★pumpkinmin★

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以前携帯HP『明日のために』を運営していたmaikaです。
ギュミン中心ミン受けオンリーの
自由気ままな小説ブログです。
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僕はいつものように教会に行き、大きな十字架の前でお願い事をする。



「また、あの人に会わせてください…。」



と。






あれはよく晴れた日のことだった。
僕はいつものように教会に行った。
それは幼いころからの習慣で、昔は家族で礼拝に言っていたりもした。
今はこうしてひっそりと一人で教会に行くことが多いけど。


そしていつもはあまり人がいなくて、
僕が行く時間帯には、見知った人しかほとんどいない。


それなのに、その時だけは、見たことがない人が来ていた。



その人は背が高くて、白くてきれいで、
茶色の髪にまっすぐ十字架を見つめる、ダークブラウンの瞳。



僕は見惚れていたに違いない。
ふと、彼が僕のほうを向いたときに目が合ってしまった。



「…!あ、すいません…。」
「いえ…。」



その人はそれだけ言うと、また十字架に目を移した。



彼は何を思ってここにきているのだろうか…。
それに、その表情は謎めいていて、なんだかつい目を向けてしまう。



僕は彼とは少し離れた距離に座り、
彼と同じように十字架を眺めた。


そして、数分に一回ほど、彼の表情を盗み見た。

その度に胸がドキっとする。
こんな経験初めてで、なんでそうなるのか、よくわからなかった。








「ん……。」


気付けば僕は寝てしまっていた。
ハっと焦って勢いよく立ち上がると、何かが床に落ちる感覚がした。
何だろうと、下を向くと、
クリーム色のカーディガンが落ちていた。

それを広いあげて、僕のじゃないのを確かめる。


誰のだろう…。



そう思い考えてみて思い出した。



これは彼のだ。

彼が着ていたカーディガンだ。


僕は慌てて彼が座っていた椅子のほうを向くけど、
彼の姿はなかった。

もう帰ってしまったようだ。


なんだか急に胸が苦しくなった。



僕はそのカーディガンをぎゅっと抱きしめて、
彼のことを思い出してみるけど、そのたびに胸が締め付けられるように痛んだ。


きっとこれは恋だ。


おかしい、なんであの人に…。
僕も男で、あの人も男なのに、ありえない。


でも確かに、僕はまたあの人に会いたいって、そう強く思っていた。






それから数日が経って、今に至る。


僕は、カーディガンを洗濯して、教会に行くたびにそのカーディガンを持って行った。
でも神様はなかなか会わせてくれない。

相手が男だから?

だから会わせてくれないのだろうか…。
もしかしたら、運命の相手ではなかったのかもしれない。
神様は、一生あの人には、会わせてくれないのかもしれない。





ガチャ。



と、思っていると、教会のドアが開いた。

僕は、きっと違う。
そう思いながらも、そっと後ろを振り返った。





「あ…。」




彼は、ぼーっとドアの前に立ち、僕のことを見ていた。



僕は戸惑っていた。
僕も彼のことを見ていて、目が合っていた。

でも、お互い見つめるだけで動かない。
彼はどうなのかわからないけど、僕は、動こうにも動けなかった。


そう思っていると、彼がこっちに近づいてきて、
僕の隣にそっと座った。

何もしゃべることもなく、そっと座るだけ。



僕はどうしたらいいのかわからず。
でも、少し冷静に考えて、彼にカーディガンを返さないとと考えた。



「あ、あの、カーディガン…。」
「あぁ。」
「ありがとうございました…。その、おかげで風邪ひかずにすみました…。」


って、何色気のないこと…。
いやいや、だって他になんて言ったらいいの!?

それにしたって、風邪をひかずに済んだだなんて…、おかしくて笑っちゃうよ…。



「そっか、よかった。」



彼は、口角をきゅっとあげて、そう言うと、
大きな優しく温かい手で、僕の手に少しふれながらカーディガンを受け取った。
その時に衝撃が走った。
っていうか電流が走った!?
びりびりと、手に伝わってきた感覚がした。

それにドキっとして、顔に熱が集中していくのがわかる。



僕はその衝撃で何も頭に思い浮かばず、
変に沈黙が続いてしまった。

なんだか気まずくて、彼が何か言ってくるのを待ったが、


彼が十字架のほうを向いてしまったのを見て、
僕はあきらめた。


彼は、ただの親切で、僕にカーディガンをかけてきただけなんだ。
僕のような特別な感情はない。


きっとそうに違いない。
それが当たり前なんだ…。


僕はなんだか涙が出そうになったけど、
それをぐっとこらえて、残念だけど帰ることにした。



「僕、帰りますね。カーディガン帰せてよかった。」
「え。」

僕は速足で扉の方へむかった。
彼にさようならなんて言われたら、我慢していた涙が零れ落ちちゃいそうな予感がしていたから。



「ちょっと待って。」


そう言って、彼は僕の腕をつかんだ。


「え…、あの…。」


僕はただ戸惑っていた。
こんな展開想像していなかったから。


僕は彼の方を向くと、彼はそっと僕の腕を離した。



「…すいません…。」
「いえ…。」



きっと、数秒の間だったんだろう。
でも、僕にはかなりの時間沈黙が開いたような気がした。

だから、俯くことしかできなかった。



「その…、俺…あなたに一目ぼれしてしまったらしくて…。」
「え?」
「俺チョギュヒョンって言います。」
「あ、あの…。」



頭が混乱してしまって、その人の言っている意味が理解できなかった。


彼はなんて言った?


頭をフル回転するんだ、思い出せ。



〝一目ぼれしてしまったらしくて…。"



うそ!?彼いま一目ぼれって言った!?


「い、今の言ったこと…、本気ですか…?」
「もちろん。俺は冗談なんて言わない。」
「キュヒョンさん…でしたよね。あの、でも僕男…。」
「俺も戸惑ってますよ。男に一目ぼれしたのは初めてですから。」


彼はぶっきら棒にそう言った。
僕だって初めてだ。

だからどうしたらいいのかわからない。


でも、この気持ちは、

僕だって、とっくに気付いているんだ。
だってこんなにもドキドキが止まらないんだもん。



「僕も…好きです…。」
「ほんと?」
「うん…、あ、僕イ・ソンミンって言います…。」
「ソンミン…、ふふ、イメージ通りって感じだね。」
「え?」
「かわいい名前だ。」
「………ありがとうございます。」



僕はこの名前や、童顔なこの顔でからかわれたことがあった。
男なのに、お嬢さんだとか、姫さんだとか…。
かわいいなんて言われて、良い思いなんてしたことなかった。


でも、今、このかわいいの言葉が素直にうれしくて。



彼は、そっと僕の唇に触れるだけのキスをした。
手をそっと握られて、彼は優しくほほ笑む。



「ソンミナに会えてよかった。」
「…、僕も、キュヒョナが僕の前に現れてくれて、すごく幸せ…。」




神様、疑ってしまってごめんなさい。



僕は、十字架に目を向けて、
神様に感謝した。







―――――――――――――――――――――――…




なんだかよくわからないストーリーですが…。



少し謎めいたギュさんが書きたくて。



そしてカーディガン。

最初は迷わずボーダーと書きましたww
だけどイメージにあわず却下させていただきましたww

ボーダーは膨張するんだよギュったん…。



ってなわけでまぁピュアラブストーリーでしたぁ~。