何かを始めると目標を設定しますよね。
腕立て伏せを100回できるようにするとか、突きや蹴りを毎日100回するとか。
僕もそうですが、特に若い時はスクワットを200回×3セットとか縄跳びを3分×5セットとか、特定の動作や運動の回数をメインにフィットネスのゴールを設定していました。
今はもう若くも無いので、毎朝1時間続けられるメニューを自分で設定して、とにかく続ける事を目標にしています。一時間とはいえ、忙しい朝ですから反復回数は少なめで、詠春拳の動きの基本となる動作と型を詰め込んだメニューです。(結構な運動量ですよ(笑))
ただし、体調が悪かったり、気分が乗らないときには躊躇なく休みます。
無理をして続けても体を壊したらダメですし、かといって続けなければ上達はありません。
一言でいえば自分の体力と気力にあった練習であるべきです。
練習の目標は基本を体にしみこませると同時に自分の動きを感じながら自分の体を知る事にしています。考えすぎてもダメ、漫然と繰り返してもダメ、「あ、今のOK!あ、今の股関節と足の動きがずれた!」といった感じで自分の動きを感じられる事が出来れば良しとしています。
さて、抽象的な話ばかりでも仕方ないので。
無理をしない練習というのは徐々に体を武術的な動きに慣らすという意味です。
これはどんな事にも当てはまると思います。
武術には基本的な動作から複雑な動きまでありますが、当たり前の話ですけど分解すれば全て基本技を組み合わせているだけです。なので、「体の動きをいかに基本に忠実にスムーズに動連携させるか」がポイントになると思います。
スムーズに動かすためには鏡を見たり人にチェックしてもらうというだけでは難しいと僕は考えています。(勿論、基本が出来るようになるまでは、上級者や先生にチェックしてもらう事は必要です) つまり、上達したければ最低限の基本は体に記憶させる。 そして、その記憶と異なる動きになった時に、自分で「ちょっと違う」と気付けるようにならないと本当の意味での上達には時間がかかると思います。
そしてすべての基本は体に無理のない身体操作の仕方を教えているはずです。体の自然な動きに反した動きを基本として設定すると途中で体を壊してしまいますし、若い時には無理して出来たとしても、長い間その無理を続ければ体に必ず負担がかかります。
ただし、基本ばかりやっていては練習のモチベーション維持が難しい。
だから、先に進みながらも常に基本と新しい動作を連携させる。そして、それと同時に基本になる動きを自分の体に相談しながら磨いていく。
この繰り返しが確実に上達しつつ、長い間続けるコツだと僕は思います。
昔、何かのインタビューで「初心者には秘伝と言われる技術を見せるが、上級者には見せない」と言っていた方がいます。
その頃は「やっぱりある程度になれば、人の技を見ただけで理解できるようになるんだ」と漠然と勝手な解釈をしていました。
今は基本を身に付け、自分が何をしているのかが理解できる人は「一つのヒント」で大きな学びを得る事が出来るという事を言っていたのかなと解釈しています。見ただけで悟る事はよほどの才能がなければできないでしょうし、見ただけで理解できたという事は実は既に出来ていたという事ではないでしょうか。(本人は気付いていないだけで)
試行錯誤で「こういう事かな?}と気付き、「自分の解釈は本当に正しいんだろうか」と不安や疑問を持ちながらも練習を続ける。これの繰り返しなんだろうなと思います。
そんな状況を支えてくれるのは一緒に練習する仲間や気長に教えてくれる先生、そして流派や門派は異なっても想いを理解してくれる諸先輩たちだと思います。本当に感謝です。
無理せず自分の体に「こういう事かな?」と聞きながら練習を続ける事。
それと僕は動いてくれる体に感謝するようにしています。そうすると無理をしなくなるような気がします。(実際、若い頃に大けがしたんで、体が動くだけでもありがたいと思ってます)
お互いに体に気を付けて、健康的に頑張りましょう!