ミカド(Mikado)とパスカル・ボレル(Pascale borel) | ひなたぼっこの縁側で

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うつくしいものと出逢ったこと、こころ動かされたことなどを、
ゆっくりペースで つづっています。

 

Mikado(ミカド)の音楽、とりわけ

パスカル・ボレルの

透明感のあるヴォーカルが大好きです。

 

ふわふわぴこぴこ、雲の中を漂っているような

未来的なのにノスタルジックで、不思議な

1980年代のフレンチ・テクノ・シャンソンです。

 

パスカル・ボレルは、ミカド解散後も

bienというユニットを経て、

最近ソロアルバムを続けてリリースしたり

ヴァレリー・ルメルシエとコラボしたりしています。

 

そのことも併せて、書いてみようと思います。

 

(独特の趣味の世界ですし、ここから以下、

ヘンテコ音楽マニア魂が爆裂するかも

しれませんので、

ご興味のない方は飛ばしてくださーい(^^))

 

 

 

○ Mikado(ミカド)について ○

 

ミカド(MIKADO/1982年〜1991年)は、

作曲・シンセサイザー、パーカッション担当の

グレゴリー・チェルキンスキー

(Gregori Czerkinsky)と、

作詞・ヴォーカル担当のパスカル・ボレル

(Pascale borel)の二人組ユニットです。

 

二人はフランスのバンド

Lala et les émotionsの元メンバーで、

グレゴリーはパーカッション担当でした。

 

MIKADOというネーミングは、

フランスに古くからある

棒を使ったゲームの名前から由来しています。

(初来日時に日本の「帝」と同じ名前だと

知って驚いたとか。

「MIKADO GAME」という曲もあるよ)

 

1982年に、

ミカドの初のマキシシングル

「パラザール」が

ベルギーのインディーズレーベル、

クレプスキュール

(Les Disques Du Crépuscule)から

リリースされます。

 

「【12EP】 Mikado De Paris – Par Hasard

Par Hasard/Ce Garcon La/Mikado」

 

 

 

パスカルとグレゴリーが写った

幻想的な表ジャケットに、

 

 

 

お化粧品が並んだ裏ジャケット。

 

素朴な打ち込みのシンセサイザーと

パーカッション、温かみのあるヴォーカルの、

シンプルな構成ですが、

 

よく聴いていると甘美な翳りを醸し出す

斬新なコードも使われていて、

遠い国のおもちゃ箱を開いたような

不思議な浮遊感のある世界が広がります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当時、日本では新星堂が

クレプスキュールのレコードを

シリウスコレクションとして

ディストリビュートしていて、

日本語の簡単な解説付きの

三角形に折った帯をつけて

発売されていました。

 

 

 

 

 

帯の後ろに書かれた紹介文です。

 

この三角の帯を開けてみると・・・

 

 

折り方を変えると、クレプスキュールの、

他のアーティストの帯にもなるような

仕様になっていました。

 

他のアーティストのことも知ることができて

節約にも(?)なっていて、ちゃんとかわいい。

三角形に折った帯を見たのは初めてです。

 

ミカドはこの頃、クレプスキュールの

「ゴースト・オブ・クリスマス・パスト」などの

コンピレーションアルバムに参加したり、

1984年には、他のアーティストと共に

「ムジク・エパーブ 漂う音楽」として

初来日したりしています。

 

 

 

 

 

1985年のフルアルバム「MIKADO」です。

 

YMOのメンバーが皆ミカドに注目していて、

FM番組のDJでもよく紹介されていました。

 

細野晴臣さんが主宰する

ノン・スタンダードレーベルから

「MIKADO」がリリースされ、

1986年には、本国フランスのDisques Vogue

からも、リリースされます。

 

このアルバムは、最初のマキシよりも

様々な楽器が加わって、

よりポップな印象です。

 

 

 

 

 

 

「MIKADO

Naufrage En Hiver/L'Exotisme/

Quand Viendras-Tu?/Anita/

Si Tu M'Aimes/Attends Ou Vas-T'En

D'Accord, D'Accord/Les Fleurs De L'Ét

Trois Beaux Soldats」

 

一曲めの「冬のノフラージュ」のメロディーを

元にしたCM曲は、当時日本で

パルスイートスリムのCMにも使われました。

  

 

 

 

 

 

2枚目のシングル

「Carnaval

Carnaval/La Fille Du Soleil」

 

1985年に二度、再来日公演があり、

大阪の上本町の近鉄劇場での

秋のライブに、初めてミカドを観に行きました。

 

 

 

ライブ会場でいただいた、サイン色紙です。

 

お会いしていただいたのではなくて、

ライブ会場の帰りの物販で

ニューシングルを買うと何枚かにサイン色紙が

プレゼントでついていたのだと記憶しています。

 

 

 

現在までにリリースされたCDいろいろ。

 

左上は、ノン・スタンダードからリリースされた

4曲入りのミニアルバム。

 

右上はCD盤の「MIKADO」。

年月を経たレコード盤が聴けなくなったので、

中古CDで買い直したものです。

 

下の2枚は、解散後に出たベスト盤で、

収録曲と曲順が異なっています。

 

左上の1998年にリリースされた

「MIKADO FOREVER」の収録曲です。

 

 

2017年に再編集されて

クレプスキュールからリリースされた

新しいベスト盤は、2枚組です。

 

「MIKADO FOREVER」

 

ほぼ時系列に曲が編集されていて、

disc2には未収録曲なども収められています。

 

amazon でも今のところ普通に入手できますよー。

 

 

 

 

 

 

 ブックレットもついています。

 

 

パスカルが愛嬌たっぷりに歌う後ろで、

飛んだり跳ねたりして

パーカッションを奏でるグレゴリー。

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

オープンリールデッキをステージに置いて、

一曲ごとにグレゴリーが止めたり

流したりする、おもしろスタイルです。

 

結成当時は「ライブ活動のための

メンバーを探している」と書かれていましたが、

デッキくんがバックメンバーになりました。

 

 

 

MIKADOは2枚目のアルバムのリリースに向けて

準備していたそうですが、

コンビは解消し、9年間の活動に幕を閉じます。

 

その頃の未発表曲なども、

新しい方のベスト盤には

収録されています。

 

 

○ パスカル・ボレルについて ○

 

フランスのボルドー生まれ、パリ在住の

パスカル・ボレルは、ミカドの後、

1996年〜1999年に、エレクトロポップの

bien(ビエン)という4人組ユニットを組み、

フランスでライブ活動もしました。

 

bien は、1997年に、

スペインのシエスタ(SIESTA)という

インディーズレーベルから

4曲をリリースします。

 

 

 

「bien

BALTHAZAR / SOLEIL D'AUTOMNE/

OUBLIE-MOI / SUNNY SIDE」

 

この4曲、完成度が高く、

ミカドの最初のマキシのような

幻想的で美しい曲ばかり。

 

この水色のマキシの他に、同じデザインで

2曲ずつ入ったミニシングル

茶色のジャケット

「BALTHAZAR / SOLEIL D'AUTOMNE」

紫色のジャケット

「OUBLIE-MOI / SUNNY SIDE」も

リリースされました。

 

 

 

 

 

1998年のトリカテルのコンピレーションアルバム、

「au Royaume de TRICATEL」に

「Le constat 」(ル・コンスタ)という曲で

参加した頃のパスカル・ボレル。

ラ・パレイユ・フォトの日本盤のライナーノーツから。

 

 

その後、パスカルさんはのちに伴侶となる

作家のジェレミー・ルフェーヴル氏と

出逢います。

 

パスカル・ボレルの

フランスの公式サイトに訪れると、

いかめしいおヒゲのおじさまの写真が

いっぱい出てきますが、

愛らしい曲を書いているパートナーさんです。

 

(それから、パスカル・ボレルという

ドイツのサッカー選手さんがいますので

検索される時はお間違えなく……(;^^))

 

2005年に、パスカル・ボレルの

最初のソロアルバム「Oserai-jet'aimer?」が

リリースされます。

 

 

 

こちらは日本盤も対訳解説付きで

リリースされました。

 

 

 

 

 2012年、セカンドアルバム「Moyennement Amoureuse」

 2015年、3枚目のアルバム

「Par arilleurs」を、リリースしています。

 

パスカルさんは、現在もパリを中心に

ライブ活動をしていますよ♪

 

 

おまけ その1♪

 

その他のコンピレーション、

参加作品などのジャケット、いろいろ。

 

左上「フライング・トゥ・コート・ダ・ジュール」

パスカルのソロアルバムから一曲入っています。

 

上まんなかは、先にちょこっとご紹介した

トリカテルのコンピレーションアルバム、

「au Royaume de TRICATEL」

 

 

11曲めにパスカルのソロが一曲。

「Le constat 」(ル・コンスタ)

パスカル・ボレルの詞に、

エティエンヌ・シャリーが曲を書いています。

おちゃめでかわいい、おとぼけな曲調です。

 

クレプスキュールのFrom Brussels With Loveも

右端に写っていますが、ここには

参加していなかったですね、ごめんなさい

(クリスマスアルバムを写すべきでした)。

 

下の2枚は日本盤で、

「クレプスキュール・フォー・カフェ・アプレ・ミディ」

いずれもミカドの曲が収録されています。

 

TOWA TEIの「Last Century Modern」の

「A Ring」にもパスカルが参加しています。

 

 

 

 

 
 
こちらで、最近の曲なども聴くことができます。
 
60代になったパスカル・ボレルさんが
今も元気に歌っていること、
ライブ活動もされていることを知って
うれしかったです。
 
 

おまけ その2♪

  

 

 

 
エプロン姿のマダム・パスカルさん、
ジェレミーさんとエレガントに
シャンソン……が、途中後半から突然、
コミカルなパンクロックになります。
こんなおちゃめな一面もあるのでした。
 
コウペンちゃんの「布団の中から出たくない」
「なつのうた」みたい……。(似てる)
 
☆ご参考に(*^^*)
 

 

 

 

 

 

 

 
 
 

参考にしたサイト(フランスのサイトです)

 

MIKADO wikipedia france 

 

 

 

pascale borel wikipedia france  

 

 

 

Site officiel de Pascale Borel 

 

 

 

その他、アルバムのライナーノーツ、

インタビュー記事などを参考しました。


 


追記・2024年3月24日


「Jamais seule」Pascale Borel 



が、リリースされました。


12曲聴くことができます♪


「Jamais Seule」Pascale Borel

amazonmusicのMP3はこちら


https://www.amazon.co.jp/Jamais-seule-Pascale-Borel/dp/B0CWP9WQCX