新しい命が脅かされる
深刻な不景気の最中にあるスペイン。
サパテロ首相を筆頭とする政府は、年金制度の改革など
様々な財政緊縮策を講じていますが、
2010年一杯で新たに中止となる制度が、波紋を呼んでいます。
その緊縮の対象となったのは、"cheque de bebe"(ベビーチェック)
と呼ばれる、新生児誕生時に支給されてきた給付金
2,500ユーロ(およそ30万円)。
要するに1月1日以降に出生した家庭には発生しないこの制度。
12月31日までに出生した家庭には発生する
この制度に肖ろうと、予定日を切り上げての
帝王切開を試みようとする母親が少なくないことが
問題の種のようなのです。
無論、予定日を切り上げて出生させるなどリスクの塊。
スペインには年末12月25日から1月6日までの間に
出産を予定している妊婦が、およそ4万4千人いるそうですが、
その中には「背に腹はかえられない」とばかりに無茶を目論み、
専門医が制止しているという事例が後を断たないのだとか。
日本も先ごろ、エコポイントに関し、
エコカーおよび家電において駆け込み需要が発生しましたが、
スペインの場合、金銭とは引き合いにできない命が懸かっています。
年金受給可能な年齢の引き上げや出生給付金の打ち切り。
スペイン政府には待ったなしの至上命題があり、
その任務遂行を最優先にする最中に、
人気取りのバラ蒔きなど見る影もなく。
政府による様々な決定に、
多くの国民が【忍耐】を試されているようなスペインを見ていると、
閉塞感漂う日本は、このままで良いのかと不安にさせられたり。
