おはようございます。
先週に続いて、心不全について。
心不全は日本に100万人以上いるとされています。
高血圧が約4000万人、糖尿病が3-4人に1人?(調べたわけでなく、テレビやらでやってたような・・・)、COPDが約500万人(診断されていない方を含め)と考えるとそんなに多くない病態なんでしょうか?
まず、高齢化社会、ものすごいペースでお年寄りが増えています。
私たちが相手にするのは基本的にはこの高齢者です。
では、80歳以上の方に目を向けてみると、実に10%、10人に1人の割合で心不全を有しているとされています。
有病率がそこまで高くない理由の1つでしょう。
そう考えると、病院にいればおのずと遭遇することがわかると思います。
そこで問題になるのはその診断です。
心不全は非常に多彩な症状を呈するのに加え、高齢者はたくさんの疾患を有しています。
診断は医師に任せるとしても、我々理学療法士は症状を診て『心不全じゃないかな?』という目をもつことが必要だと思います。
心不全、特に慢性心不全の主な症状は
○息切れ
○むくみ
です。
この2つの症状をみただけではとても心臓が悪いとは思えないのではないでしょうか?
言い換えると、他の疾患でもこれらの症状は容易に生じえるし、加齢に伴い出てきても不思議ではないです。
やはり、症状だけでの判断は難しいといえます。
では、なぜ心不全になると息が切れるのか?
息切れ1つみても病態は複雑です。
心不全に伴う肺うっ血から生じるとする文献もあります。
では、肺うっ血がない心不全患者には息切れはないのか?というとそうでもないでしょう。
もしかすると、長い経過の中での活動量低下が招いたいわゆる廃用症候群かもしれません。
その他疾患が関与している可能性もあります。
純粋にこれ!!とはなかなか言えなそうですね。
いろいろが合わさった結果の息切れなんだと考えるべきかもしれません。
浮腫みも同様です。心不全により体液量過剰となり浮腫みが生じている?
ただ活動量が減って臥床している方も浮腫みはありますよね?
もしかしたら蛋白が足りていない低アルブミンかもしれない。
それらが色々関与しての浮腫みでしょう。
これらの症状を有する方はきっと臨床にも在宅にも大勢います。
では、そこでどうするか?ただ高齢だから・・・で片付けるのか?
今度は既往歴や検査結果とのにらめっこです。
きちんと検査されていれば心不全かもしれない、と分かります。
検査されていなければ予測の域を脱することはできません。
その他の症状で心不全に多いのは、『夜間発作性呼吸困難』です。
これは心不全にある程度特有の症状だと思います。
ただ、心不全が軽症の場合はあまりみられない症状です。
これを認めるとなると心不全が結構重症化している可能性がありますから、医師の診察を仰ぎたいですね。
起座呼吸はもっと重症ですね、ちょっとでも横になると苦しくなります。
これらに認知機能低下が加わるとますます症状の鑑別は難しくなります。
そこで客観的な指標としてはBNPなんかがあります。
脳性ナトリウム利尿ペプチドですね。
脳性といいながらも、実は心室から分泌されるホルモンです。
最初豚の脳から発見されたから皮肉にも脳性という名前がついてしまいました。
これは心不全の診断に有用とされていますが、そのカットオフ値などはまだ議論を呼んでいるそうです。
でも、これが明らかに高値であれば心不全かな、と考えることができます。
有力な指標になるのは間違いないでしょう。
今日は症状のお話をするつもりが、診断の方に話がずれてしまいました。
%%sei%%さんの周りにこんな症状の方はいないでしょうか?
COPDもまだ何百万という人が診断を受けていないとされています。
心不全も、今後診断が容易になるとどんどんでてくると思います。
そして、高齢化社会です、どう考えても絶対数は増えるんです。
ぜひ頭の片隅にでもおいておいてもらえるとうれしいです^^