R・マドリーとスペイン政府が提携締結へ
『マドリーは、この夏、2005年以来初めて
アジアへ再び上陸することになる。
アジアの市場は潜在的な力を残しており、
その広大なマーケットを活用したいと考えている。
とりわけ中国の急成長は魅力のひとつだ。
これまで受け入れてた中国人観光客は
2009年におけるに9万人。
2010年には10万人を突破する見込みで、
2020年の目標値を100万人としている。』
そう語ったのは 産業・観光・商業省の
ミゲル・セバスティアン大臣。
『レアル・マドリードはスペインの象徴となるべき存在。
今シーズンより基盤を固め、来シーズンはさらに連携を
強めていく構えだ。』
と語られた真意は、スペイン国家がこれまで掲げてきた
『海と海岸と、歴史遺産』という観光資源の他に、
R・マドリーをPRに活用した”観光客誘致計画”にあるようです。
先月末、セバスティアン大臣、マドリード市のガジャルドン市長に
イグナシオ・ゴンサレス副市長、エスペランサ・アギーレ州首長、
そして、レアル・マドリード会長のフロレンティーノ・ペレス氏の
出席の元で発表されたのが、
『レアル・マドリードのスペイン(マドリード)
への観光客誘致への連携参加』
でございました。
この中で現在、国家とクラブ側の合意において具体化されているのが、
スペイン(マドリード)への旅行を呼びかける
"visit Spain, visit Madrid" (visita España, visita Madrid)
というメッセージを試合開始前に3分間ほど広告、
さらに、スタジアムにおける広告スペースにも
同様のメッセージ掲示するというもの。
この連携の締結に
『"スペインツアー"を掲げ、国家に益をもたらす連携に
関わることができるのは大変な名誉なこと。
観光客が増加するよう、クラブを挙げて尽力する。』
とご満悦なのは、フロレンティーノ・ペレス会長。
彼は、これまでも様々な政府・民間機関と協議しながら、
チャマルティンの練習場売却後のCuatro Torres
(4つのビルディング)の建設計画を先導するなどした
不動産業界のトップとしての手腕が生かされる機会が
再来した感がありますね。
近い将来、マドリーのユニホームのスポンサーとなる
可能性も含んでいる本提携。
全世界に向け、スペイン国、マドリード自治州をPRし、
州や国家と共存し共に成長を目指すという経営ビジョンは、
マドリーのクラブイメージの向上にも繋がることは明白です。
一方で、この連携締結に
「金で解決を求めるようなマドリーの失態によって
スペインの劣悪なイメージが付きかねない」
など、マドリーの成績如何では、PR効果など見込めない
というアンチ的思考の意見が囁かれているのことも事実ですが、
とにかく、リーマンショックに端を発した金融不況は
スペイン経済をも依然として飲み込んだまま。
深刻な失業率も、政府が描くような改善が見られず、
不安定な政局が国民の社会不安を煽っている今、
観光を収入源の核とした逆転の発想は、
「藁をも掴みたい」国家にとっての
遅すぎる対策とも言えるのかもしれません。



