リハビリに注ぐ少々のスパイス -8ページ目

リハビリに注ぐ少々のスパイス

臨床での疑問をもとに、色々なことを書いています。
教育にも興味があるので、少しでも多くのセラピストのためになる記事を書きたいと思っています。

本日から人工呼吸器についての連載を行う予定です。

 

私は毎日人工呼吸器装着患者さんに対して何かしらかかわりをもっています。

 

人工呼吸器というと、どうしても苦手意識が強い方が多いのではないかと思いますもやもや

 

確かに慣れるまでは色々分かりにくいことが多いかもしれませんが、なるべくわかりやすいように解説したいと思います!!

 

その前に、人工呼吸器は機種によって呼び名が微妙に違ったりします。

 

当院では基本的にサーボ(servo)シリーズを使用しています。現在はservo airが入ってきている状態ですOK

 

なので、読者の方の施設と機種が違うと呼び名が違うかもしれませんが、基本的には考え方はほとんど同じですのでご了承下さいギザギザ

 

まず第一回目の今日は、モードについてです。

CMV A/C SIMV CPAP PRVC BIPAP ・・・

この辺りが代表的なモードです。

 

私なりの私見もふまえて説明していきます。

 

特に遭遇頻度が高いと思われる、CMVSIMVCPAPの違いについて説明していきます。

 

CMV:機械的強制換気

Assist/Control略してA/Cモードと言われたりもします。

continuous mandatory ventilation:持続強制換気

と呼んだりもします。

 

いずれにせよ、全面的に機械による呼吸サポートが必要なことが前提。

 

だから、明らかに自発のある意識のある患者さんには基本的に使用する意味が低い(0ではありません)モードと思っておいてください。

 

ではまず、完全鎮静状態もしくは自発呼吸が全くない患者さんを想像して下さい。

 

自発呼吸がないので、機械が呼吸数を決めて必要な空気を送る必要があります。

 

必要な空気を送る方法がまた2通りあって、量で決めるか圧で決めるかに分かれます。これはここで説明するとややこしくなるので次回に回します。

 

量であれ圧であれ、患者さんに必要十分な空気が肺に送られることが絶対条件。

 

その後も自発呼吸がない患者さんはずっとこの設定で問題ないでしょう。

 

あっ、自発呼吸と人工呼吸の違いについても説明しないといけなかったですね、それも次回以降に説明しますアセアセ

 

話を戻して、鎮静状態で自発呼吸がなかった患者さんは鎮静がとれてくると自発呼吸が出てきます。この鎮静についてもまた別項で説明しますね。けっこう説明しないといけない内容が多いガーン

 

鎮静がとれてくると自発呼吸がでてきます。

本来の、昔作られた強制換気モードだとこの自発呼吸は無視されていて、自発呼吸なんて関係なく呼吸器のタイミングで空気が送られていたそうです。

 

無視というか、感知する仕組みがなかったんでしょうね。

 

しかし、現在はこのような強制換気を行う呼吸器はなくなっていると思います。だって、そんなことしたら患者さんがしんどいしよくないアクシデントも起こりやすいあせる

 

たとえば患者さんが吐こうとしているのに呼吸器が空気を送ってきたらぶつかってしまって気道内圧が一気に急上昇、これは肺に負担がかかります(ここもまた説明するね)。

 

ということで、自発呼吸を感知する機能が備わっています。それがトリガーと呼ばれるもの。

 

トリガーにもフロートリガーと圧トリガーがあるんだけど、そこらへんの細かいところは割愛。

どっちにしても、患者さんの自発呼吸を感知する方法は回路内の空気の流れの変化なんです。

 

患者さんが空気を吸うと、回路内の内圧が下がります、もしくは流れが弱くなります(本来回路に戻ってくる空気が戻ってこない)。それを機械側からすると自発呼吸アリ、と判断するんです。

 

画期的な方法なんだけど、回路内の空気が減ることって実は他にも原因はあって、回路内の圧や量が減る=自発呼吸ではないことにも注意が必要。

 

あっ、自発呼吸がでてきた!

 

と言っていて実はただセラピストが患者さんを動かしていたからってことも実際によくある話あせる

 

トリガーしたら呼吸器の画面上でわかりやすく色が変わるんで、それをすべて自発呼吸と覚えてしまっているタイプの人はその間違いに陥ります。注意してくださいねグッド!

 

で、自発呼吸があったとわかると呼吸器はなにをするでしょうか?

 

1)空気を送るのをやめる

 

2)空気を送る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正解は2)です。

 

基本的にこのモードは自発呼吸がないかすごく弱かった患者さんでしたねはてなマーク

 

だから、ようやく出てきた自発呼吸は最初は弱い可能性が高いので、そのまま放っておいても十分量の吸気を得られない汗

 

結果、苦しくなって呼吸筋疲労を起こしたり呼吸数がバンバン上がったりしちゃうので、アシストしてあげるのがベスト!!

 

だから、Assist/Controlモードなんですね。

 

でも、ここにも欠点があります。

最初はアシストしてくれたらありがたいんだけど、例えば呼吸数が早くなった場合、その都度アシストされると換気が多くなりすぎて、場合によっては過換気になる恐れもある。

 

肺に必要以上の空気を送ることは望ましくないので、こうなる前にモードを変えてしまった方が患者さんにとっては有益です。

 

このときに使われるのがSIMVかCPAP。

 

SIMV:synchronized intermittent mandatory ventilation:同期式間欠的強制換気

 

と長ったらしいので日本語で呼ぶことはまずありませんあせる

 

こいつはイメージとしては自発呼吸の全くないCMVと、自発呼吸が確実にあるCPAPの中間的位置にあるので非常に使い勝手が良いモードです。

 

何なら最初からCMV使わずにSIMVでも問題ないケースも少なくありません。

 

このモードはまずは強制換気の回数(SIMV回数)を設定します。

これは自発呼吸がなかったとしても最低限保証される換気量ですアップ

 

これで最低限は保証された。

 

でも、自発呼吸がある場合はそれに同期するので、だったらA/Cと同じではないの?と思うかもしれません。

 

しかし、SIMVの場合、自発呼吸にはPressure Suport(PS)を付加する形になります。

 

オプションみたいなものですが、ほぼ設定することが普通だと思ってください。

 

これは、細かい話ですが強制換気とは空気の送り方(吸気終了のタイミング)が少し違うし、強制換気より弱い圧でサポートができるので過換気にはなりにくい。その代り呼吸仕事量は強制換気よりは増える。

 

そこでうまく使い分けが必要です。

 

そして、この強制換気による最低限の換気量の保証なんて不要な場合に使われるのがCPAPです。

睡眠時無呼吸の型が使うNIPPVの代表ですね。

 

これはPEEPをかけているだけとほぼ同義です。

 

さらに、PSを付加して自発呼吸があった場合はサポートすることも可能です。

 

万が一呼吸が止まった場合のバックアップ換気機能も搭載されているので一応大事には至らないよう設定されていますアップ

 

第一回から長くなってしまいましたが、お分かりいただけたでしょうか?

 

CMV、SIMV、CPAPと代表的な3つのモードについて説明しました。

 

他のモードについてもまた説明したいと思います。

 

では次回もお楽しみくださいパー