第228回 がん治療は集学的治療 | [粒子線治療][陽子線治療][菱川良夫] 名誉センター長のこばなし ~がんから学ぶこと~

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一般社団法人 メディポリス医学研究所
メディポリス国際陽子線治療センター 名誉センター長
菱川良夫による講演からの小話。

一つの病に対して色々な治療方法が出てくると、決まって「どの治療法が最も良いのか」という研究が始まります。がんも例外ではありません。
しかし、私は「がん治療は集学的治療である」と考えています。

即ち、そのがんを専門にしている医師が、患者さんの希望も聞きながら、治療前・治療後の検査なども含めて最良の治療法を集学的治療として考えるということです。
また、医師は自分の専門とする治療分野でなかったとしても、最先端の検査装置や治療装置を学び、自らの集学的治療に応用すべきであると考えています。

陽子線治療に携わり続けていると、「我々は陽子線治療の専門家であるが、各がんの専門家ではない」ということに気がつかされます。

「優れた陽子線治療装置の能力を最大限に発揮し、各がんの専門家が希望する治療を提供すること」こそが、我々の使命であり、難治とされているがんを治療するためには重要であると考えます。

患者さんの利益につながる「価値ある治療」を提供するためには、我々と同時に、各がんの専門家も進化し続けている陽子線治療のことを知っていただき、「自分達が専門とするがん治療にどのように応用できるか」を考えて欲しいと思っています。

そして、陽子線治療の専門家に「このようなことができないだろうか」と提案していただければ、患者さんの利益につながる議論が行えるのではないでしょうか。


医療連携や医療の国際化はものすごい勢いで進んでいます。
インターネットを使えば、指先ひとつで国境を越えて、膨大な情報を交換することができます。

既に専門家同士の医療連携も行われ始めていますが、近い将来、多くの医療機関が情報を共有するのが当たり前の時代となり、患者さんにより良い治療を提供できるようになるでしょう。