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リハビリに注ぐ少々のスパイス

臨床での疑問をもとに、色々なことを書いています。
教育にも興味があるので、少しでも多くのセラピストのためになる記事を書きたいと思っています。

前回は基本的なモードの理解についてのお話をしました。

 

まだ不十分な所もあると思うので、また追加でお話ししたいと思っています。

 

今回は一回換気量を規定する方法です。

 

500mlなどと具体的な量で規定する方法が量規定従量式と呼ばれます。Volume Control Ventilation(VCV)です。

 

色々な呼び名がありますが、基本的には同じ意味ととらえておいてよいでしょう。

 

まずはこのVCVについて説明します。

 

わかりやすいですよね、話としては。

 

一回換気量を数値で設定するわけですから。

私たちも普段から一回換気量は数値で考えていると思います。

 

確実に量が保証されることがこの設定のメリットです。

しかし、そこにはデメリットもあります。だからこの後説明する圧規定という設定が存在するんです。

 

量で規定すると何が困るかというと、気道内圧を無視していること。

 

なんぼ圧が上がっても設定した換気量は確実に確保したる!

 

ってのがメリットでありデメリットなんです。

 

まだ説明してないですが、人工呼吸器において圧というのは重要なんです。なるべく圧は上げたくない、肺に圧損傷を起こす危険性があるからです。この辺は重要なんで別記事で説明しますね。

 

今のところは、圧はあまり上げたくないということを覚えておいてください。

その点からすると従量式はリスクが高い。

だから、気道内圧アラームをしっかり設定して注意を払う必要があります。

 

とはいえ、しっかい量を確保できることはすごく大事なメリットです。

 

完全鎮静化であれば気道内圧の変化も少ないし、確実に量を確保するためには必要な設定ともいえます。

 

もう一つの使いにくさとしては、患者さんと同調しにくいことです。これも自発呼吸が出てきたころに感じることが多いと思います。

 

量規定の場合はフロー(流速)が一定なんです。

例えば規定されている時間中同じフローで空気を送られると人はあまり快適に感じないようです。

 

吸いたいときに吸いたい量が楽に吸えることってすごく大事な要素。

 

吸い始めはたくさん吸いたい、吸い終わりはそんなにいらない、としたらずっと一定のフローで空気が送られてくることが快適でない可能性があることがわかります。

 

あと、気道内圧によって空気が圧縮されるコンプレッションボリュームってのもあります。細かい話なのでとりあえずここでは割愛。

 

では、この量規定のデメリットの一部である気道内圧の上昇を抑えた設定があります。これを圧規定従圧式といいます。Pressure Control Ventilation(PCV)ですね。

 

これは最高気道内圧を規定するのでそれ以上に圧が上がることが少ない設定です。

 

しかし、一回換気量は規定できていないので、量の確保という面ではVCVより不確実です。

だから換気量アラームをしっかりチェックしないといけません。

 

PCVの場合はなるべく短時間で設定圧になるようになっているので、吸気の初期でのフローが大きくその後漸減します。

 

どちらかと言えば生理的な呼吸に近いので同調性が良い設定と言えます。

 

非常に簡単ではありましたが、二つの設定について説明しました。

まずは患者さんの設定をしっかり確認してみてください。