チェンライに行くきっかけとなったのは、メーサイ-タチレク国境を越えることだった。陸路での国境越えに憧れるのは、日本人の性ではないかと思う。
チェンライからバスで初めてメーサイに行った時、バスは国境の手前まで乗り入れていた。道路は拡張工事を行っており、埃がすごかったのを覚えている。いつからか、バスは街中心地から離れたところに作られたバスターミナルまでとなり、国境に行くにはソンテウかバイクタクシーを使うことになった。多少なりとも地元経済に活力を与えていることだろう。メーサイの街は、国道沿いに縦に長い作りになっている。土産物屋や飲食店が軒を連ねている。土産物屋には、山地民の作った工芸品や衣装、葉巻や化粧品などのミャンマーあるいは中国産の商品が並べられている。宝石もあったりするが、たいていの石は価値のないものらしい。行くたびに見かけるときとそうでないときがあるが、タイ最北端の看板がある辺りには、民族衣装(特定民族の衣装ではなく、適当に混ぜ合わせたもの。恐らくモデル自身はタイヤイであろう)を身に付けた子供たちが、写真撮影のモデルをしている。確か、1人5Bの撮影料だったと思う。
以前、出国手続きはバスターミナルと国境の間にあるイミグレーションで行われていたが、現在は国境で行われている。出国手数料は無料だが、イミグレ職員によっては50~100Bの手数料を請求することがある(私は一度だけ経験がある)。出国すると、ミャンマー側で入国手続きを済ませなければならない。カスタムなどと書かれているところもあるが、特にチェックはない。イミグレーションと書かれたオフィスに行き、パスポートと入国料として250Bあるいは5$を払う。基本的にパスポートはイミグレーションに預け、引換証をもらう。手続きが完了すれば、タチレク観光だ。といっても、市場くらいしか観光するものはない。昔はワシントン条約に引っかかる商品が数多く並べられていたが、現在そのようなものはさほど見かけない。中国からの安価な食料品や衣類、違法ソフト、電化製品などが多い。タイよりも安いと言うことで、タイ人も数多く買い物に来ている。以前、友人に煙草を頼まれたことがある。マルボロなどが安く売られているはずなのだが、実際は偽者が大半だ。カートンのパッケージはマルボロでも中身が異なっていたりする。買わないほうが無難であろう。入国直後、客引きが数多く寄ってくる。市内観光をしないか、というものだ。といっても、山の上のパゴダ、首長族の村、タチレクでは有名らしいお寺くらいしか見所はない。一度行けば十分だろう。多少入国料を多く払えば、タチレクに宿泊することも可能だ。国境貿易が盛んになるにつれ、宿泊施設も増えているようだ。夜になると街は暗くなる。電力供給量の絶対的な違いであろう。それでもミャンマーでは、発展しているほうかもしれない。カラオケなど、夜も空いている店は意外と多い。夜遊びしたい人は自己責任で。また、この街には日本人の好きな餃子を売っている店がある。焼き餃子だ。入国して三叉路を右にひたすら歩き、左側にある。特に美味い店とは言わないが、焼き餃子は意外に食べる機会が少ないので、興味のある方は行ってみるといいだろう。なお、市場の中にある屋台でも売っているのを見かけたことがある。
タチレク観光を終え、イミグレーションに戻る。イミグレの横にはツーリストインフォメーションがある。ここには地図や絵葉書、切手と言ったお土産が置いてある。また、チャイントンやモンラーに行く人は、入国時、イミグレに寄らずここで手続きを行う。行く予定の方は情報収集するのもよかろう。さて、ミャンマーの出国手続きだ。引換証とパスポートを交換し、スタンプを確認する。橋を越えて、今度はタイの入国だ。しかし、このイミグレはいつも混雑している。以前、やたら遅いので一人あたりの手続き時間を計っていたら、平均7分ほどかかっていた。チェンライの御大曰く「あそこの職員には能力がなくて左遷されたばかりなんだろう」ということだ。ドンムアンの入国手続きがスムーズに感じることだろう。