復興予算に群がる人々 | シイタケのブログ

復興予算に群がる人々

 東日本大震災の復興予算が、復興に関係ないところに流用されていることが問題になっている。マスコミではその流用の例があれこれ報道されているが、その中でももっともひどい「流用」は、赤旗が最近伝えた「復興予算 大企業にばらまき 野村総研が選考・配分 立地補助金3千億円」という事件であろう。

 この事件、別に秘密裏に行われているわけでもなく、経済産業省のウェブサイトを見れば、「平成23年度第3次補正予算『国内立地推進事業費補助金』の二次公募採択事業が決定しました」という記事が出ているので、だいたいの詳細がわかる。

 経済産業省は、「補助額の約6倍に及ぶ設備投資(約5879億円)の呼び水」「すそ野産業に対し、毎年約1.8兆円の需要創出」などと高らかにうたっているが、このような効果をどのように実証するというのだろうか。そもそも、これを実証する具体的予定があるのだろうか。

  『国内立地推進事業費補助金』の目的はすばらしい。「震災を契機に、産業の空洞化が加速するおそれがあることに鑑み、供給網(サプライチェーン)の中核となる代替が効かない部品・素材分野と我が国の雇用を支える高付加価値の成長分野における生産拠点に対し、国内立地補助金を措置することにより、企業の我が国における立地環境の改善を図りつつ、国内への新たな投資を促進し、雇用を維持・創出することを目的とする」のだそうだ。

 むなしいのは、経産省のウェブサイトでも公表されている補助金交付対象企業の一覧である。海外にも生産拠点を持つような大企業がずらずら並んでいるのである。これらの企業に補助金を与えるだけで、国内にとどまってくれるなどとは誰も考えていないだろう。大企業は補助金をもらうだけもらって、今後いつでも海外生産が得だと考えれば海外へ出る。それだけのことである。

 エコカー補助金にしても、エコポイントにしても、そしてこの国内立地推進にしても、税の無駄な使い方は目に余る。国民全員に何らかの利益があるのならまだよい。しかし実質は、特定の企業に対する補助金ではないか。しかも単なる「甘やかし」であるため、将来のための「投資」にもならない。

 このような税の使われ方が許されていいのか。あまりにも自由裁量が広すぎるのではないか。自治体なら違法な公金支出を住民訴訟で止めることができるが、国の場合どのようなコントロール方法があるのだろうか。そもそも抑止する手段はないのか。

 「お金の出るところに人が群がる」。当たり前ではあるがその現実をまざまざと見せつけられた。

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