以下,医師の話
● 結論からいって,コロナ肺炎の重症である。
● MRでは肺がほとんど真っ白になっている。機能しているのは1/3くらい。
● 年齢的に手術はできない。治る見込みはない。
● あと数日の命と思う。
急すぎる変化に頭がついていけず,ただ頷くしかない自分。
その後,入院のための書類を書かされるが,父の誕生日を間違えたり,
緊急連絡先の一つに選んだ娘の苗字を旧姓にしたり…
まちがえてばかりで,我ながら狼狽していることがわかった。
そして、身体拘束の同意書…これがイヤだった。
マスクを外してしまうのを防ぐには必要とはわかっているが、身体拘束は辛い。
父は自分がなぜこんな目に合うのかさえわからず、もがきまくるのではないか。
想像しただけで気分が悪くなってきた。
でも、ここまできたらあとは任せるしかない。
何か変化があったら連絡がくるらしいが、
連絡がきたときは覚悟を決めねばならない。
売店でレンタル用品の申込をし、入院窓口で手続きをして、病院をあとにする。
市の限度額適用・標準負担額減額認定証なるものがあると費用が安く済むということで、
不足していた介護保険証と併せて後日提出をするように言われた。
そこまで入院が長引くことはなかろうと思いつつ、見ると時は16時45分。
17時半の閉庁まではまだ間に合う。
病院の出口で待っていたタクシーに飛び乗り、無事に認定証を入手。
職場では状況を理解してくれて、今日は休みにしてくれた。
そこはかとなく疲れを感じたので、実家に泊まることにする。
途中、教会に寄って、父の状態を報告。
家族葬にすること。その後は母の眠る故郷の寺に納骨することなどを話す。
牧師も手際よく葬儀社に連絡。
いや、まだ父は全然亡くなっていないんだけどな…。
ま、備えはあって然るべき、と思うことにした。