どうも、水無月です。

クロジ18回公演「ポリトゥスの蟲」観劇してきました。

 

クロジさんは私がおぼんろ主宰末原拓馬さんに出会ったきっかけ。

そして今回は脚本がその末原さんの物語。

 

クロジと末原作品というもう観劇前からめちゃめちゃに楽しみにしていました。

 

あらすじ:大昔人間は全て地上にすんでいました。

見た目は変わらぬが進化した二つの種族は、エネルギー資源をめぐって長きに渡り戦争をしていた。

終結したのは300年前。敗戦した種族はみな、地下へと押しこめられ、蔑みをこめ「アリ」とよばれるようになった。

一方勝利した種族を自ら「ハチ」と呼んだ。

アリはその地下世界アメリグルに住み、その世界のすべてはハチに統治されていた。

今アリたちは自分たちの原始的な生活に文明をもたらしてくれたハチに感謝している....

アメリグルの残酷すぎる真実など微塵も知らぬままに。

 

確実に長いとおもいます。だってみんな大好きなんだもん。

末原作品は悪役も憎めないからほんとそういうところってなります。

 

今回、主人公のケオはWキャストでした。

もちろんどっちのケオも見たかったのでどっちもみにいったのですが、

どちらもケオなんだけど、お二方とも違いがあってのその違いをたのしませてもらいました。

 

鎌苅ケオは凄い無垢で繊細に言葉を紡ぎ、セリフと感情がハッキリ見えるような。

幼さの中にカジテのことが大好きという気持ちがみえて。その純粋無垢なお芝居がすてきでした。

 

下野ケオはいい意味でストレート。感情もセリフも思いが先行してセリフに重なる感じがして。

明るい場面からのシリアスになる感情の高低差が観ている側にズーンって入ってくるような。

大好きな人に裏切られても心の中の優しい部分はやっぱりもっている。

 

演じる人が違うだけでそのキャラクターの見え方って違うなって感じたし、

年齢設定もきっと2人の中で違う気がした。

でも、そこにケオが生きてるのは一緒でどちらも素敵なケオでした。

 

あの魔法のことばにはいろんな思いが詰まっているとおもっています。

最初と最後まったく同じセリフなのに、意味合いがちがってみえて。

そしてラストのシーンは情景がそこに浮かびました。

照明での虹の演出もそうですが、あの兄弟はきれいな空を、虹を。

そして夢を二人で一緒に。みたのだとおもいます。

 

兼崎のカジテもういいお兄ちゃん。

ケオのことを守るために実の母を殺し、アリでありながら「アリツブシ」をしていた…

ケオにうそをついてまで守ろうとする兄。兄弟愛尊いかよ…

もうなんかほんと好き(語彙力)

ミザテラの花。その花のシーンで生え方について

 

ケオ:ケオとカジテみたいだね。

 

ってセリフがあるのですが、そのセリフがラストの演出の伏線になっているとは…

涙腺崩壊ですよ…

そして、カジテのシーンで大好きなシーンがもう一つ。

サロとの掛け合い。あのシーンしんどすぎないですか…

種族を超えた禁断の恋ってだけで沸ける。

なんたってもうカジサロ尊いよ…

二人の掛け合いの好きなセリフがあって

 

サロ:私はハチよ。そんなこと話していいの?

カジテ:あなたがサロだから、話しています。

 

は~カジサロ尊い(拝む)

語彙力ないけど好きなのですカジサロ。

 

名前出しまくってるサロを演じていたのは小清水亜美さん。

もうサロ素敵すぎるんですよ。

何が素敵かって一言であらわせないんですけど、

強くて気高くてかっこよくて。

でもその裏には女性としての弱さも持っている。

そしてなによりもサロの魅力は「優しさ」だとおもっています。

カジテとの掛け合いシーンもそうですが。

サロはきっと困っている人がいたら手を差し伸べるような温かい女性だとおもいました。

軍人である父に育てられ、ラストはその父の教えを守り父に殺されてしまうけれど

とってもかっこよかった。そんなサロがだいすきです。

もう一つ。衣装が素敵すぎる。

小清水さんのスタイルの良さとあいまってガーターが似合いすぎる上に

絶対領域である太腿が…(拝む)

そしてホルスターですよ!!ホルスター!!

後ろのリボンのあみあみもかわいいし。ありがとうございますって感じ(語彙力)

 

コーダを演じられていた牧野由依さん。

女王アリであり、ポリトゥスシステムについてしっていながら

なにもできなかった自分と葛藤するすがた。

ノーテンキやイタチ、キョウソ、インチキの4人に出会い変わっていくコーダ。

そしてこの世界を終わらせようと動く姿。

その姿は確かに女王アリの凛々しさがみえました。

ラストのアナウンスするシーン。

あそこには女王アリコーダの強さをみたきがします。

弱い自分を持ちながら強くあろうとする姿とっても素敵でした。

 

イタチを演じられて三原一太さん。

イタチは三枚目ですよね。

キョウソとのやり取りとかすごい好き。

イタチ、キョウソ、ケオの三人の場面で

バカをケオにうつすところなんであんなにかわいいのだろ...

シリアスシーンからのあの場面は温度差に風邪をひきそうになりました笑

器用なイタチなのになぜか三枚目ってのがすきです。

ムードメーカー的なキャラクターって絶対重要だし。

コーダ含め4人もすきですが、キョウソ、ケオの3人のやり取りもすきでした。

そして、片方のマスクかっこいい!!!

最後のコーダに手を差し伸べるイタチはめちゃめちゃかっこよかったです!!

イタチって名前。一太さんからもじっているのだろうか…(ちょっとおもった)

 

キョウソを演じられたいた中泰雅さん。

キョウソはすごく癒し系だった。

こまったときにコダルク様にお告げをもらって。

すこし抜けて部分もあるような気がしたけど、仲間への想いは強いなと感じました。

コダルク様でカジテを殴ってしまうシーンとかそういうところに仲間への愛をかんじました。

僕バカだからっていってたけど、そんなにバカじゃない気がする...

 

ノーテンキを演じられていた松崎亜希子さん。

4人の中で面倒見がよくていつも楽しく笑っている。

だけれど、その笑顔の裏側に闇を抱えていて。

お父さんが殺された時の話をする場面はもう涙が溢れてしまいました。

いつも笑っているぶん感情が爆発したときの豹変ぶりがすごかったです。

それでも、仲間に支えられて。

とっても愛されているノーテンキだとおもいました。

ノーテンキとインチキは両想いだったらうれしいなぁ(個人的な意見)

 

インチキを演じられていた狩野和馬さん。

アリとハチの混血というちょっと珍しい設定の人物。

アメリグルの秘密をしったとき、仲間と共に戦う姿がかっこよくて

ハチのゲオルガとのシーンはインチキのシーンで一番印象深いです。

自分が混血であるということをいいように使うその姿。

ゲオルガとの戦いの時も相手が油断してから銃弾をうつ。

名前の由来そのものでした。

でも、インチキにも守りたいもの。愛している人がいる。

悪事を働いて彼女の秘密をしって。

インチキのノーテンキへの愛情はとっても温かいものの様におもいました。

 

ゲオルガを演じていた大髙雄一郎さん。

ゲオルガはこの物語の中でずっと悪役位置だとおもっています。

でも、その悪役であるゲオルガ。すごい嫌な奴なのに憎めない。

ゲオルガの中にも守りたいものがある。そして愛されたいのだなって。

そう感じました。命をかけても守りたいものがいる。

サロの父である、テルムス大佐。

その人への恩と尊敬。その心がみえてこの人にも弱さはやっぱりあって

その生きざま素敵でした。

 

テルムス大佐を演じられていた楠見尚己さん。 

ボス感がすごい(語彙力)

ハチのボスだけあって貫禄がすごかったです。

軍人だから固い感じはありましたが

娘のサロの事は大切におもっていたのだとそうおもえました。

サロを撃つシーンには冷徹さもみえますが、

ゲオルガを助けたときのセリフなどを振り返ってみると心は優しいようにおもえたり?

だけど、少し引っかかっる点もあったり。

物語の中で情報量が少なく、ケオやカジテを殺さなかった理由も少し考えて見たいとろ。

もしかしたらインチキの父とか?その可能性もあるかもしれないと勝手に妄想が膨らんでいます。

個人的に大佐の持っている杖の持ち手の歯車がいっぱいついているの

あれめちゃめちゃ好きです。

 

さてさて、大本命のお時間がやってきました。

ボドキュドです!!!!あああああ大好きすぎるのです。ああああ~(語彙力)

 

まずボドパス博士を演じた末原拓馬さん。

このお話の重要人物です。

ビジュアルが公開されたときあまりのかっこよさに変な声がでてしまったわかですが、

いざ物語を観劇してみると、博士は全く身動きが取れない...

なぜなら、ポリトゥスの泉と博士は繋がれているから。

動けない博士をお世話するロボットキュドロストともに300年生き続け世界をまもっていました。

この二人のシーン大まかにわけても、3回くらいしかないのですが、

なにがすごいって存在感です。もうね。存在感が凄まじい。

そして、あの縛られた状況でそのお芝居をする末原さん…

脚本も含めですがやっぱり毎度おどろかされます。

この博士は頭がよすぎて孤独になってしまったということだったのですが、

(ここから先は私の考察です)

過去に愛した人物がいるのだとおもっています。

愛した人はアリの運命を受け入れなくなってしまった。

その心を埋めるために、「キュドロス」という愛の女神の名前を付けたロボットをつくった。

キュドロスの姿はもしかしたら博士の「愛した人」に似せたかもわかりません。

博士は孤独でありながら愛されたかったのだと。

そんなことを私はおもいました。

この物語の中でこのボドパス博士とってもすきです。

 

そして、キュドロスを演じた福圓美里さん。

設定から博士のそばにいるロボットってだけで沸いてました(こういうの大好きだから)

そしてビジュアルがもう可愛すぎないですか?オッドアイとかツートンの髪も可愛いし。

衣装スチームパンクですよ!!!は~好き。

物語のなかで、キュドロス3つの仕事をしています。

そしてうち二つは博士関連。博士のお世話と命を守ること。

これだけで尊いのですが、

博士と共に300年一緒にいるキュドロス。

ロボットでありながら心をもったように私はおもいました。

(ここから私の考察です)

博士がポリトゥスシステムから解放されたら博士は死んでしまう。

それをわかっていながら苦しむ博士を解放してあげたかったのかなっておもった。

博士を抱くキュドロスからは優しさと愛しいという気持ちが見えたように思います。

博士が眠ってしまったあとのセリフに博士との楽しみの夢を思い描いていて、

わかりますか、こういう気持ち。

ってセリフがあるんだけど、この気持ちの答えはきっと「恋」というものだったのかなとおもいました。

 

わたしはこの二人が大好きです。

ボドキュドひたすら推せるし、なんなら過去の話めっちゃみたい。

300年前の博士の話も見たいし。

あのほんと永遠と想像してられる…

ボドキュド尊い(拝む)

ココはまぁオタクの着眼点だとおもってながしてもらってもよいのですが(まだ語るか)

カテコの時の博士とキュドロスの身長差に沸いていたことは秘密です(小声)

 

今回この物語を通して何かを守りたいとおもう気持ち。

その守りたいものへの愛。尊敬からの愛。愛しているからこその嘘。

そして夢。

この物語の女性人はみんな弱さいのに強くあろうともがいていて。

その生きざまがかっこよくて素敵でした。

 

愛してほしい。愛されたい。

それぞれの愛の形があってそれがとってもキラキラしていました。

どんな結末でも、愛する人とともに入れたのなら幸せなのかもしれない。

そんなことをおもいました。

 

衣装も美術もとってもすてきでした。

そして末原作品ファンとして、おぼんろとは違う物語をみたようにおもいます。

だけど、末原節はやっぱり健在で。セリフの節々がそれだなって感じたり。

末原作品ならではの言葉遊びはやっぱりすきです。

またクロジと混ざり合って違う世界を見せてもらいました。

 

ちなみにケオの217421って番号。あれ鎌苅さんと下野さんのお誕生日なんですよね。

ヴルルの島のときもそうだったけど、そういう所も末原さんらしいなぁとおもいます。

 

素敵な物語に出会えたこと感謝します。

 

みんなが幸せでありますように。

 

「ウゴルト・ポリトゥス・デ・ランテ」