モーチット(北バスターミナル)からチェンライに行ったときのこと。
モーチットに行くには、当然ながらバスで行くのが最も安上がりだ。
以前、BTSでモーチットの一つ手前のサパーンクワイ駅周辺で用事があり、そこからバスで向かおうとしたときがあった。バス停に着いたのは、乗車予定(すでにチケットは購入済み)のバスが出発する1時間以上前だったと思う。ほとんど待たずにやってきた77番(モーチットが終点)に乗り込んだものの、金曜の夜だったこともあり、BTSモーチット駅を過ぎた辺りから渋滞のため全く進まなくなった。このままでは絶対に間に合わないと思い、途中下車をして歩きながらバイクタクシーを探した。5分ほどしてようやく通りがかったバイクタクシーを止め、バスターミナルに行くように指示をした。私が必死の形相していたせいか、運転手は「プラットホームは何番だ?」と聞いてきた。すぐに答えると運転手は任せろ言ったかどうかは定かではないが、頷きながらバイクを走らせた。大渋滞の中、運転手は巧みな運転で車の間を駆け抜け、さらにプラットホームの場所にバイクで最大限近づいたところで私を降ろした。このとき、ほぼ出発時間の定刻だったと思う。運転手にチップとして20Bほど上乗せした金額を渡すと、運転手は親指を上に挙げ「間に合ってよかったな」と言ってくれた。私はバスまで必死に走り、車掌にチケットを見せ、バスを確認しながら飛び乗った。座席に腰を下ろした途端、バスは静かに走り出した。
このとき以来、どんなに時間に余裕があってもバスでモーチットまで行くことはせず、BTSモーチットからバイクタクシーを使うようになった。
だが、モーチットからバイクタクシーに乗ろうとしたあるときのこと。運転手は私にヘルメットを渡すと、かぶっている間に私を乗せずに走って行ってしまった。こんなデブが乗っていないことに気がつかなかったのだろうか……たむろしている他の運転手たちも大笑いをしている。私は苦笑いをせざるを得なかったが、彼が戻ってくるのを待つほど時間に余裕はなく、他の運転手のバイクでモーチットまで連れて行ってもらった。
バイクタクシーは危険性も高く、避ける人も多いが、使いこなせれば心強い味方であることには違いない。
今日は明日から出かけるためのチケットを買うために、久々にモーチットまで行った。長距離バスに乗るためではないので時間に余裕もあり、赤バスでモーチットに向かっていると、こんな昔のことを思い出した。