介助方法への質問に関するお答え | Pretty TanakaのPowerful Teacher!

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例え僕の正体がわかっていても「おまえ○中だろ!」とか言ってはダメですよ!
「お前平田だろ!」とマイクで叫ぶ○波さんのような空気の読めない(KY)ことをしてはいけません(`ε´)!!
(ワカさん、ネーミングありがとうございました~)

裸王の部屋です、こんにちは。


ツイッターで介助法のご質問をいただきましたので、それに対してのお答えです。

いくら情報をお聞きしたとはいえ、やはり直接ご利用者さんや今までの介助方法を見ていないと何とも言えないというのが本音ですが、分かる範囲でお答えします(明日までの期間限定だよ~ん)。もうちょっと公開続けることにしました。


@kerosakura586さん(ときこさん)より


>要介護5、男性利用者様、身長165センチぐらい、体重およそ80キロはあると思います。脳梗塞を繰り返しており言語障害もあり、筋肉硬直も多少あり、手をつくと10~20秒は立位保持出来ますが、腰から砕け落ち、腕の力も弱い。他に聞きたい情報あれば教えて下さい


>続き、下肢は膝の拘縮あります。一時的に立つ事は出来ますが、しっかり膝が伸びている状態ではなく、やんわり曲がっており、両腕しっかり支えて置かないと膝折れしてしまいます。本当に腕力と腰だけで引っ張り上げてお尻を回転させてる状態です。今日もやりましたf^^;


>出来ましたら、今日も入浴介助があったのですが、殆ど手すりもない状態での、入浴介助特に浴槽からの安楽な引き上げ方法も教えて欲しいです。力が入らないと3人で引き上げても結構きついです。間違いなく80キロは超えてそうです(苦笑)この頃本当に腰がきつい・・


>車の移乗に関しては、車椅子→車のイスよりも、車のイス→車椅子への移乗の方が、利用者様に持って頂く手すりがないので、車椅子の手すりは安定感がなく重さで椅子がずれて特に難しいです。



では順番に。


まず車はリフト車でなく、座席が出てくるタイプということで、


Pretty TanakaのPowerful Teacher!-福祉車両
↑おそらくこんな感じではないかと思います。その想定で話を進めます。


そうなると、車いすの配置位置は


Pretty TanakaのPowerful Teacher!-車移乗1
↑こんな感じか


Pretty TanakaのPowerful Teacher!-車移乗2
↑こんな感じになると思います。(車イスの角度は大した差ではないですね)


>手をつくと10~20秒は立位保持出来ますが、腰から砕け落ち、腕の力も弱い。

>車のイス→車椅子への移乗の方が、利用者様に持って頂く手すりがないので、車椅子の手すりは安定感がなく重さで椅子がずれて特に難しいです。


上記のことを考えると、ご利用者様の理解力・協力動作も期待しにくいかなと思います。理解力が低下している場合、手すりなどヘタにつかまると逆に握り込んで離さなくなってしまったり、肘が突っ張って余計に立ちにくくなる場合があるからです。僕なら手すりや扉などには、つかませないようにします。


Pretty TanakaのPowerful Teacher!-車移乗3
↑利用者役の男性は自称88キロ。女性は体重は秘密ですが普通の小柄な感じの娘です。当然40キロ以上の体重差はあります。担ぐバージョンの全介助ですね。

http://ameblo.jp/konan-aozora/entry-10254401704.html

ここにも詳細があります。

実際にはこんな感じです。

↑自分よりかなり重いので最初は躊躇ってますが(笑)やればスムーズにできる♪


こんな感じです。


今回は全介助の方法を紹介しておりますが、

>手をつくと10~20秒は立位保持出来ますが、腰から砕け落ち、腕の力も弱い。

ということから考えると、本当はもっと下肢に力が入るご利用者様ではないかと予想しています。

足に力が入るのに腰から砕けるタイプの方は、まだしっかり下肢に重心が移っていないのに、抱え上げようとすると下肢の伸びる側の力は発揮しにくくなるんです(これも抗重力筋の特徴なんですが)。

意外と少し体幹を前傾させてから、一息待ってあげると、下肢の力がグッと入るかもしれませんよ。

昨日も実はそのようなケースを見て、助言してきたばかりだったので…ご検討ください。



さて浴槽から大きい人を出すという話ですが、


Pretty TanakaのPowerful Teacher!-風呂1
↑おそらく3人がかりとかだと、このように全体を一度に引き上げようとしているのではないかと想像します。


Pretty TanakaのPowerful Teacher!-風呂4
↑三●春樹氏などは、「新しい介護」の中で、「浮力があるから浴槽から出すのは簡単」みたいなことを言ってますが、完全におかしいですね。浮力が効くのは水面近くまでで、


Pretty TanakaのPowerful Teacher!-風呂5
↑水面近くから水面を出る範囲なんて、浮力の効果は一切期待できません。


一般浴槽の出入りは、手すりの位置や福祉用具無しでは正直難しいですね。僕は浴槽の中に専用の椅子(もしくはすのこ)を沈めておく方を勧めています。立ちやすいですから。


Pretty TanakaのPowerful Teacher!-入浴介助用具
↑こんなやつです。


Pretty TanakaのPowerful Teacher!-半身浴
↑こんな感じで入浴すると立ちやすいだけでなく、介助者も介助しやすいです。


Pretty TanakaのPowerful Teacher!-風呂2

Pretty TanakaのPowerful Teacher!-風呂3
↑そして介助する力の方向は、少し斜め上になりますね。真上ではないです。


これは僕の全く私見ですが、よく「ご利用者が肩までお風呂に入らないと納得しない」と肩までお湯につかるのを美徳にしている話をよく聴きますが、僕的には?という感じです。

専門家ならば身体のことをよく知り、ここの利用者にとっての適切で安全な入浴を検討するべきでしょうね。


昔かなりそんな話をしました…

http://ameblo.jp/konan-aozora/entry-10288529142.html


ではでは!