ある独身女性管理職の生きざま
今回は、30歳前半の ある独身女性管理職の生きざまについて紹介する。
その女性は40数人の部下をもつ課長職で、次期 部長候補と言った。確かに会話から優秀な片鱗を伺わせる。話し言葉の句読点がしっかりしているし、語尾も明確である。毎日12時まで残業だそうだ。
でもあと2年で辞めるという。
「なぜ 辞められるのですか?すばらしいキャリアなのにもったいない」
「このままでは、人生が仕事漬けになってしまいます。ノルマをこなすのに大変ですが、さらに昇格してしまったらもう会社から抜けなくなってしまいます。」
「仕事は充実していますか?」
「毎日 大変ですが、達成感はあります。マネージャーですから結果を求められ、数字をいつも見てます。しかし、私がしたいのは人との関わりなのです。一年前A子さんができなかった事が今はできるようになった。B君の発言がグレードアップした ということに喜びがあるのです。しかし、毎日アウトプットされる数字には人の成長が見えないのです。冷たい数字ばかりです。」
「辞めて何をされるのですか?」
「パン屋か保母さん。人との関わりをもちたいのでカウンセラーにも興味があります。もう、OLのような仕事にはもどれません。そのような仕事はバカにしてしまうと思いますから。」「私は今とは違う人との関わり方を通じて人間としての器を大きくしたいのです。今の仕事ではそれができるか疑問を感じています。」
話の中でバリューチェーンやポジショニングといったマネジメント用語が使われていた。毎月3冊の経営本を読むのもノルマだそうだ。この若さですごい人!
最後に
「あなたは優しい方なのですね」といったら恥ずかしそうに下を向いた。
キャリアを捨てるのはもったいない というのは男の発想である。女性の生き方はもっとダイナミックなのかもしれない。女性は深遠である。