> ダイヤルMを廻せ!(グレース・ケリー,1954年)は-
 оグレース・ケリー(169cm,1929年-1982年(52歳没))
 -主演。
 оレイ・ミランド(186cm,1907年-1986年(79歳没))
 -共演。
★ダイヤルMを廻せ!(グレース・ケリー,1954年)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ダイヤルMを廻せ!
Dial M for Murder
監督:アルフレッド・ヒッチコック
脚本:フレデリック・ノット
原作:フレデリック・ノット
製作:アルフレッド・ヒッチコック
出演者:グレース・ケリー
レイ・ミランド
音楽:ディミトリ・ティオムキン
撮影:ロバート・バークス
編集:ルーディ・ファー
配給:ワーナー・ブラザース
公開:アメリカ合衆国 1954年5月29日
日本 1954年10月27日
上映時間:105分
製作国:アメリカ合衆国
言語:英語
製作費:$1,400,000
興行収入:$6,000,000
グレース・ケリーの登場シーン
『ダイヤルMを廻せ!』(ダイヤルエムをまわせ!、原題:Dial M for Murder)は、1954年に制作されたアメリカ映画アルフレッド・ヒッチコック監督によるサスペンス・ミステリー映画。原作はフレデリック・ノットによる同じタイトルの舞台劇で、ノットは本作の脚本も手がけている。立体映画(3D映画)として制作された。配給はワーナー・ブラザース。
目次
1 あらすじ
2 キャスト
3 主な受賞・ノミネート歴
4 トリビア
5 脚注
5.1 注釈
5.2 出典
6 外部リンク
あらすじ
プロテニスの花形選手だったトニー・ウェンディスは、資産家である妻のマーゴとロンドンのアパートに住んでいる。トニーはテニスのツアーのために自宅を留守にしがちだったので、それが不満だったマーゴとの夫婦仲は冷え込んでいた夫の留守中にアメリカ人の推理作家マーク・ハリディとの浮気に走ったマーゴは、トニーと別れてマークと一緒になる気持ちに傾いていた。妻の浮気に気づいたトニーは、妻と別れるよりも、妻を殺害して資産を手に入れようと考え、緻密な殺害計画を練り上げる
ある晩、トニーは自宅でひとりになると、大学の同窓生のスワンを電話で呼び寄せる。スワンは在学当時から手癖の悪さで有名で、刑務所暮らしも経験していた。トニーは彼にマーゴとの経緯を語って聞かせ、1000ポンドの報酬で妻の殺害を持ちかける。調べあげた彼の悪行を並べ立てて脅しもかける。乗り気になったスワンにトニーは計画を説明する
…明日の晩、トニーがマークを連れてパーティに出かけ、マーゴをひとりにする。出かける際にマーゴのハンドバッグから鍵を盗んで玄関前の階段に隠しておくので、それを使って部屋に忍び込む。隣の寝室にいるマーゴに気づかれないように、フランス窓のカーテンの陰に隠れ、電話が鳴るのを待つ。午後11時にトニーが出先から電話をかける。マーゴが起きてきて電話に応じている間に彼女を襲う。その後、金目のものを適当に取り散らして物盗りに見せかけ、玄関から出て行く。その際に鍵を元の隠し場所に戻しておく。警察には、強盗が盗み目的でフランス窓から侵入したが、マーゴを殺してしまい、慌てて何も盗らずに窓から逃げていったと思わせる。
スワンは自ら手順を確認した後、手付金の100ポンドを懐に収める
次の日の晩、スワンは約束の時刻に部屋に侵入し、カーテンの陰に隠れる。電話が鳴ってマーゴが電話に出ると、スワンが背後から彼女の首にマフラーを巻き付けて締め上げる。ところが、マーゴはもがきながら手を伸ばしてデスクの上のハサミを掴み、それをスワンの背に突き刺したので、スワンは床に倒れて死んでしまう。マーゴが恐怖におののきながら再び受話器を取ると相手はトニーと分かり、男に首を絞められたが、その男は死んだと話す。トニーは自分が戻るまで何も触らず、誰にも話さないように約束させると、急いでアパートに戻る。
部屋に戻ったトニーは、マーゴの目を盗んでスワンのコートから鍵を探り出し、彼女のハンドバッグに入れる。スワンが凶器に使ったマフラーを焼却して、マーゴの裁縫箱からストッキングを出しておく。さらに以前手に入れていたマークからマーゴに宛てた手紙をスワンのポケットに忍ばせる。それらのことを済ませると、トニーは警察が来るのを待った。
翌朝ハバード警部が訪ねてくる。警部は細かい質問をしながら、しだいにマーゴを追い詰めていく。昨夜は地面が濡れていて、スワンの靴に表戸口のマットで泥を拭った形跡があったから、スワンは玄関から入ってきたと思われる。スワンの死体から鍵が見つからなかったので、マーゴが部屋の中からドアを開けたとしか考えられない。さらにスワンがマークの手紙を持っていたことから、彼は浮気相手からの手紙を見せてマーゴを恐喝するつもりだったと推定される。したがって彼がマーゴに不意に襲いかかるとは考えにくく、マーゴが部屋を訪れたスワンと会っているうちに、故意に彼を刺したのだろう…警部はそう判断した。マーゴは首もとに絞められた跡のあざがあると主張するが、現場に彼女のストッキングしかなかったことから、自分であざをつけて襲われたように偽装したのかも知れないとして取り合わない。マーゴは殺人容疑で逮捕され、裁判にかけられ、死刑が確定してしまう
死刑が執行される前日になって、ハバード警部がトニーを訪ねて来る。用件を済ませると、警部は帰りぎわにコートをわざと間違えてトニーの鍵を持って出て行く。トニーが出かけた後にこっそり戻ってトニーの鍵でドアを開けて部屋に入る。そこに外で様子をうかがっていたマークも加わる。警部が電話で合図すると、マーゴが拘置場所から車に乗せられてきて、アパートの外で降ろされる。マーゴは渡された自分のハンドバッグから鍵を出して部屋に入ろうとするが、鍵が合わない。あきらめてアパートを出ると、刑事に促されて庭のほうから部屋に通される。あっけにとられるマーゴとマークに警部が事情を説明する。
警部は偶然マーゴのハンドバッグの中の鍵が彼女の鍵ではないことに気づいた。そこで彼女の鍵を捜索したところ、階段に隠されているのを発見した。そのことから警部は、トニーがスワンを使ってマーゴの殺害を企てたことを見破った
…事件の前夜、トニーはスワンに、部屋に入る際は階段に隠しておいたマーゴの鍵でドアの錠を開け、部屋を出る際に階段に戻しておくように指示した。だからトニーは、部屋を出ることなく死んだスワンのポケットにはマーゴの鍵が残っているものと思い込んでいた。ところが事件当夜にスワンがとった行動は違っていた。スワンは階段から鍵を取り出してドアの錠を開けると、部屋に入る前に鍵を階段に戻していた。スワンの死体のポケットにあった鍵はスワン自身のアパートの鍵だった。トニーはスワンの鍵をマーゴの鍵と勘違いしてマーゴのハンドバッグに入れたのだった。
警部がマーゴにハンドバッグの鍵を試させたのは、階段に鍵を隠したのはマーゴだった可能性もあったからだが、マーゴは隠し場所を知らなかった。警部は部下に命じてマーゴのハンドバッグを警察署に戻させる。やがてトニーがアパートに帰ってきてコートから部屋の鍵を出そうとすると、警部のコートと取り違えたことに気づく。そこで警察署へ行ってマーゴのハンドバッグを受け取り、その中の鍵でドアを開けようとする。ところが鍵は合わない。トニーは少し考えて、マーゴの鍵がまだ階段に残されていることに気づく。階段から鍵を取ってドアを開けると、部屋の中でマーゴとマーク、ハバード警部の3人が待っていた。犯人しか知り得ない鍵の隠し場所を自ら暴露したトニーは敗北を認める
キャスト
役名 :俳優 :日本語吹替
NETテレビ旧版 :NETテレビ新版 :TBS版
トニー :レイ・ミランド :加藤和夫 :家弓家正 :黒沢良
マーゴ :グレース・ケリー :野口ふみえ :武藤礼子 :鈴木弘子
マーク・ハリディ :ロバート・カミングス :小林恭治 :山内雅人
ハバード警部 :ジョン・ウィリアムズ :小林昭二 :中村正
スワン :アンソニー・ドーソン :村越伊知郎 :大木民夫
主な受賞・ノミネート歴
受賞
ニューヨーク映画批評家協会賞 主演女優賞:グレース・ケリー(『喝采』『裏窓』での演技も含めた受賞)
ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞 助演男優賞:ジョン・ウィリアムズ(『麗しのサブリナ』での演技も含めた受賞)
ノミネート
英国アカデミー賞 最優秀外国女優賞:グレース・ケリー
全米監督協会賞 監督賞:アルフレッド・ヒッチコック
トリビア
英語の台詞では、トニーやハバード警部はアパートの鍵をラッチ鍵(latchkey)と呼んでいる。ラッチ式の錠は、鍵を回すと出入りする金具部分の先が斜めになっている。ドアを閉じるとき、金具が斜めの部分にうながされて沈み込み、ドアを閉め切ったときにバネで金具が元に戻って錠が掛かる。ドアが閉まると同時に施錠されるので、ドアを閉めるときには鍵は要らないが、部屋の外からドアを開けるときには鍵が必要になる
恒例のヒッチコック監督のカメオ出演、本作ではトニーの出身大学の同窓会の出席者のひとりとして、記念写真の中に登場する。
1998年に制作されたマイケル・ダグラス主演の映画『ダイヤルM』(原題:A Perfect Murder)は、本作のリメイクである。
アルフレッド・ヒッチコック
アルフレッド・ヒッチコックのカメオ出演一覧
監督作品
1920年代
快楽の園 山鷲 下宿人 ダウンヒル リング ふしだらな女 農夫の妻 シャンパーニュ マンクスマン ヒッチコックのゆすり
1930年代
ジュノーと孔雀 殺人! エルストリー・コーリング スキン・ゲーム メアリー 第十七番 リッチ・アンド・ストレンジ ウィンナー・ワルツ 暗殺者の家 三十九夜 間諜最後の日 サボタージュ 第3逃亡者 バルカン超特急 巌窟の野獣
1940年代
レベッカ 海外特派員 スミス夫妻 断崖 逃走迷路 疑惑の影 闇の逃避行 マダガスカルの冒険 救命艇 白い恐怖 汚名 パラダイン夫人の恋 ロープ 山羊座のもとに
1950年代
舞台恐怖症 見知らぬ乗客 私は告白する ダイヤルMを廻せ! 裏窓 泥棒成金 ハリーの災難 知りすぎていた男 間違えられた男 めまい 北北西に進路を取れ
1960年代
サイコ 鳥 マーニー 引き裂かれたカーテン トパーズ
1970年代
フレンジー ファミリー・プロット
テレビ番組
ヒッチコック劇場
関連作品
メル・ブルックス/新サイコ ザ・ガール ヒッチコックに囚われた女 ヒッチコック 映画術 ヒッチコック/トリュフォー ヒッチコック/トリュフォー
家族
アルマ・レヴィル パトリシア・ヒッチコック
カテゴリ:
1954年の映画
アメリカ合衆国の3D映画作品
アメリカ合衆国のミステリ映画
アメリカ合衆国のサスペンス映画
アメリカ合衆国のサイコスリラー映画
舞台劇の映画化作品
不倫を扱った映画・オリジナルビデオ
電話を題材とした作品
アルフレッド・ヒッチコックの監督映画
ワーナー・ブラザースの作品
ディミトリ・ティオムキンの作曲映画

 -ダイヤルMを廻せ!(グレース・ケリー,1954年)は、
 о“製作費:$1,400,000”
 о“興行収入:$6,000,000”
 о“1954年に制作されたアメリカ映画”
 о“アルフレッド・ヒッチコック監督によるサスペンス・ミステリー映画”
 о“立体映画(3D映画)として制作された”
 о“プロテニスの花形選手だったトニー・ウェンディスは、資産家である妻のマーゴとロンドンのアパートに住んでいる。トニーはテニスのツアーのために自宅を留守にしがちだったので、それが不満だったマーゴとの夫婦仲は冷え込んでいた”
 о“夫の留守中にアメリカ人の推理作家マーク・ハリディとの浮気に走ったマーゴは、トニーと別れてマークと一緒になる気持ちに傾いていた。妻の浮気に気づいたトニーは、妻と別れるよりも、妻を殺害して資産を手に入れようと考え、緻密な殺害計画を練り上げる”
 о“トニーは彼にマーゴとの経緯を語って聞かせ、1000ポンドの報酬で妻の殺害を持ちかける。調べあげた彼の悪行を並べ立てて脅しもかける。乗り気になったスワンにトニーは計画を説明する”
 о“隣の寝室にいるマーゴに気づかれないように、フランス窓のカーテンの陰に隠れ、電話が鳴るのを待つ。午後11時にトニーが出先から電話をかける。マーゴが起きてきて電話に応じている間に彼女を襲う”
 о“スワンは自ら手順を確認した後、手付金の100ポンドを懐に収める”
 о“マーゴはもがきながら手を伸ばしてデスクの上のハサミを掴み、それをスワンの背に突き刺したので、スワンは床に倒れて死んでしまう”
 о“マーゴは殺人容疑で逮捕され、裁判にかけられ、死刑が確定してしまう”
 о“死刑が執行される前日になって、ハバード警部がトニーを訪ねて来る。用件を済ませると、警部は帰りぎわにコートをわざと間違えてトニーの鍵を持って出て行く。トニーが出かけた後にこっそり戻ってトニーの鍵でドアを開けて部屋に入る”
 о“警部は、トニーがスワンを使ってマーゴの殺害を企てたことを見破った”
 о“…事件の前夜、トニーはスワンに、部屋に入る際は階段に隠しておいたマーゴの鍵でドアの錠を開け、部屋を出る際に階段に戻しておくように指示した。だからトニーは、部屋を出ることなく死んだスワンのポケットにはマーゴの鍵が残っているものと思い込んでいた。ところが事件当夜にスワンがとった行動は違っていた。スワンは階段から鍵を取り出してドアの錠を開けると、部屋に入る前に鍵を階段に戻していた”
 о“犯人しか知り得ない鍵の隠し場所を自ら暴露したトニーは敗北を認める”
 о“ラッチ式の錠は、鍵を回すと出入りする金具部分の先が斜めになっている。ドアを閉じるとき、金具が斜めの部分にうながされて沈み込み、ドアを閉め切ったときにバネで金具が元に戻って錠が掛かる。ドアが閉まると同時に施錠されるので、ドアを閉めるときには鍵は要らないが、部屋の外からドアを開けるときには鍵が必要になる”
 -という。(つづく)<記2021年9月12日>〈12,493Byte〉