いつか彼が言ったの。

「一度きりしかない人生の中でオレのせいで自分の恋愛の成長を止めてしまうのが一番怖い。」

と。

「いつか気づくときは絶対に来るから。

 この関係がいつまで続くのかわからないけど、もし1年・2年・3年って続いてったときにまわりの友達はみんな結婚してて

 “あ・・・

  私、彼氏からだ・・・。”

 ってなったときが怖い。

 自分は優しいからオレに悪いと思って他の人を見ないような気がする。

 オレなんて親指程度のものすごく小さな障害なのにそれを自分はわざと大きな壁のように見たててちょっといいなって思う人がいても向こう側を見ないようにしてる気がする。

 かといってすごく勝手な話でオレは自分にはどうしてあげることもできないくせにどこにも行かないでほしいと思ってしまう。

 嫉妬とか、束縛したいと思う気持ちがある。

 オレの中で自分はすごい大事なポジションにいて、でもホントはそこが抜けても大丈夫じゃなきゃいけないんだろうけど・・・。」

と。


彼の気持ちを初めて聞いた。


彼は

「今ならまだ傷も浅い。

 これから先、どれだけ一緒にいるのかはわからないけどそれが長くなれば長くなるほどつらくなるよ?

 自分から“彼氏ができた”“好きな人ができた”ってそう言って離れていく分にはかまわない。

 でも、もしなんらかの理由でオレから離れていかなきゃならなくなってしまったときに、自分が壊れてしまうんじゃないかと思うと怖くてたまらない。」

そう言ったの。


そして

「今、何が一番つらい?」

そう私に問いかけた。


私は

『多少逢えないのは平気。

 我慢できる。

 ちょっとやそっと逢えなくたって我慢できる。

 寂しいのだって我慢できる。

 だけど・・・

 もう二度と逢えなくなるのだけは絶対に嫌・・・。』

涙をにじませながらそう答えた。



結局

「これからもよろしくね。」

ってことで話はまとまった。

まぁホントはまとまっちゃいけないんだろうけど。



でも嬉しかった。

初めて彼の気持ちが聞けたから。

そんな風に想ってもらえてたなんて知らなかったから。


ずっと不安だったから。

それにずっと寂しかった。

彼の気持ちが見えなくて。

なんで逢いにきてくれてるんだろうってわかんなかったから。

心が満たされることなんてなかったの。

彼と一緒にいるときださえ、ずっと寂しくてずっと不安でひとりぼっちな気がしてた。

彼の隣にいるときですら心、満たされなかったの。

ホントは愛してほしいのに、そんなことを望むのはあつかましいと思ってたから。


でも今はもう大丈夫。

私は愛されてる。

世の中の人がなんと言おうと私は愛されてるんだもん。

世の中の人は笑うかもしれないけど私は彼に大事に想われてる。

もう不安に感じることなんてない。

連絡がとれないお休みの日だってもう寂しくなんかない。

だって私、愛されてるんだもん。

心満たされてるから、だから大丈夫。

愛があるから大丈夫。



初めて彼と真剣に話をして、初めて彼の気持ちを聞けてホントによかった。

3時間ぐらいかけてゆっくりと。

長い長い話し合いの先にたどり着いたのは“安心感”だった。


彼の気持ち、ホントはずっと聞きたいのに聞けなくて、確認したいのにできなかった。

勇気がなくて。

そんなの重いとかめんどくさいとか思われるのが怖くって…

真剣な話を切り出すのが怖かった。

めんどくさい奴だって思われたくなかったの。

それに…

何かが変わってしまう気がしたから。

真剣な話を切り出すことで私たちの中で“何か”が変わってしまうような、そんな気がしたの。

だから切り出せなかった。

でも…

私が思うようもずっと、彼は私のこと真剣に考えてくれてたんだなぁーって思ったら、幸せ感じずにはいられなかった。

ありがとう。