キーファー最後の時間 1時間半の記憶 | Puchakie団がゆく~puchakieのブログ~

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2匹のダックスと主人と私の4人家族のよもやま。
~から始まった我が子達との備忘録的日記です。

自他共に認める毒舌なのでブログとは無縁でしたが
保護犬キーファーを迎えた事がきっかけで
沢山のオトモダチにイイねしたくて始めたブログです

今日はキイちゃんの寝ていたベッドを洗う事にしました。
倒れた時にこれは・・・と思って直ぐにトイレシートを敷き
上にベッドカバーならぬ毛布も敷いてあったのですが
昨夜、何だか愛おしくてベッドにほおずりしようとした時。
チーンガーン
気付いたのです。
ああ、おもらししてたな・・・・とニヤニヤあせる
 
このままベッドは暫く残しておいてくれと主人が言いました。
そう言われてしまうと何とも言えない気持ちで・・・
空っぽのベッドを見る度に毎回いろんな感情の波で
ゆらゆらとした気持ちになります。
いない事があからさま過ぎて切なくなったり
直視に耐えられなくて目をそらす事もあるのですが
それでも視界の横に映るベッドの存在が
そこにいつもいたという証のようで
優しい気持ちでいられるのもまた事実であり。
リビングに入る時に目を細めて優しい気持ちで
所在確認してしまう事もまたしかり。
 
汚れたままにしておくのは良くありませんね。
例えキイちゃんが今もここにいたとしても
おもらしをしたらお洗濯するのは当然の事で当たり前の事ですニヤリ
今日は朝から雨ですし、一日中雨模様の様です。
明日が晴れるとわかっていますが
あの子が生きていても待ったなしでお洗濯一択です。
幸い、今日は肌寒くてエアコンのお世話にもなりそうですから
洗ってしまうことにしました。
「・・・ちっちしたね?!真顔
「ぼく、知らないのよ」
そんなやり取りの後に
「またフカフカになって戻って来るから待っててニヤリバイバイ
とお洗濯を始めたのでした。
 
つけ置きから始めて、しっかりモードの洗濯機が廻る間。
あの時の事を記そうと思った次第です。
人間の記憶というものは本当に頼りがいが無くて
どんなに必死でどんなに集中しても
少しずつ少しずつ砂の山が風に削られて行くような
そんな感覚で本来あったものが何処かへ行ってしまうもの
そんな気がします。
本質は(願わくば)そこに残るものなのですが
風の向きによって沢山削られるところも
あまり削られずに残るところもあるので
いつか大風が吹いたりしたら
形が変わってしまうかもしれないのです。
決して悪い形には変わる事は無いとはわかっていても。
人間の記憶というものは自分に都合よく都合よく
物事を解釈しようという自然な働きかけによって
変わってしまうものだという大前提が私の中にあるので。
忘れたくて忘れてしまうものも含めて
今、できるだけ記憶が鮮明なうちに
記しておきたいと思うのです。
同じ事柄でも、人というフィルターを通すと
出てくるものはそれぞれ異なっているという事も踏まえ。
今の自分というフィルターを通した時に出て来た言葉で
記録しておきたいと思っています。
出来る限り事実は的確な単語で。
気持ちはそのまま素直に。
つたない表現、足りない語彙力でも。
例え読み返す事ができない時間の方が長くなるかもしれなくとも。
 
クローバークローバークローバークローバークローバー
 
以下、悲しい写真が沢山出て来ます。
苦手な方、不快に思われる方はここまでの観覧でお願い致します。
 
クローバークローバークローバークローバークローバー
 
4月21日から日付が変わって少ししたころ・・・
4月22日、0時半少し前の事でしょうか。
 
いつもと変わらず・・・
目を覚ました時に時々痰を吐くようなカーっという
仕草をしたりしながらもベッドでお休みモードで
眠っていたキイちゃんです。
背景として、一ヵ月ほど前からの事も併せて少し記します。
キイちゃんは3月の末ごろ歯槽膿漏と副鼻腔炎が悪化して
動物病院で抗生剤コンベニアの注射を受けていました。
2週間効き目のある薬なので2週間めくらいにもう一度・・・
という感じで様子を見る事に。
初めに注射をした時は良く効いてくれていたのですが
2週間が経過する頃に又少し症状が出てきました。
初期よりも症状が酷く、黄緑色の膿のような鼻水が増え、
その影響でいつも鼻から排出していた歯槽膿漏の膿が
上手く出なくなって呼吸が苦しそうに。。。
目と目の間から鼻の頭に向かってススっとなぞるようにして
ウエットティッシュで鼻頭を摘まむ、という感じで
膿と鼻水を取り除いてあげると呼吸が楽になるようでした。
自分で頭を振って鼻水を飛ばすだけでは取り切れない場合
こういうやり方もあるのだな・・・と参考にそれからも
苦しそうな時は時々そうして鼻水を取り除いてあげていました。
(この犬に鼻をかませる(?)ような処置は初めて動物病院で見ましたね)
そんな感じでようやく鼻水(膿)も出なくなってきて
少し体調が戻りかけて来た頃を見計らって抜歯を本格的に検討する事になり
歯科医が専門の動物病院を受診して
そこで初めて肝臓が大きくなっている事と脾臓の腫瘍がわかったのです。
以降は4月に入ってからのブログの通りですね。
 
前日の土曜日にかかりつけの動物病院で
手術の日取りを決め、それまでゆっくり過ごして
腫瘍の破裂だけは気をつけながら日常生活を送る
そんなはずでした。
 
鼻の調子がよくなくなってから、咳込む事が増えたキイちゃん。
日曜日の夜も時々むせる、そんな様子は見られていましたね。
0時半をまわる頃、ちょっと激しく咳込んで
何度かカーっという痰を吐くようなしぐさをしていたのです。
丁度私はその頃、今日の日記のようにブログを書いていて
そろそろ半分くらい書いたかな…という時でした。
眠る前にこれでは喉が渇いて苦しいかな・・と
一旦様子を見て
「そうだ・・・何か飲もうか?」と声をかけ、
ミルクを薄めたものを用意しようかな・・・とキッチンへ向かおうとした
その瞬間に
ワンワンワンワンワン!!
滅多に叫ばないキイちゃんが吠えたのです。
びっくりしてそのままくるりと後ろに戻り
大丈夫?どうした?!とお座りの姿勢になっていたキイちゃんを
包み込むような形でそっと両手で押さえました。

いつもであれば。
少しそうして撫でたり声をかけているうちに
だんだんとおさまってくるのですが
(吠えたという段階でもういつもでは無いのです)
おさまる事はなく呼吸がみるみる速まりいつもと違うものに。
小刻みにハアハアハアという感じですがそのピッチの速さは
いつもの物とは全く別物でした。
 
どした?ねえ・・・どしたかな?
撫でて落ち着かせようとしていると
先ほどの声でいつもと違うと感じた主人が起きて来ました。
 
いつもと違う・・・・
この状態を見て、本当に申し訳ないけれど
これはもしかして始まってしまったかもしれない。と感じました。
 
「病院か!?どうするんだ?!」
・・・申し訳ないけれどこういう時の主人の言動は
半分くらいにしてキイちゃんから目を離さない事を優先しました。
病院の電話番号を調べてどこへ行くかも決めなくてはならないはず。
かかりつけか、救急か。
ですが、それをしている時間よりも目を離さない事が今は先決。
もしそれが必要であれば調べてすぐに手配する事は私でなくてもできるはずです。
「寝かせた方がいい!」「だっこしてやれ!」「水は飲むか!」
お願い色々言わないで。
この状況で下手に動かす事の方が危険だと私は瞬時に思ったのです。
考えられる先ず第一の原因としては腫瘍の破裂です。
でも、それを一から説明している余裕は正直無いのです。
かと言って何ができるか。。。
さすって楽な姿勢にしてあげて・・・そのくらいなのですが。
黙ってできる事を考えて、やるしかないんです。
切羽詰まって色々言われてしまうと考えがまとまらなくなってくる。

ぽつぽつと・・腫瘍が破裂したのかもしれない事。
喉に何か詰まっている可能性も。
そう、できるだけ静かに伝えながら
(ここでつまらなく口論している暇はないので絶対に避けなくてはいけない)
この状態で車に乗せて20km近く離れた緊急病院・・・
ちょっとどうなのだろうか??
(夜間なので30分かからずに行かれるかもしれません。
先日、検査をしていただいた病院ですが
・・・ちょっと対応にモヤっとするところがあって・・・)
0時半をとうに廻って1時が近づこうという時間に
かかりつけの先生に連絡??
もしかしたら出ていただけないことだって十分に承知の時間帯です。
いずれにせよ、なんらかの医師の手に触れるのには30分以上
かかる可能性が高い。。。
搬送中に何かあるという事も十分に考えられそうな状況。
人間の救急でさえそのくらい時間がかかるのですから・・・
という事で
落ち着かせて水を飲ませたりできる事を先ずしてみる方が得策では?
ということに。
方向性を定めて一緒に頑張りましょう。(心の声)
 
そっと下腹部を撫でてみましたが外からはわからない。
開いた口に指を入れて喉の奥に異物が無いかを確認。
何もなさそうですが乾き始めている。
気道を確保を第一に。
 
抱っこして位置を変えようとすると
脱糞してしまっていました。。。
ああああ。。。顔を主人と見合わせました。
おもらしした事で、ではなく。
最後にこういう状態になる事を見てきているので・・・・
言葉を失う光景でした。
 
ミルクを水でうすめたものを一応差し出してみたものの
自分から飲もうという感じではなく・・・
水の方が良さそうだなと言う事で
指に水をつけて主人が飲ませてみると舐めてくれました。
 
その間にチャッピーの時にもお世話になったシリンジを用意。
久しぶりなので中のパッキンが硬くてなかなか入らないあせる
焦るな焦るな・・・と言い聞かせながらセット。
 
水で気道を塞いでは大変です。
注意深く喉の奥に少し水を入れると飲み込む事はできました。
 
それでも発作のような過呼吸状態は続いています。
これは下手に動かさない方が正解だなという感じでした。
どんどん舌が白くなってきているような・・・
 
主人が空気を吸わせようと抱っこして開いた口の横からフーフーと
息を吹きかけている!滝汗ハッ
それ、ダメ。
キイちゃんも嫌がって身をくねらせて、う~~とあせる
それじゃいかんと酸素缶を出してくれるようにお願いしました。
一缶めは殆ど空っぽでピリピリ吸わせてみても何だか・・・
新しい完をあけてもう一度試してみましたが
悪くもなく良くもなく??
 
舌の根が膨らみ始めている・・・酸欠。
呼吸が弱くなって空気が上手く吸えていないのです。
水をつけた指を喉の奥に入れて
むせないようにしながら気道をとりあえず確保は継続。
 
主人が心臓マッサージを。
本当に喉の奥が小さい、狭い事が今更ながらわかります。
吐く息はわずか。どんどん冷たくなってきている。。。
 
マッサージを始めて気づきました。
もう一枚のタオルの中にも
かなりの量、脱糞している!!!
勢いあまって隣の畳の部屋まで転がって行っているくらいです。
2回分くらいでしょうか??もっと???
いつの間に・・・・
もしかして、最初に吠えた時には既に出てしまっていたのかもしれません。
確かに・・・今日の夜は💩をしなかったのです。
ちょっと少な目かな?という感じだったので
お腹に力を入れるのが本能的に、もしくは違和感があって
嫌だなと思っているフシが無きにしも非ずだったので
もう少しキャベツなどを追加して出やすいように調整が必要かな?
そんな事を考えていました。
 
とりあえずタオルの中の物は主人に捨てて来てもらって
心臓マッサージを交代しました。
 
そうこうしている間に目の色が明らかに変わりました。
真っ白に。
ああ、もうダメだ。
心臓の音を確かめると音がしていません。
もうダメか。。。と思ったのですが
主人があきらめるな!!!と心臓マッサージを継続。
すると、一度真っ白になった瞳に紺色の光がわずかに灯りました。
なんでしょう。。本当に💡電球のような物なのでしょうね。
スイッチを切ったようにプツっと白くなったのです。
その後、また心臓が動き始めると又灯が灯り始めようとする。。。
 
2度目に心臓が止まった時は流石にもうダメだと思って
泣き崩れかけたのですが
そういう時は主人の方ががむしゃらで強いのしょう。
頑張れ!!!とマッサージを続け、私も交代でマッサージしました。
心臓が動き始めると、胸が膨らんで酸素を取り込もうとして
そしてまた吐きだす。
収縮を繰り返す当たり前の動きがこんなに尊くて精巧で繊細なものだとは・・・
頑張れ・・・・そう思ってもここまできてしまうと
もう、むりやり頑張らせたら辛いんじゃないかと思ってしまったり。。
かと言って動こうとしている物をこちらから突き放す事もしたくない。
 
ですが・・・もうどんなにマッサージしてももう限界はすぐそこで。
最後に一声、ワン!・・・・と鳴いてそのまま電池が切れて行くように。
すーーーっと本当に波がスローモーションで
ひいて行くみたいな力の抜け方でした。
 
もう、動かない。
物凄く長い時間のようで、、、実際は1時間半に満たない間の出来事でした。
4月22日 午前1時50分ごろ(正確にはわかりません。55分~57分ごろかもしれません)
永久にお昼寝から覚めなくなってしまいました。
11歳と10か月丁度ですね・・・お誕生日が6月22日なので12歳にならずに
犬生を終える事になりました。
頑張ったよ・・・頑張ったね。
最後までイイ子で、頑張っての声にこたえてくれて
本当に本当にありがとう。
お疲れ様、な事も沢山あったけど
最後、これで幸せだったかな。
おかあさんは、最後の瞬間まで幸せでした。
つらくても幸せ。
眠っているだけのような姿ですが
首がもう座っていないのでカクンと崩れてしまう・・・
 
いつもと何にも変わらないお顔です・・・・
 
時間と共に少しずつ少しずつ
全身の力が抜けて行く。。。
この後死後硬直が始まるはずです。。。
 
 
 
 
いつまでも
何故温かいの。。。
 
 
 
なぜ・・・まだ温かいの。
あまり死後硬直らしき感じがしないのです。。。
チャッピーとは又、全然違う。。。
 
チャッピーは亡くなって直ぐに硬直し始めて
体液も流れ出すというような状態でした。
 
亡くなってからの変化・・・
お腹が随分大きく真ん丸になってしまっています。。。
やはり・・・破裂して腫瘍の内容物、血液などが
腹部に回ってしまったのかな。。。
きっかけはむせた事だったのかな。。。
力んでしまって、それで破裂したのかもしれません。
外からの圧力に気をつけていればという感じで
高い所から落ちたりしなければ大丈夫なはず。。。
そう先生ともお話していましたが
流石に腫瘍の質感までは想像もつきませんし・・・
その子その子の腫瘍にもいろいろな形状があるのでしょうし。
 
これはもう、仕方のない事です。
人間の私達だって同じです。
 
 

明日は大好きな畑にねんねしようか。。
 

何も変わらないのにどうしてもう動かないの。
ほんの2時間前だって歩いてお父さんにおやつをおねだりしていたよね。
そして、今も変わらず温かくて柔らかい。
 
 

信じられない。
申し訳ないけれど、ただ寝ているだけだよね?
明日起きてくるんじゃないかな。。。
 
そう言わずには、思わずにはいられない
突然であっけなくて
先生が滅多に口にしないような【突然死】という言葉
実感もわかずに恐れていましたが
そんなはずはないと、まだ笑顔でいられる余裕があったはずなのに
これがそう言う事なのだと。
起こってからでもなお、信じられず実感がわかないお別れなのだと
今改めてそう思いながら書いています。
 
どう見ても。
眠っているだけ。
愛しい我が子です。
 
そうとしか思えず。
頭では理解できているはずの死を。
できればそこから逃げ出したくて
 
ただただ、いつものようにおやすみ、、、、と
自室の寝室に向かう事しかあの時はできませんでした。
 
亡くなった時の記録として。