墓参り | 仲の独り言

墓参り




3月3日は祖父の命日です。

毎年、菩提寺で墓参を行っています。

今年は3日が日曜日で所用がある為、

前日の2日に墓参を行いました。




マスターも昨年めでたく孫が出来ましたが、

僕にとっての祖父は威厳のある人でして、

今時のフレンドリーなやり取りなど皆無で、

話しかけるのも畏れ多いという感じでした。

でも、叱られた事は一度もありません。

祖父との思い出で真っ先に浮かぶものは、

祖父の家の水槽にカメがいたのですが、

カメを金魚と一緒に飼っていたので、

水槽の中で海ガメのような状態でした。

図鑑をよく読んでいた小学生の僕は、

「カメには陸地を作ってあげた方がいい」

何気なく祖父に進言しました。

祖父は無言で水槽に手を入れカメを掴み、

「お前も一緒についてこい」

そう言って庭に向かって歩き出しました。

当時、祖父の家の庭には大きな池があり、

そこで錦鯉を何匹も飼っていたのですが、

祖父は池に向かってカメを投げ込んで、

「陸地があるからこれで大丈夫だろ」

そう言って、また家に戻って行きました。

当然の事ながら池に柵など無いので、

後日、カメは脱走してしまいましたが・・・

でも、小学生の孫が発した進言に対して、

ちゃんと祖父は向き合ってくれた訳です、

竹を割ったような性格とよく言いますが、

イエスノーがハッキリしていて、

豪放磊落の言葉がピッタリの祖父でした。

そんな祖父に今年も挨拶をして来ました。