現実逃避行
 当たり前だが、映画館で映画を観る。

シネコンも嫌いじゃないが、やはり昔ながらの劇場がいい。

気分の問題だが、入れ替えとか座席指定がわずらわしいから

こういった劇場に足が向く。

とは言っても、どんどん廃業していく老舗映画館

昨今の耐震強度審査など法改正によって

残念ながら使用停止を余儀なくされた建物もあると聞く。

 新宿歌舞伎町に連立していた映画館も、残り数件となり

かっての賑わいも無くなってしまった。

せっかく新しくなったペアシートも、平日自由席となり

くたびれたオヤジがイビキをかいている始末。

この日観た映画は「英国王のスピーチ」

感想は特になし。DVDでもいいんじゃないかな。

がんばれ映画館




幼い頃、不注意に母のお気に入りの食器を壊してしまった事がある。
怒り狂う母を見るのさえ申し訳なくて、ただ散らばったカケラを拾い集め、魔法の力で元の形に戻って欲しいと涙と鼻水をすすってベソをかいて途方に暮れていた。
見兼ねた父が、眉の両端を下げながら母にこう言い放った
『形がある物はいつか壊れるもんだ。そのいつかが、たまたま今日だっただけさ。仕方ないょ』
そんな事は言われなくても、母はわかっている訳で…。

原子力発電所事故六日目にそんな事を思い出した。
我が町も、夜のネオンサインが寂しくなり 道路灯さえ眩しく感じる。
ぼんやり光るテナントビルの養生された窓ガラスに、ゆらゆらと影絵のように動くヘルメットを被った職人の姿。
3月末までの工期に追われているのだろうか。
だが、今もまだ暗く寒い夜をすごさなければならない人々もいる。
災害に責任を押し付けたかどうかは知らないが、お粗末なシステムを露呈した幼稚な金融屋。
おかげでBARにも行けない。
不謹慎?いやいやこんな時こそお金を廻して士気を高めなければ、と思う。
ガソリンスタンドの異常な車の列、何も置いていないコンビニの棚。
中途半端なパニックで、前に進めずにいる人がいる。
こうしている間も、災害やら軍事介入の混乱につけ込んで金儲けの算段を目論む奴もいる。
みんな一体全体どこに向いてしまっているのか。

母の怒りの矛先は、物置の中で三番目に高価と思われる釣竿に向けられ、数日後その無惨な姿を眉を吊り上げ見ている父がいた。

その報復の波は今も静かに続いてる。
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現実逃避行

 
 人間五十年、下天の内をくらぶれば、夢幻の如くなり・・
信長で有名過ぎるこの詩、演目「敦盛」の一節だったとは知らなかった。
その意味するものは
人の世の50年の歳月は、下天の一日にしかあたらない
のだそうだ。
「下天」の尺と「人の世」の尺を比べて、その儚さに野望を焦った魔王信長らしい。
会って話をした訳ではないが。

 誰かが言っていた
何のために生れて来たかより、何を残して死んで行くか、が大事だと
まだまだ自分が老いて死んでゆく姿は想い付かないが、なんとなく意味が解る。
男は50歳を越えたらもう用無し、と言う人もいる。
女は孫の面倒をみる、という本能が備わってるらしい。
可愛い孫の面倒はいいけれど、老いた亭主の面倒なんてまっぴら御免だね。
こんな本音は聞きたくもないし想像したくもないね。

 嫌な事を忘れるほど、楽しいと思える事を作っていける人生が良いな。
そのうち何もかも忘れてしまうのだから・・・。さ

追伸 スターダストはどうなった?彗星に突入成功?