この手の文章を書くと、文化人類学の素養のない自分が腹立たしい。まあ、アカデミックな世界が自分に合っていないことは身をもって体験しているのだから諦めるとするか……親戚はタイ人さんのおっしゃるとおり、自分の言葉で表すしかないだろう。

最初に行ったときと比べて最初に気がついた変化は、住民が増えたと言うことだ。友人に聞くとキリスト教への改宗が上手く行ったせいか、他のアカ族の村よりも治安がいいという評判が立っているとのことだ。来るものは拒まずという姿勢なのか、最初に行ったときと比べて住人は2倍程度に増えていると思う。(もちろんきちんと確認したわけではないが)また、生活水準の向上も著しい。まず、以前はほとんどの家になかったバイクが、一家に一台程度あるようになった。恐らく、最近移住した家以外は、最低1台はあるだろう。さらに車を買った家が出てきたのも驚きだ。この家は、以前から養豚を営んでおり(かなり小規模だが)、ずっと車を欲しがっていたようだ。多少の頭金でもできたのだろう、中古のピックアップを購入し、豚の輸送に使っているそうだ。ただ、車を買ってから知人に運転を教わったと言う笑えるオチもあるが……近くの村でイベントがあったとき、バイクに乗り切れなかった住人はこの車で移動した。さぞかし遠くへ行くのが楽になったことだと思う。また、村人特に子供達の着ている服がきれいになった。多少なりとも現金収入が増えたのだろう、いつまでも古い服を着ていたころと比べて、買い換えることができるようになったのだろう。

だが、最も大きな変化は待望の電気が通じるようになったことであろう。村で最も裕福(だと思う)な、お世話になっている家には、元々テレビは存在していた。だが、アンテナがないので電気が来ていたとしても、海賊版のVCDなどを見る程度しか使えなかった。電気が通じると同時に、この家ではアンテナとチューナーを購入した。衛星をアンテナで追いかける仕組みらしいが、詳しいことはわからない。チャンネルを変えるたびに、アンテナが動くのはちょっと驚いた。そのため、300(そう話していた)前後のチャンネルを見ることができるらしい。さらにこの家では、冷蔵庫、洗濯機、温水器や炊飯器も買った。冷蔵庫や洗濯機、炊飯器は家事を楽にさせた、食生活を少しづつ変えていってるようだ。山の夜は冷えるので、温水器があると夜になっても多少は温かい湯でシャワーを浴びることができる。これまでは夕方のうち、日の出ている時間に浴びてしまうのが習慣だった。これはたまに行く私にとってもうれしいことだった。

電気が通じるようになったとはいえ、家電製品をここまで揃えているのはこの家だけらしい。ほとんどの家は蛍光灯程度と聞いている。それでも村の生活は目に見えて変わってきている。