日曜スペシャル
「そしてケネディは核戦争を回避した」
-機密テープが語るキューバ危機-
98/5/5

(1961)
(ウェストヴージニア州)
(グリーンブライアーホテル)
(核シェルター)

62/10/16(火)
13日間

冷戦
50年代朝鮮戦争
キューバ危機

---
62/10/16(火)第01日
(キューバの異変)

(国家安全保障会議執行委員会=Ex Comm)

ロバート・ケネディ司法長官(極秘交渉):
ラスク国務長官:
ロバート・マクナマラ国防長官:
マコーンCIA長官:
テイラー統合参謀本部議長:
バンディ国家安全保障担当大統領補佐官(ハーバート大学教授):
ソレンセン大統領特別補佐官(ソビエト首脳への筆を執る):
ボール国務次官:
トンプソン前駐ソ大使:

(偵察写真)

(ソ連キューバへの武器援助発表)

(ロバート・ケネディ司法長官(極秘交渉)とドブロイニン駐米大使の秘密会談)

ケネディ大統領 :発射準備は?
CIA :まだです。
ケネディ大統領 :発射準備が整うまで、どれだけ時間があるか。
CIA :分かりません。
マクナマラ国防長官 :核弾頭の位置については?
CIA :詳細に調査しているのですが核弾頭らしきもの
は見当たりません。
CIA :核弾頭がなければ、このような所にミサイルを
置く意味はないと思います。
マクナマラ国防長官 :やっぱり核ミサイルなのでは?
マクナマラ国防長官 :確かに問題は発射体制が整っているかどうかで
す。それにより対処が変わるので・・・

(ミサイル射程距離およそ2000Km)

ラスク国務長官 :大まかに二つの選択肢があげられます。一つは
迅速な攻撃もう一つは同盟諸国とフルシチョフ
氏への警告。極めて深刻な危機が形成されつつ
あるのにフルシチョフ氏はそう思っていないと
伝えます。
全面戦争にもなりかねない。それゆえ我々には
行動する義務があります。ただ事態が悪化する
前にソ連が手を引けるように・・・
マクナマラ国防長官 :これらのミサイル基地への空爆に踏み切るので
あれば基地が使用可能になる前に攻撃すること
を決めておくべきです。それがいつになるかは、
お答えできません。空爆より前にミサイルが使
用可能になってしまえば基地を叩いてミサイル
の発射を阻むのは難しい。発射されてしまえば
ミサイル射程内の米国東海岸の一部が大惨事に
見舞われることは、ほぼ間違いないのです。
テイラー統合参謀本部議長:目標をあまりに狭く規定した攻撃は報復を招き
却って有害という考えで軍首脳は一致していま
す。もしソ連が核弾頭を装備すればミサイルを
攻撃する機会を失い、第一撃による奇襲能力を
無にしてしまいます。ですから、ここ2、3日
間は必要な情報と偵察写真を完璧に入手するこ
とです。絶対にことを急ぐべきではありません。
テイラー統合参謀本部議長:重要なことですが、フロリダ周辺は通常兵器、
低空飛行での爆撃に対し脆弱です。わが国の防
空体制は別の形の攻撃を想定していますから。
よって低空での防御は全く考えられていません。
ミグ戦闘機が通常兵器で飛来し攻撃を加えるこ
とは十分考えられます。
ケネディ大統領 :だが壊滅的な打撃ということはないよね。
テイラー統合参謀本部議長:ええ、とはいえ・・・
ディロン財務長官 :もしミグが核装備をしていたら?
ケネディ大統領 :核装備をしていたら・・・いや、それはないだろ
う。
ケネディ大統領 :わたしは先月、攻撃用ミサイルの持ち込みは
「許さない」と明言した。「我関せず」という
べきだった。だが「許さない」と言ってしまい
ソ連が建設を進め米国が何の行動も起こさなけ
れば、確かに危機は増す。これは結局軍事的戦
いであると同様に政治的な駆け引きでもある。
ボール国務次官 :奇襲、"パールハーバー"をやることは、その後
のことを考えると身の毛がよだちます。奇襲攻
撃をかける。ミサイルを叩く。これは終わりで
はなく始まりだと思うのです。


---
62/10/17(水)第02日
(ケネディ地方選挙遊説)

(1957 スプートニク打ち上げ成功)