第266回 高齢化社会でのがん治療の課題 | [粒子線治療][陽子線治療][菱川良夫] 名誉センター長のこばなし ~がんから学ぶこと~

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一般社団法人 メディポリス医学研究所
メディポリス国際陽子線治療センター 名誉センター長
菱川良夫による講演からの小話。

先日、80代後半の元気なおじいちゃんとテレビ相談を行いました。

いつもと同じように、病名や病状を本人から直接聞きとります。
ここで、どの程度ご自身の病気のこと、おかれている状況を理解しているのかを判断します。

このおじいちゃんは、ご自身のことを本当によく理解されていました。

病状からは手術が可能だったのですが、主治医の先生からは「高齢であること」を理由に手術や化学療法を行わず経過を見ていこうと説明されたそうです。

「平均寿命を過ぎているのだから、もう治療しないで構いませんよね?」と言われたそうです。
凄いことを言う先生が出てきたなと、驚きました。


続いて「どうしたいのですか?」と質問しました。

陽子線治療のことも本を読んでよく知っておられ、自分のような高齢者にも優しい医療だということもご存知でした。
同席している2人のお子様も、ご本人のお気持ちを尊重したいとのことでしたので、キャンサーボードで検討しますとお話ししました。

キャンサーボードの結果、当センターでの治療が可能であると判断したので、連絡をして、センターで治療を受けていただく運びとなりました。


今回のテレビ相談での学びです。

平均寿命が過ぎているのだから、治療はいいでしょうという医師が出てきたこと。
この事は、高齢化社会でのがん治療の課題になりそうです。

私が現時点で思うことは、元気で家族にも大切にされている高齢者の方ほど、できるだけ優しい治療を受けていただきたいということ。


当センターでは、引き続き、優しい治療の代表でもある陽子線治療を使って、幸せな医療を提供してまいります。