「劇場版ウルトラマンギンガS 決戦!ウルトラ10勇士!!」公開記念、そのウルトラ10勇士について振り返ろう。

な~んてやってましたが、更新がなかなかできず・・・仕事が忙しいので、どうしても遅くなりがり。ようやくの4人目です。が・・・そう言っている間に、発売が決定しましたね。

「劇場版ウルトラマンギンガS 決戦!ウルトラ10勇士!!」のDVDとBDの発売が!!


いやぁ・・・発売までには10人振り返れると良いんですけど。では、今回のウルトラマンを振り返りましょうか。慈愛の勇者・・・ウルトラマンコスモスです!





ウルトラマンコスモスは、記念すべき円谷英二生誕100周年記念作品でもあります。その最大の特徴は、「基本的にウルトラマンが怪獣を倒さない。」というものです。
これは当時賛否両論でして、ウルトラマンはやっぱり怪獣を倒すべきという意見がありました。ちなみに子供だった私自身は、別に否定はしてませんでした。実際、初代ウルトラマンではヒドラやウーなど、完全に怪獣を倒すウルトラマンがあったわけではありません。それに、前作ウルトラマンガイアでも地球怪獣とガイアやアグルとの関わりを考えれば、自然なことだったと思います。


そのため、ティガより当たり前になっていたウルトラマンのタイプチェンジも、コスモスではスタイルチェンジの意味合いが強いですね。月の優しさを持つ慈愛のルナモードを基本として、太陽の強さを持った邪悪なるものを倒すためのコロナモード。そして後に手に入れる、優しさと強さを兼ね備えた皆既日食を体現した勇気のモードであるエクリプスモード。
これらコスモスのモードの意味は、同時に作品のテーマでもあり、最終回で実を結びます。

ちなみに基本モードであるルナモードは全身が青いということで、全身が青い初の主人公ウルトラマンとなりました。全身が完全に青いウルトラマンの最初は、前作のアグルですね。


そしてコスモスは、全ウルトラ作品でも最多話数及び劇場版が作られた数も最多となります。客演数も近年数を伸ばしてまして、ダイナと並んで必ずオリジナルキャストが演じていることでも有名です。また、コスモスは近年では稀に見る劇場版を重要なポイントとしている作品でもあります。合計3本ありますが、1本目がTVシリーズの前日弾として少年時代の主人公とウルトラマンの出会いを描き(この時の敵はバルタン星人!)、2本目がTVシリーズ及び最初の劇場版の後日談として描かれ、主人公が夢を叶えるも地球に襲い掛かる危機に再びコスモスと共に戦う物語、そして3本目がそれら今までの物語を集約し、逆に主人公の出番を少なくし、その主人公の想いを受けた今までの仲間たちが奮闘し、最後の奇跡に繋がるという物語です。


また、コスモスはとある事件が余計に引き金となって否定的なファンが多くいたりするんですが、その事件とは関係なく、コスモスの基本となるテーマをきちんと一度見てほしいです。とても子供の心が成長する上で大切なことを教えてくれる温かい作品なんです。さて、その他諸々は、毎度おなじみDVDやWikipediaを参照してください。


では、コスモスのベストストーリーですが・・・結構多いんです。特にターニングポイントとなるストーリーは全て傑作ですからね。それこそエクリプスモードに覚醒する時の前後編もいいんですが、あえて・・・ここは劇場版3作品目。「ウルトラマンコスモスVSウルトラマンジャスティス THE FINAL BATTLE」を挙げます。

もう・・・当たり前の選択にも近いんですけどね。この作品はコスモスが主人公ではありますが、あまり出番は多くありません。というのもコスモスは、冒頭で倒されてしまい、コスモスに変身する春野ムサシと共に消滅してしまうんです。

よって、メインとなるのはもう1人のウルトラマンであるウルトラマンジャスティス(彼は前作の映画にも登場していますが、キャラクターが掘り下げられたのは今作)と、ムサシのかつての仲間・・・特に春風コンビを組んでいたフブキ隊員(今作では昇格して隊長)とTVシリーズ後半からムサシのことを想っていたアヤノ隊員(今作では隊員ではありません)ですね。

いずれも宇宙の正義を貫くのか、それとも・・・命を見守る愛を貫くのか・・・が軸となっています。前者はジャスティス(人間として活動している際にはジュリという女性の姿です)が、後者はコスモスが信じているものとも言えます。ジャスティスはコスモスのその姿、そしてフブキから聞かされたムサシの想いや、一部の地球人たちの姿を見て、その正義を貫くべきか迷うことになります。

ムサシ及びコスモスの出番は少ないですが、彼が今まで紡いできた絆やその想いを受け継ぐ者たちによって物語は進行。ついにはジャスティスもその想いを理解し、そしてコスモスとムサシは仲間たちの力と想いを受けて復活!ジャスティスと共に宇宙の絶対正義に挑むことになるんです。そして最後に待ち受けているとびっきりの奇跡・・・


コスモスの劇場版は全て傑作です。これは自身を持って言えるんですが、このコスモスVSジャスティスは、コスモスの完結編と謳っているだけあり、コスモス及びムサシの出番は非常に少ないんですが、その2人の今まで歩いてきた道を受け継ぐ者たちによって、最後に奇跡が起きる。というとても希望溢れる物語になっているんです。

恐らくコスモスは全てのウルトラ作品の中でも、最も「夢」や「奇跡」という言葉が重い意味を持ち、また重要なキーワードになっていた作品だったと思います。実際にこれら及びコスモスの各モードが作品のテーマでもあり、それら全てを心に秘めた者・・・「真の勇者」となる物語。それがウルトラマンコスモスだったんですね。

当時・・・私は小学4~5年生ぐらいでした。少しずつドラマ部分というのを意識し始めてましたが、まだ理解するというところまでには至らず。やっぱり中学3年生ぐらいになって見直したら、心に響きましたね。だからこそウルトラマンへの情熱を失っておらず、現在に至ってます。個人的には、平成三部作とこのコスモス、そしてウルトラマンメビウスが平成作品ではベストになると思います。でもやっぱり・・・平成三部作とコスモスは別格になりますね。


劇場版 ウルトラマンコスモスVSウルトラマンジャスティス THE FINAL BATTLE [.../杉浦太陽,吹石一恵,市瀬秀和

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