夢 実現へのプロセス | ISO9001を極めよう!~審査員の本音

夢 実現へのプロセス

自動車部品メーカーの話し。
自動車部品は人の安全に直結するものであり、
不良の発生は許されない。
目標はもちろん、クレームゼロである。
しかし、そうはいってもクレームはでてしまう。
筆者が訪問したとき4ヶ月クレームゼロが
続いていた。このようなことは初めてだという。
夢と思っていたことが実現しつつあった。
そこでさぞ喜んでいるのではと工場長に尋ねると
「いつクレームが起きるのかハラハラして落ち着かない」
とのこと。よい意味での緊張がもたれていた。
なぜ クレームゼロが続いているのでしょうか?
社内の不良は減ったのですか?
の質問に
「実際のところクレームゼロの確かな理由はわからない。
今までの改善成果の表れであろうが、まだ実力不足
と思っている。社内の不良が減っているわけではないし。」
これからもこの"記録”は続きますか?
「ウーム わからない。期待はしているが。」
今は、なんとなくクレームがでていないようですが、
実力でクレームゼロを勝ち取るにはどうすればよいとお考えですか?
「検査を厳しくしても検査モレはでるものだし。やはり
工程で品質をつくりこむしかないだろうな。」
どうすればそれができます?
「皆の意識が高まることかな」
いくらルールを厳しくしても、検査や内部監査を厳密にやっても
だめで、一人ひとりの"意識”が大事とのこと。同感です。

そこで、その話をきいてISOの審査は作業の状況や作業者への
インタビューの時間をいつもより増やして、現場の末端まで
工場長の意図が浸透しているか確認した。
その結果というと、よいとはいえなかった。そのことを工場長
に報告すると「やはり まだまだだなあ」と納得された。

読者はこの話をどう感じられますか?
夢が実現していく過程で必ず経験するプロセスでは
ないでしょうか?
今までボンヤリと思い描いたものをより本質的に
思考するようになってきています。マネジメントが
一皮むけつつあります。

今の実力からするとクレームゼロの記録は止まるでしょうが
次のチャレンジの励みになることでしょう。
このようなことを繰り返して真の実力が
ついてくるような気がします。