詠春拳には気功とか呼吸法がないと聞きますが、多系列も含めて結構気功というか呼吸法の話をする人が多いので、触れたいと思います。
詠春拳を習い始めた時にフランス人の先生から詠春拳にも意識の集中と同時に呼吸法があると聞きました。(彼は香港で葉問から直接学んだ師から習った人ですので、他流派から取り入れた訳ではないと思います)
彼自身は呼吸は意識しているが気功は練習していないとのこと。理由はやると性格にムラがでるからとの事。
「それって偏差の事?」とか思いましたが、ちょっと違うようです。気功に詳しい方、教えて下さい。
詠春拳も他流の様に背骨の波運動で力を伝える練習もあるようです。
これは僕も習いましたし、他系列の人たちも練習しているのを聞きました。
頭頂から尾てい骨をまっすぐに保つのは当然ですが、背骨をうねらせるのではなく、全身の関節を緩ませながら力を拳脚といった先端に伝える方法は当然武術ですので、威力を出すために学びます。
その際に呼吸を合わせる事で背骨を通じて力が伝わるようにできます。
勿論最初は意識して背骨を操作するんですが、慣れるにつれて自然に背骨が呼吸に合わせて動くようになります。
呼吸は様々な方法があるかと思いますが、上中下丹田で行うようにします。
そして呼吸に合わせて動作を行います。シンプルに打つ時は吐き、貯めるときには吸うと考えれば良いかと思います。続ければ手足に独特なハリというか重さを感じる事ができるようになります。その重みを先端に伝えるようにするのが初歩的な練習かと。
呼吸に合わせてストレッチ等を行うのも良いかと思いますが、特定の筋を伸ばす事に意識を集中させない方が良いです。前屈をするのも足の筋を伸ばすというよりも体の中心から曲げていく事で腰や足裏そして膝裏といった全体がまんべんなく伸びるようにして下さい。
これ単純に頭を膝につけるのを目的にした前屈よりもキツイですが、体のバランスが良くなるような気がします。
とりとめがなくなってしまいましたが、呼吸と意識の運用は武術に必要なものだと僕は信じています。ただし、実際に相手と自由に打ち合うときに練習と同じように呼吸や動作を意識して動かすのは非常に難しいです。バランスよく武術の習得を目指す方は、チーサオや戦い方を学ぶのとは別にきちんと型を練習してください。武術を長い間続けると分かりますが、型は本当に大事です。
ある動画で「型をやって強くなれない訳がない」と言っている空手の先生がいましたが、今の僕も全く同じ考えです。実践の時はどうしても体が理想の型から外れます。まあ、当たり前の事ですが、実際に打ち合っている時には「姿勢が~」なんて考える余裕は無いですから。
スパーリングやチーサオといった対人練習時には相手に崩されそうになった時、相手に対峙して自由に動く中で、「いかに姿勢をリカバーするか」、「いかに体制を崩さないようにするか」を自然にできるようにする必要がありますが、その正しい姿勢(僕はレファレンスと呼んでます)を型は体にしみこませてくれます。
型から学べる基本的な原則は維持できるようになる訳です。
長くなりましたが、呼吸に合わせた型の練習は大事という事です。
最後に。
私は気功や呼吸法の専門家ではないので、太極拳や気功は勿論、ヨガ等を専門とする方々で何か補足やアドバイスがあれば是非とも教えて下さい。