今日は心不全と睡眠時無呼吸の関係についてです。
今年の心臓リハビリテーション学会ではここに関する話題が多かった印象があります。
逆にトレーニングに関する話題は加圧トレーニングばっかりでちょっとつまらなかったですね、ネタ切れかなって思っちゃいます^^;
さて、では心不全患者さんはなぜ睡眠時無呼吸を呈することが多いのでしょうか?
心不全に限らず、心疾患患者さんは高率に睡眠時無呼吸を合併します。
睡眠時無呼吸も大きく分けて閉塞性の無呼吸と中枢性の無呼吸に分けられます。
心不全では主に中枢性の無呼吸が注目されており、予後との関連も報告されていることから治療方法の発展が進んでいます。
治療するには当然その原因の理解が必要不可欠です。
私も睡眠時無呼吸の専門家ではないので分かる範囲でしかいえませんが、交感神経の活性化と肺のうっ血の影響が強いように感じます。
中枢性無呼吸としてチェーンストークス呼吸(Cheyne-Stokes respiration:CSR)というものがあります、これはきっとご存知の先生も多いでしょう。
中枢性疾患でも起こりますが、私個人としては心不全でよく見られるという印象があります。
人間は本来は血中の二酸化炭素分圧を鋭敏に感じ取って呼吸を調整しています。
ちょっとでも二酸化炭素が増えたら
息吐けー!!
って指令が出て息を吐いて二酸化炭素濃度を一定に保ちます。
二酸化炭素は基本的に換気に依存しているので、換気を亢進すればすぐに吐き出すことができるのです、この辺は呼吸リハのところでお話したと思います。
しかし、慢性的に低酸素や高炭酸ガスの状態にさらされると、二酸化炭素で調整していたら大変だから(慣れてしまうとも言える)酸素濃度で呼吸をコントロールするようになるんですね。
これは主に呼吸不全の方で言える話です。
一見理にかなっているようにみえるこの適応ですが、実は落とし穴があります。
酸素濃度に頼っているヒトが呼吸不全となり大量の酸素を投与されるとどうなるでしょうか?
おっ?酸素がたくさんきたからもう呼吸やめー!!
って指令が出ちゃいます。
呼吸やめろって、そんなむちゃくちゃな指令を出すんです、そう、呼吸が止まってします。
止まるまでいかなくても著しく呼吸が抑制されてしまうんです。
これがいわゆるCO2ナルコーシスですね。
おっと話がそれましたが、似たようなことが心不全でも起こります。
心不全の人たちは交感神経活性が高まっているので、二酸化炭素に対して鋭敏に反応します。
これは運動負荷試験でいえばVE/Vco2 slopeとかって指標でわかります。
つまり、過剰な換気の応答が起こるわけ。
そうなると、容易に低炭酸ガスになる。
炭酸ガスが下がると呼吸は抑制される。
呼吸が抑制されると低酸素となって今度は過剰な換気が起こる。
これを繰り返すのが心不全患者さんの中枢性の睡眠時無呼吸。
これを肺のうっ血やら循環の遅延とかが修飾してくれるわけだ。
一応、今分かっている心不全の無呼吸の原因はこのメカニズムが主流だと思います。
呼吸不全のくだりは必用なかったかな?笑
個人的にはメカニズムが似てるなって思うんだけど・・・
ちなみに、私は理学療法士なのでここに直接関与しているわけではないです。
でも、心不全の管理、治療としてのASVにすごく魅力を感じるし、理学療法にASVを併用することで効果が高まることは間違いないと思う。
これは機序からして十分に考えうる。今後のさらなるエビデンスの構築に期待です。
では、心不全の無呼吸の原因はわかったけど、リハビリでそれが良くなるの?
って話はまた後日にしたいと思います。
長々と読んで下さりありがとうございました^^