◆本日のテーマ◆
『狭心症・心筋梗塞の発症機転』
今日はいよいよ狭心症の核心に迫っていきます。
狭心症の発症機転には
●器質的狭窄(organic stenosis)
●冠攣縮(spasm)
の2つの機転が働いているとされています。
器質的狭窄とは、その名の通り冠動脈そのものの狭窄です。
動脈硬化が進み冠動脈の内腔が狭くなります。
ニトログリセリンの舌下投与後の造影でも狭窄していると器質的狭窄です。
前回お話したように、心筋は安静時から目一杯の酸素を冠動脈から摂取しています。
ですので、運動したときは血流量を増やして酸素需要を賄う必要があります。
しかし、器質的狭窄があるとどう頑張っても酸素需要を賄いきれず、心筋の虚血を生じます。
冠攣縮は血管が強く収縮して血流の遅延を生じます。
冠攣縮は夜から朝方に多いとされています。
夜間、何もしておらず心筋の酸素需要は増えるはずがないのに狭心症を生じるのはこのためです。
次は心筋梗塞です。
心筋梗塞の80-90%の症例ではアテロームの破裂によって生じます。
アテロームについて少しお話します。
食物より摂取されたコレステロールが代謝され、LDLコレステロールとなります。
LDLは動脈壁に付着します。一方HDLはこの動脈壁についたコレステロールを除去する効果があります。
LDLは血管壁にくっつくだけでは悪さはしませんが、これが酸化されると変性LDLとなります。
すると、マクロファージが食べます。その結果、血管の内腔が狭くなります。
この状態は不安定であり、お粥のように柔らかいので、崩壊しやすい危険な状態です。
崩壊すると、そこに血液凝固する力が働き血栓ができ血管の内腔が閉塞し急性心筋梗塞となります。
このようにして狭心症や心筋梗塞が起こります。
アテロームが原因で狭心症となり、その後に心筋梗塞になる場合もありますが、そうでない場合もあります。
労作狭心症を生じる前にアテロームが破裂するからです。
このような考えから急性冠症候群という考えができたそうです、これに関してはまたお話しますね^^