傘をさす自分になにか違和感を覚え

そのまま退職したと言う話を書いていた。

(それはあくまでもあとからつけた理由でもあるとも書いている)


特に急ぐほどの用事でなかった私は

そんなことを思いながら、雨宿りをしていた。