誰しも何かしら起こると言われている、産後トラブル。
もれなく私にもやってきた。
私の産後トラブルは、お下の問題だった。
①盛大なお漏らし
②血腫
③会陰の傷が開く
④便もれ
産後1日目。
日付が変わった頃、無痛の麻酔が覚めたか確認のための歩行練習と自力でトイレができるか確認があった。
足に関しては、若干麻酔が残っていたが歩けなくはない程度。
助産師さんが付き添い、トイレまで歩けるか練習。
点滴棒を支えになんとか歩けた。
そして、一人で用を足せるか確認するために、トイレに入ってドアを閉めようとした瞬間、
ボタボタボターと血混じりの水が下から流れた。
え、破水?
いや、もう産んだよね。じゃあこれは何?と思った瞬間、臭いで尿だとわかる。
麻酔が残っているからか尿意も感じず、骨盤底筋も緩んでいたため、トイレに入った途端に反射で出てしまった様子。
結構大量に溜まってたため、産褥パッド(大)でも受け止めることはできず、パジャマから何からびしょ濡れになった。
付き添いの助産師さんが急いで片付けてくれる。
当の私は産後5時間でクッタクタだったせいか恥ずかしいと思う余裕もなく、まだ麻酔が残っており身体の自由も効かないために、トイレで素っ裸になり助産師さんに手伝ってもらいながら着替えた。
その後、またベッドに戻りぐっすりと眠った。
朝、縫合したお股が痛くて目を覚ます。
経験したことのない痛み。
シャワーを浴びた時にお股を触ってみると、もともとあった小さな痔が、3倍くらいの大きさに育っていた。
これか、、、痛みの原因は、、、
会陰の縫合した痛みもプラスされとるんだろな。
ロキソニンを処方してもらうも、あまり効かなかった。
これは経膣分娩では避けられない痛み、誰もが乗り越えてきた壁。
と自分に言い聞かせ、2.3日経てば痛みは軽減するというネットの情報を信じ、我慢することに。
円座でなんとか過ごす。
朝食後は母子同室がスタート。
なんて愛らしい生き物だろうかと、せっせとお世話をさせてもらった。
産後2日目。
さらにお尻の痛みは増した。
これがピークだろうと、あまり効かないロキソニンを飲みながら過ごした。
カロナールも併用することに。
痛すぎるせいで、お下が排泄を拒否している。
妊娠中は無縁だった便秘にもなってしまった。
マグミットが処方され、1時間かけて脂汗をかきながらようやく排泄。
産後3日目。
歩くのが辛いほどの痛みになった。
座ることもできない。円座もだめ。
痛くて目に涙が浮かぶ。
助産師さんにどんどん悪化しているような気がすると伝えたところ、朝イチで診察してもらえることに。
診察してもらったところ、痔が原因ではなく血腫ができていたことが判明。
この血腫、大きさによっては手術で取り除くらしいが私の大きさでは手術はせず、自然吸収を待つとのこと。
大体1ヶ月くらいで吸収されるが、激痛は続くとのこと。
ロキソニンが効かないことを伝えると、ジクロフェナクの坐薬の処方に変わった。
そして、会陰縫合の糸が多少痛みに影響あるかもと、予定より1日早く抜糸された。
この抜糸、なかなかの激痛だった。
血腫があるから余計だったかもしれない。
歩くのも辛いほどの痛みに加え、抜糸の痛みも相まって、涙が止まらなくなった。
そんなに泣くほどかと頭では思うのに、なぜか涙が止まらず号泣しながら診察室からベッドまで戻る。
その後すぐ坐薬を入れてもらった。
待つこと30分強。
痛みがひいて、ようやく座ったりすることができるように。
そして、血腫がなくなる1ヶ月後くらいまでは坐薬で痛みをコントロールすることになった。
産後4日目。
6時間おきに坐薬を入れつつ過ごす。
お祝いディナーを堪能。
産後5日目。
深夜に赤子が痙攣を起こし、NICUに入院になる。
赤子のことで頭がいっぱいでも痛みは容赦なく襲ってきて、坐薬を入れつつNICUにお見舞いに通う。
産後6日目。退院。
退院してすぐ、NICUに面会に行く。
夜遅くに帰宅したため、疲れ果ててそのまま就寝。
この日も6時間おきに坐薬にお世話になる。
産後7日目。
自宅で朝シャワーを浴びたところ、何やらお下から膿みたいな臭いがする。
会陰切開の傷が化膿したのか?
そう思い、傷や痔の様子、血腫の腫れをシャワーしながら手で触ってみた。
ん?
なんか、穴がある。
触った感じ、大体1cmくらいだろうか。
何この穴。
その穴に触れた指の匂いを嗅ぐ。
膿の臭いがする。
化膿した穴。
血腫が破れたのかと思ったけど、触った感じは会陰縫合と、血腫の間に穴があるように思う。
病院に電話をしたところ、来院するよう言われた。
予約外のため、救急外来で診てもらうことに。
穴の原因はなんと、会陰切開の傷が開いたものだった。
早く抜糸したから、開きやすかった模様。
そこが炎症を起こし膿んでいる。
すでに肉が出来つつあるが、こまめにシャワーで洗浄しつつ様子見て、ひどくなるようであれば再手術で切り取って縫い合わせると言われた。
え、また縫うのは術後が辛すぎる。
ひとまず抗生剤を飲みつつ、家にいる時は用を足すたびに風呂場に直行し、シャワーで傷口を洗い流すことに努めることになった。
産後9日目。
診察してもらう。
傷は少しよくなっているとのこと。
引き続き通院して様子見することに。
これとは別に、子宮の中に大きい血の塊があると言われる。筋腫の影響で子宮の戻りが少し悪い模様。
これも様子を見ることに。
ちなみに帰宅後に穴を鏡で見てみた。
お尻の穴の1.5cmくらい横のところに、直径1.5cmくらいの穴があった。
穴の周りは白く膿をまとっていた。
どうか、再手術せず自然治癒で治ってほしい。
この辺りから、抗生剤の影響で少々軟便になったのだが、便漏するようになった。
普通の硬さの時は問題ないが、少し緩い時、トイレに行くまで我慢するのに、肛門括約筋に力を入れてもうまく力が入らず少し緩んだところから少々漏れてしまうように。
悪露のために夜用ナプキンをしているため、幸い外に滲み出るなんてことはないが、臭いは漏れよう。
何かいいものがないか調べたところ、
ライフリー 軽い便モレ用のパッドがあることを知った。
消臭してくれるらしい。
早速便モレパッドを調達し、肛門括約筋が復活してくれるまで活躍してもらうことに。
そこから数日後、用を足すたびにシャワーで傷口を洗っていたら、徐々に膿の臭いがしなくなっていった。
産後16日目。
いつも通り、朝、用を足した後でシャワーを浴び、脱衣所で下着を付けようとしたら、膣から何かが出てきそうな感覚を感じた。
血がまとまって出てくるのかなと思い、脱衣所を汚したくなくて風呂場に移動しようとしたところ、ボロンっと出てしまった。
その瞬間、転がる一つの血の塊。
その大きさに驚いた。
アボカドサイズ。
形はしっかりめにあり、何かの臓器のような見た目。
なにこれ、、、怖い。
胎盤の残り?悪露?
それとも何かの内蔵なのか?
あまりにも大きな塊で恐ろしくなり、しばしフリーズしてしまう。
たまたま会陰の傷の診察日だったため、先生に聞いてみようとビニール袋に包んで持っていくことにした。
ビニール袋の上から触ったが、なかなか弾力がある塊だった。
傷の具合を見てもらう前に、今朝の出来事を伝えて塊を提出した。
先生はビニールの上から潰しながら、
「あぁ、これこの前言ってた血の塊が出たんですね」と。
エコーで見ても、1週間前に見えていた大きい血の塊が無くなってるから間違いないとのこと。
よかった、、、なんかの臓器じゃなくて。
あともう少し小さめの血の塊が何個かあるからまだ出てくるだろうと言われた。
そして、メインの傷は膿もほぼなく自然治癒で治りそうとのことで、引き続き坐薬で痛みを取りつつ過ごすことに。
数日後に何回か小さい塊が出た。ある時はトイレのついでに。
ある時はナプキンに鎮座していた。
塊ができってからもしばらく悪露は続き、産後1ヶ月検診の日を迎えた。
傷はだいぶ塞がったからもう自然放置でいいだろうとのこと。
気がつけば坐薬の感覚も遠のき、産後1ヶ月半で痛みもひいて坐薬なしで生活できるようになった。