今日は日曜日である。
だんだんと,曜日の感覚がなくなってくるのは,前回と同じだ。
そろそろ,たまった仕事をやらねば…思うと,また睡魔がやってくる。
仕事は最高の睡眠導入剤である。
プライムビデオを見ながら,「遺産争族」というドラマにはまってしまった。
実にくだらない内容なのだが,遺産を分割する兄弟がいないということは,
本当にラッキーなことだと思ったりする。
ラッキーといえば,この無人の実家の存在である。
メンテナンスと郵便物の整理のために,毎週通っているのだが,
こんなときには,家族にうつす心配もなく,
思う存分ゴロゴロできる。…なによりの療養である。
想えば10数年前,今は亡き母に相談されたことがある。
「元気なうちに,夫婦で老人ホームにはいるか,
それとも新しいマンションを買って引っ越すか,
どちらがいいか,まじめに考えてちょうだい!
あなたが決めていいから」
正直,そのときの自分はどっちでもよかった。
「老人ホームに入れば」というのも,なにか冷たい感じがしたので
「マンションでいいんじゃない?」と答えたのだった。
もし,逆の意見を言ってたら,こんな自由な空間は得られなかった。
仏間と化したリビングルームの,おびただしい遺族の遺影を眺めがら,
自分は守られているなぁ,と独り言ちしたりするのであった。
朝食は,いつもの納豆ご飯と味噌汁。
昼食は,スーパーで買ったマーボ豆腐焼きそばで咳き込む。
夕方なんとうどんを打って,夕食は鍋焼きうどんに。
いったいどこが療養中なのかと自問する。