紫陽花の季節に一言

昨今、昭和100年のブームと重なった事で、
メディアでスナックが数多く取り上げられ、
その影響かスナックに興味を持たれる方が増え、
当店も新規のお客様のご来店が急増しました。
ところが・・・
スナックもお店によって業態は違いますし、
メディアが流す情報=スナック全てではなく、
メディアが報じるのは都合の良い部分だけで、
それをご覧になった方のスナック先入観は、
「飲んで歌ってワイワイ楽しめる場所」のみ。
確かに飲んで歌って楽しむ場所ではありますが、
その「飲む、歌う、楽しむ」にもマナーがあり、
メディアは肝心な事を報じてはくれません。
ゆえにカラオケボックスでの身内飲みのノリ、
そんな感覚でご来店される方が非常に多いです。
スナックとは他のお客様との共有空間であり、
個室と違って自分達の独占空間ではありません。
スナックにもスナックなりの流儀があり、
その流儀を守って頂いた上で楽しんで頂く。
それがスナックの遊び方ではないかと思います。
お金を払っている(権利)という方もおりますが、
それが他のお客様への配慮を欠く理由にも、
独占して身勝手に振る舞う理由にもならず、
ご都合主義的な権利の行使は意味を成しません。
最近、特に目に余るのがカラオケの歌唱です。

以前、当店では↑のような注意書きを提示し、
他のお客様へのご配慮をお願いしました。
それ以降も残念ながら改善されたとは言えず、
先日も新規の方に過度な連続歌唱を注意すると、
その直後にビールを追加注文されて、
「注文したのだから続けて歌ってもいいだろ」
と言われ、そういう意味では無いと説明しても、
「スナックって、そういう(歌う)場所だろ?」
と、勘違いされるお客様もいらっしゃいました。
また他のお客様がいる事を全く意識せず、
ただのストレス発散、身内だけによるバカ騒ぎ、
大声で怒鳴り散らすだけの自慰的な歌唱行為、
許可なく勝手にカラオケ本体を操作する等も、
カラオケボックスでの身内ノリの悪影響であり、
共有空間である事の意識が著しく欠落している。
そうしたケースを目にする機会が増えました。
スナックはカラオケボックスとは違い、
他者がお話をしたり、他者の歌も聴く場であり、
自身や身内以外の他のお客様への配慮があって、
はじめて大人の雰囲気が成立するものです。
当店では歌もお話もバランスが大切と考え、
現在、同一人物、グループに関係なく、
連続歌唱が続く場合、お話する時間を設ける為、
店側によって歌唱を一時中断させて頂く。
こうした処置も検討しております。
メディアの報道によると全国のスナック軒数は、
30年前の20万軒から6万軒に減少しており、
業界自体の存続も危ぶまれていると聞きます。
そんな危機にメディアで取り上げられる事は、
スナック業界にとって正に渡りに船でもあり、
このブームに乗ってしまう事が肝要と、
報道で興味を持ち、来店するお客様に対して、
何でもありを許すお店もあるかとは思います。
ですが、当店は↑にも記したように、
スナックは他のお客様との共有空間であり、
その共有空間で作られる雰囲気を大切にする。
それを守り、55年間営業を続けて参りました。
なぜフレンチではドレスコードが必要なのか?
それは店の優雅な空間(世界観)を守る為です。
そこには他のお客様への配慮と敬意があります。
真のオモテナシとは迎合する事ではありません。
背骨(矜持)を曲げてまでブームに乗っかっても、
必ずや近い将来、衰退を招くは必至と考えます。
メディア等でスナックに興味を持って頂き、
ネットで数ある中から当店を見つけて下さり、
それ自体は大変ありがたい事ではございますが、
「他者は関係ない、自分達だけで楽しみたい」
「カラオケボックスのノリで盛り上がりたい」
そうした目的の方に当店へいらして頂いても、
お楽しみ or ご満足頂けないのでは?
そのように思っております。
逆にお酒、お話、歌を落ち着いて楽しみたい。
他者との共有空間(雰囲気)を味わいたい。
もし、そういう方がいらっしゃれば、
地下で急な階段を降りる手間は掛かりますが、
一度、扉を開けて頂けたら幸甚に存じます。
今のご時世、こういう生意気な事を申しますと、
「常連だけ厚遇して、新規を冷遇している」
そのように思われ、口コミで叩かれそうですが、
ルール、マナーを守れないお客様に関しては、
新規も常連も老若男女も関係ありません。
常連のお客様には守って頂いているからこそ、
長年に亘り継続してのご来店を賜っております。
なので、スナックに興味を持って下さり、
共有の認識や他のお客様へのご配慮も含め、
マナーやルールを守って楽しんで頂けたら、
新規のお客様、むしろ大歓迎でございます。
もちろん女性のお客様も大歓迎です。
決して一見さんお断りではございませんので、
その辺は誤解の無きようご理解の程、
宜しくお願い申し上げます。

お客様より誕生日のお祝いをして頂きました。
ありがたい事にシャンパンをご馳走になり、
プレゼントにワインまで賜りました。
温かいお心遣いありがとうございました。
