2作品で終わり、
 оティモシー・ダルトン(187cm,1946年3月21日(74歳))-42歳
 -は交代してしまったが、
 о強力な交代役の『探偵レミントン・スチール』が終わった
 -からだったようだ。
★007 消されたライセンス(ティモシー・ダルトン,1989年)
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007 消されたライセンス
007 License to Kill
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監督:ジョン・グレン
脚本:マイケル・G・ウィルソン
リチャード・メイボーム
原作:イアン・フレミング
製作:マイケル・G・ウィルソン
アルバート・R・ブロッコリ
出演者:ティモシー・ダルトン
キャリー・ローウェル
ロバート・デヴィ
タリサ・ソト
音楽:マイケル・ケイメン
主題歌:「License To Kill」
グラディス・ナイト
撮影:アレック・マイルズ
編集:ジョン・グローヴァー
製作会社:イーオン・プロダクションズ
配給:MGM/UA
公開:イギリスアメリカ合衆国 1989年6月13日
日本 1989年9月9日
上映時間:133分
製作国:イギリス
アメリカ合衆国
言語:英語
製作費:$42,000,000
興行収入:世界 $154,697,509
前作:007 リビング・デイライツ
次作:007 ゴールデンアイ
グラディス・ナイト(1981年撮影)
パティ・ラベル(2003年撮影)
『007 消されたライセンス』(ダブルオーセブン けされたライセンス、米: License to Kill, 英: Licence to Kill)は、1989年公開、ジョン・グレン監督のスパイアクション映画。『007』シリーズ第16作。ティモシー・ダルトンがジェームズ・ボンドを演じた最後の作品である。イアン・フレミングの原作からは短編「珍魚ヒルデブラント」の登場人物(クレスト)を使用。鮫に足を食いちぎられる、減圧室での頭部破裂、粉砕機での圧死など控えられてきた血生臭い表現を演出した。
概要
本作ではQ以外のMI6のメンバー(ボンド、M、マニーペニー)は全員本作を区切りにすべて配役が変わり、また監督であるジョン・グレンも連続5作をとって監督を降りる第1作からの脚本を手がけてきたリチャード・メイボーム、メイン・タイトルをデザインしてきたモーリス・ビンダーがともに他界したためガンバレル・シークエンスも次回作からビジュアルが大幅に変更された。ショーン・コネリー主演時代から使用され続けたビジュアルによるものは本作以降、画質も大きく変化した。また、冷戦下の共産圏崩壊により冷戦の要素が組み込まれた最後の作品となった。これに伴い、次作からは作品のテイストも大きく変わり、ボンドの所属組織本部もユニバーサル貿易から実際のMI6本部となった。シリーズの分岐点となる作品である。
ストーリー
親友であるCIAのフェリックス・ライターの結婚式に向かう途中、「サンチェスが現れた」とDEA(Drug Enforcement Administration=麻薬取締局)の連絡を受け、ボンドとライターは現場に向かう。サンチェスはDEAが長年追っている麻薬王だったが、自身の人脈で固めた地元を離れてアメリカ領内に姿を見せたということは、二度とない捕獲のチャンスだった。
ボンドとライターは、サンチェスが逃走に使ったセスナをヘリコプターで釣り上げ捕らえ、スカイダイビングで花嫁デラが待つ教会に降り立った。皆の祝福の中、ライターは結婚祝いのライターをボンドに手渡す。
しかし、サンチェスは買収した捜査官キリファーの手助けで護送車から逃亡、新婚初夜のライター夫妻を襲いデラを殺した上、ライターを拉致してサメに足を食いちぎらせてしまった
帰国しようとしていたボンドは、空港でサンチェスの逃亡を知りライター宅に急いだが、そこで無残なライター夫妻の姿を発見する。ボンドは復讐を誓い、まずキリファーからサンチェスの取引情報を聞き出した後に鮫の餌にして、落とし前をつける。しかし、ボンドの任務を逸脱した行為に対してMが自ら訪米、別件の任務を指示する。ボンドは復讐心と忠誠心との間で苦悩するものの、その場で辞意を示し逃走。単身、サンチェスの元へと乗り込む。
ボンドはサンチェスの取引現場を襲って大金を奪い、それを軍資金にフリーの麻薬業者を装ってサンチェスに接近。しかし、その過程で同じく取引相手を装っていた香港の麻薬取締官の作戦を妨害し、彼らを死なせてしまう。さらに女性パイロットに扮して潜入していたCIAのパメラは、サンチェスの部下を抱きこんで司法取引に持ち込もうとしていたが、ボンドの独断専行はそれをも妨害してしまう。
復讐心に加えて、何もかもぶち壊しにした責任を感じるボンド。しかし、サンチェスの信用を得たボンドは秘密のコカイン工場への視察に同行する。サンチェスの計画は、ガソリンにコカインを混ぜてタンクローリーごと密輸しようとするものだった。だがその工場で、酒場で乱闘したサンチェスの用心棒ダリオがボンドの正体に気づく。とっさにボンドは引火したコカイン入りのガソリンサンプルを実験室に投げこみ、コカイン工場は火の海と化した。
そして、脱出するサンチェス達とタンクローリーを奪って追うボンドの荒野のカーチェイスの結末は、二人の一騎討ちとなった擱座したタンクローリーから漏れ出すガソリンを浴びてなおボンドにとどめを刺そうとするサンチェスに対し、血まみれ埃まみれのボンドは「わけを知りたくないか?」と結婚祝いのライターを見せる気化したガソリンが立ち込める中でそのライターが発火したとき、サンチェスは復讐の業火に包まれるのだった。
キャスト
ロバート・デヴィ(2007年撮影)
ジェームズ・ボンド - ティモシー・ダルトン
パメラ・ブービエ(CIAパイロット)- キャリー・ローウェル
フランツ・サンチェス - ロバート・デヴィ
ミルトン・クレスト - アンソニー・ザーブ
ルペ・ラモーラ - タリサ・ソト
シャーキー - フランク・マクレー
エド・キリファー - エヴェレット・マッギル
ジョー・ブッチャー博士 - ウェイン・ニュートン
トゥルーマン=ロッジ - アンソニー・スターク
ヘラー - ドン・ストラウド
ダリオ - ベニチオ・デル・トロ
クワン - ケリー・ヒロユキ・タガワ
ロティ - ダイアナ・リーシュ
フェリックス・ライター - デヴィッド・ヘディソン
デラ・チャーチル - プリシラ・バーンズ
ホーキンス - グランド・L・ブッシュ
ヘクター・ロペス大統領 - ペドロ・アルメンダリス(Jr.)
M - ロバート・ブラウン
Q - デスモンド・リュウェリン
マネーペニー - キャロライン・ブリス
スタッフ
監督 - ジョン・グレン
製作 - マイケル・G・ウィルソン、アルバート・R・ブロッコリ
アソシエイト・プロデューサー - バーバラ・ブロッコリ
脚本 - マイケル・G・ウィルソン、リチャード・メイボーム
撮影 - アレック・マイルズ
プロダクションデザイン - ピーター・ラモント
美術監督 - マイケル・ラモント
音楽 - マイケル・ケイメン
主題歌 "License To Kill" - グラディス・ナイト
作詞・作曲 - ナラダ・マイケル・ウォルデン、ジェフリー・コーエン、ウォルター・アファナーシェフ、ジョン・バリー、アンソニー・ニューリー、レスリー・ブリカッシィ
エンディング・テーマ 「イフ・ユー・アスクト・ミー・トゥ」 - パティ・ラベル
作詞・作曲 - ダイアン・ウォレン
挿入歌 "Wedding Party" - アイボリー
作詞・作曲 - ジミー・ダンカン、フィリップ・ブレナン
挿入歌 "Dirty Love" - ティム・フィーハン
作詞・作曲 - スティーブ・デュビン、ジェフ・ペセット
特殊視覚効果 - ジョン・リチャードソン
メインタイトル・デザイン - モーリス・ビンダー
衣裳 - ジョディ・ティレン
カースタント・コーディネーター - レミー・ジュリアン
空中スタント・コーディネーター - J・W・コーキー・フォーノフ
第2班監督/カメラマン - アーサー・ウースター
第2班助監督 - テリー・マッデン
タイトル
本作のタイトル Licence to Kill とは「殺人許可証」という意味である。これは英国諜報部の 00- 要員が「任務遂行に必要がある場合には人を殺傷することも許される」とされていることを端的に表したものだが、奇しくもシリーズ第1作"Dr. No"が日本公開された時に付けられていた邦題が『007は殺しの番号』だった
キャラクター、キャストなど
元々本作の悪役は「東南アジアの麻薬王」という設定だったが、1989年6月に支那(China)で起きた天安門事件の影響で撮影が困難になったため舞台が中南米に変更された
サンチェスの用心棒役で出演(この作品がデビュー作)したベニチオ・デル・トロは、2000年の『トラフィック』でアカデミー助演男優賞を受賞した。過去、オスカー受賞者をキャスティングしたこと(クリストファー・ウォーケン、ハル・ベリーら)はあるが、007シリーズ出演以降、アカデミー賞を受賞したのはベニチオ・デル・トロ、ショーン・コネリー、ジュディ・デンチの3人。
コロンビア人らしいという設定のサンチェスは、元より架空の人物であるが、当時コロンビアの麻薬王としてパブロ・エスコバルが名を馳せていた。また、アメリカ政府の黙認のもとエスコバルともつながりがあり、パナマで軍事独裁体制をしていたマヌエル・ノリエガに対し、アメリカ軍がパナマ侵攻を行うのは、本作公開の1989年のことだった。
パメラ・ブービエとルペ・ラモーラはジャクリーン・ケネディ・オナシスをモデルにしている。パメラの場合はブービエ(Bouvier)とイスマスでケネディの姓を使用。ルペは容姿と、金と権力を持つ男(サンチェス)や大統領と交際する。これらは最後のプールの場面で理解できる仕掛けになっている。
実在した麻薬王パブロ・エスコバルの信条は「plata o plomo」(直訳すると「銀か鉛か」、意訳すれば「お金か銃弾か」)であり、サンチェスも終始それに倣っている
秘密兵器など
ケンワースW900
プラスチック爆薬入り練り歯磨き。チューブから押し出して爆破目標物に塗布し、煙草のラークに偽装した遠隔操作式信管で起爆させる。サンチェスのオフィスの窓がアーモライト(FRPの一種)製の防弾仕様だったため、狙撃前にこれを使用して破壊した。
カメラ型狙撃銃。グリップに光学掌紋リーダーを内蔵。事前に登録した人間しか使用不能。登録は電卓に偽装した操作機を接続して行う。
ボンドは、タキシードのカマーバンドにロープを収納。これを使ってサンチェスのオフィスの窓外にぶら下がる。
この他に、Qは次のものを持参。
目覚まし時計型爆弾。使用した者は絶対目覚めない。
インスタントカメラ。フラッシュからレーザーを発射。透視撮影も可能。
ほうき型通信機。掃除人に変装したQが、パムとの交信に使用。
ボンドの愛用銃は、ワルサーPPKであるが、この作品と前作『リビング・デイライツ』では、ワルサーPPKのアメリカ輸出用であるワルサーPPK/Sが使用された。なお、銃のアップのシーンではワルサーPPKが使われている。
特殊装備を施したボンドカーは本作では登場しないが、サンチェスが麻薬密輸のために用意したタンクローリー(ケンワース・W900B)で、片輪走行やウィリー走行などのアクションを行う。撮影にあたっては、改造車が使用されている。
タンクローリーの改造を任されたケンワース社主任技師ラリー・オアは、デトロイト・ディーゼル系列のエマーソン社でエレクトロニック・エンジンに改造。トラック・ウェルド社で特製サスペンション。シアトル工場のモウ・ブーリングルッド元副主任技師により2重運転席に改造される。タンクローリーは、メキシコのメヒカリで関係者に引き渡され、ヒロインにちなみパメラ1号、2号、3号と命名される。ケンワース・メキシカーナ社が撮影中のメンテナンス担当。ラリー・ダウンズ(インランド・ケンワース)。
レッドアイ - サンチェスとその部下が、セスナで追いすがるボンドとパムを攻撃するのに使用。
モスバーグM500 - パムが使用した散弾銃。
マイクロUZI。サンチェスなどが使用。
シャークハンターII。クレストの所持する潜水艇。
クレストの潜水機材は、ジョン・H・ペリー社(John H. Perry Inc.)とサブマーシブル・システム・テクノロジー社(『私を愛したスパイ』の潜水用ロータス・エスプリ製造にも参加)が提供した。
その他
撮影地:チェルブスコ・スタジオ、キーウェスト、ドゥランゴ、アカプルコ、メキシコシティ。
オープニングでボンドたちが乗る車が走っているのは、フロリダのオーバーシーズ・ハイウェイのセブンマイル・ブリッジ。後の場面でサンチェスが護送車から脱走を図るのも、この場所である。
ライターの結婚式が行われたのは、キー・ウェストのセント・メアリー・スター・オブ・ザ・シー・カトリック教会(St.Mary Star of the Sea Catholic Parish)である。
ボンドはキーウェスト国際空港のパンアメリカン航空カウンターで、サンチェスが脱走したことを聞き引き返す。
シャーキーのボートが係留されている桟橋や、クレストの施設などは、ガリソン・バイト・マリーナ(Garrison Bight Marina)で撮影されている。
ボンドがDEAのホーキンスと会話する街角は、マロリー・スクエアである。
ボンドがMと対面し、命令を拒否して殺人許可証を剥奪された場所は、ヘミングウェイ・ハウス。作家アーネスト・ヘミングウェイが住んでいた邸宅で、現在は博物館となっている。ここではヘミングウェイが飼っていた猫の子孫が保護されており、画面にも登場する。ボンドは、Mに銃を渡すように言われ「武器よさらば」と口にする
イスマス・シティでボンドたちが宿泊したエル・プレシデンテ・ホテルの外観はメキシコシティのメキシコ中央銀行図書館、内部はグラン・ホテルで撮影された。
ボンドが金を預けたイスマス銀行の建物は、メキシコシティ中央郵便局が使われた。
サンチェスの経営するカジノの外観は、メキシコシティ市民劇場(El Teatro de la Ciudad)、カジノの室内はカジノ・エスパニョールで撮影された。
サンチェスの屋敷は、アカプルコのヴィラ・アラベスク(Villa Arabesuque)で撮影された。
ジョー・ブッチャーのオリンピアード・メディテーション・インスティテュートは、メヒコ州トルーカにあるオトミ・セレモニアル・センター(Otomi Ceremonial Center)の建物が使用された。もともと地元のインディアンのために建てられた文化センターだが、インディアンたちはこの建物の存在すら知らず、ハコモノ行政の典型のような施設だったという。
タンクローリーのアクション・シーンは、バハ・カリフォルニア州メヒカリで撮影された。
英国秘密情報部の所在地は、本作ではホワイトホールの旧陸軍省ビル(Old War House Building)前の映像が使用された。その画面の奥に、前作『リビング・デイライツ』での所在地だったトラファルガー広場が見えている。
メインタイトルで、本編の映像は一眼レフカメラオリンパスOM-4 Tiのレンズ(ZUIKO AUTO-S 40mm F2)の中に入っていく。
前述のライターがサメに襲われるシーンや、クレストが破裂して死ぬシーンなどのため、本作はイギリスでは映倫規定に引っかかり、計4カ所をカットすることになった。またアメリカではシリーズ初のR指定を受けることになる。
映倫規定で引っかかったシーンを削除されていない「アンカット・バージョン」は日本でも1990年にワーナーホームビデオから発売されたビデオ・テープ並びにレーザーディスクで見ることが出来る(日本公開版もこのアンカット・バージョン)。それ以降、発売された初のワイドスクリーン版LD、最初にDVD化された「消されたライセンス(特別編)」は規定箇所が削除された「カット・バージョン」である。しかし、2006年に発売された「消されたライセンス・アルティメット・エディション」DVDでは規定箇所が削除されていない「アンカット・バージョン」が収録されている。
後半でボンドとサンチェス組織が繰り広げるタンクローリーのカースタントは迫力満点だが、この撮影中にスタッフ達は数々の怪奇現象に見舞われた。最も有名なのは爆発炎上するタンクローリーの宣伝用スチル写真に写った「手の形をした炎」(当時テレビや雑誌などで大きく扱われた)。実は撮影現場となった山道では過去に尼僧数人が乗った車が運転を誤って転落死亡事故を起こしていたといういわくつきの場所だった。そのことを後で知ったスタッフらは全員凍りついたという。
キー・ウェストのバレルヘッド・バーで、パムはライムを添えたバドワイザーを注文し、ボンドも同じものを頼む。
イスマスのホテルに着いたボンドは、シャンパンのボランジェRDをケースで注文。
ボンドはカジノでは、シェイクしステアしないミディアム・ドライ・ウォッカ・マティーニを注文。
本作のエンディングでは、喫煙が肺癌・心疾患・肺気腫を引き起すこと、妊娠に悪影響を与えるであろうことがクレジットされた本作以後、『ダイ・アナザー・デイ』までボンドが煙草を吸うシーンは登場しなくなる
ボートの提供は、シガレット・レーシング・チーム社(Cigarette Racing Team Inc.)。
潜水用具は、ダコー(Dacor Corporation)の提供。
宝石類は、マッピン・アンド・ウェッブ(Mappin & Webb)の提供。
前作に続き、本作でもエンディングにオープニングと異なるテーマ曲が歌われた。今回のエンディング・テーマは、パティ・ラベルの『イフ・ユー・アスクト・ミー・トゥ』で、このときはさほど注目されず、ビルボードのシングルチャートは79位にとどまった。ところが、1992年に発売されたセリーヌ・ディオンによるこの曲のカバーは、ビルボードのシングルチャートで4位に入るなど、大ヒットとなった。
本作の主題歌用として、ビリー・オーシャンも楽曲を制作していたものの、こちらは採用されなかった。ビリーはこの楽曲を“License To Chill”と改題し、自らのアルバム“Greatest Hits”に収録している。
悪役のロバート・デヴィとベニチオ・デル・トロは撮影期間中、共に連れ立って行動するほどの親友同士(師弟関係)となり、レストランへ食事に行く時には役作りも兼ねて映画同様〈その種の人達〉のごとく振る舞い、店の従業員が怖がっていたという。
カテゴリ:
007シリーズの映画
1989年の映画
復讐を題材とした映画
フロリダ州を舞台とした映画作品
メキシコを舞台とした映画作品
架空の国家を舞台とした映画作品
ジョン・グレンの監督映画
マイケル・ケイメンの作曲映画

 -第二作、
 о“製作費:$42,000,000”
 о“興行収入:世界 $154,697,509”
 о“1989年公開、ジョン・グレン監督のスパイアクション映画”
 о“ティモシー・ダルトンがジェームズ・ボンドを演じた最後の作品”
 о“本作ではQ以外のMI6のメンバー(ボンド、M、マニーペニー)は全員本作を区切りにすべて配役が変わり、また監督であるジョン・グレンも連続5作をとって監督を降りる”
 о“第1作からの脚本を手がけてきたリチャード・メイボーム、メイン・タイトルをデザインしてきたモーリス・ビンダーがともに他界したためガンバレル・シークエンスも次回作からビジュアルが大幅に変更された”
 о“冷戦下の共産圏崩壊により冷戦の要素が組み込まれた最後の作品”
 о“シリーズの分岐点となる作品”
 -となった。
 о“親友であるCIAのフェリックス・ライターの結婚式に向かう途中、「サンチェスが現れた」とDEA(D麻薬取締局)の連絡を受け、ボンドとライターは現場に向かう”
 о“サンチェスが逃走に使ったセスナをヘリコプターで釣り上げ捕らえ、スカイダイビングで花嫁デラが待つ教会に降り立った”
 о“サンチェスは買収した捜査官キリファーの手助けで護送車から逃亡、新婚初夜のライター夫妻を襲いデラを殺した上、ライターを拉致してサメに足を食いちぎらせてしまった”
 о“ボンドは復讐を誓い、まずキリファーからサンチェスの取引情報を聞き出した後に鮫の餌にして”
 о“ボンドの任務を逸脱した行為に対してMが自ら訪米、別件の任務を指示する”
 о“復讐心に加えて、何もかもぶち壊しにした”
 о“サンチェスの信用を得たボンドは秘密のコカイン工場への視察に同行”
 о“サンチェスの計画は、ガソリンにコカインを混ぜてタンクローリーごと密輸”
 о“その工場で、酒場で乱闘したサンチェスの用心棒ダリオがボンドの正体に気づく”
 о“荒野のカーチェイスの結末は、二人の一騎討ちとなった”
 о“擱座したタンクローリーから漏れ出すガソリンを浴びてなおボンドにとどめを刺そうとするサンチェスに対し、血まみれ埃まみれのボンドは「わけを知りたくないか?」と結婚祝いのライターを見せる”
 о“気化したガソリンが立ち込める中でそのライターが発火したとき、サンチェスは復讐の業火に包まれる”
 -という。
 о“英国諜報部の 00- 要員が「任務遂行に必要がある場合には人を殺傷することも許される」とされていることを端的に表したものだが、奇しくもシリーズ第1作"Dr. No"が日本公開された時に付けられていた邦題が『007は殺しの番号』だった”
 о“元々本作の悪役は「東南アジアの麻薬王」という設定だったが、1989年6月に支那(China)で起きた天安門事件の影響で撮影が困難になったため舞台が中南米に変更された”
 -というから、
 о今もドン・シャオピン(鄧小平)からの遺訓に縛られているシー・チンピン(習近平)政権
 -の、
 о64事件(天安門事件)
 -からの呪いがあり、
 о“サンチェスは、元より架空の人物であるが、当時コロンビアの麻薬王としてパブロ・エスコバルが名を馳せていた”
 о“エスコバルともつながりがあり、パナマで軍事独裁体制をしていたマヌエル・ノリエガに対し、アメリカ軍がパナマ侵攻を行うのは、本作公開の1989年”
 о“パメラ・ブービエとルペ・ラモーラはジャクリーン・ケネディ・オナシスをモデルにしている”
 о“実在した麻薬王パブロ・エスコバルの信条は「plata o plomo」(直訳すると「銀か鉛か」、意訳すれば「お金か銃弾か」)であり、サンチェスも終始それに倣っている”
 о“ボンドがMと対面し、命令を拒否して殺人許可証を剥奪された場所は、ヘミングウェイ・ハウス”
 о“ボンドは、Mに銃を渡すように言われ「武器よさらば」と口にする”
 о“本作のエンディングでは、喫煙が肺癌・心疾患・肺気腫を引き起すこと、妊娠に悪影響を与えるであろうことがクレジットされた”
 о“本作以後、『ダイ・アナザー・デイ』までボンドが煙草を吸うシーンは登場しなくなる”
 -と、
 оCOVID-19にも煙草は肺に悪影響を与える
 -と、
 оWHO
 -も、
 о禁煙
 -を要請している。(つづく)<記20年6月7日>〈20,219Byte〉