幸福実現党の日本国憲法試案
宗教法人「幸福の科学」が母体となっている「幸福実現党」の存在感が増している。存在感が増しているというのは、支持者が増えているというのではなく、街頭演説やポスター、新聞広告、チラシ、テレビニュース等で見聞きする機会が増えてきたからである。幸福実現党の掲げている政策について、ここでとやかく述べるつもりはない。というより、あまり詳しく見ていない。ただ、新興宗教らしく、「北朝鮮が攻めてくるぞ!」と分かりやすい「国難」を演出し、票を集めようとしていることだけは分かる。幸福実現党が先般の東京都議選に進出してきたとき、意外に票が集まるのではないかと心配していたが、どうやら公認候補は全員落選したようである。
幸福実現党の母体である「幸福の科学」の教義については、私はまったく関心がないので見聞きしていない。本がよく売れていい商売だな、と以前から見ているだけである。しかし政治団体を結成して憲法試案まで作ったというのであるから、一応試案だけは読んでみることにした。これが近代憲法の体をなしていないことや、「大統領」の権限が強すぎだろ、というような批判は、すでにインターネットのあちこちで見られるようであるから、私は差し控えることにする。いくらこれまでの人類の英知の結果である近代憲法の理念を無視した新憲法であっても、「これが最高法規の憲法だ」と宣言してしまえば、いわば「言った者勝ち」なのであるから、大川隆法・幸福実現党総裁は聞く耳を持たないであろう。
それよりも幸福実現党の日本国憲法試案で気になるのは、7条、8条で「最高裁」という略語(略称)を使っていることである。「最高裁判所」というフルネームは一度も出てこない。普通、法文ではいきなり略語は使わない。略語を使うとすれば、最初の出現時にフルネームを示し「以下○○(略語)という」と断り書きを入れるのが通例である。それでも、「最高裁判所」を「最高裁」と2字だけ節約するために略語を使うなど、現行の法令ではありえないことである。最高「裁」では単独では意味が通らぬ。国家の最高法規たる憲法に気安く略語を使うとは何事なのか。大川総裁のプロフィールを見ると「東京大学法学部卒業」とある。法学専攻だったのか政治学専攻だったのかは知らないが、大川氏はそもそも現行の日本国憲法の条文にあまり接していないのではなかろうか。
いやしかし、ことによると大川氏は「最高裁判所」ではなくそもそもフルネームを「最高裁」とする考えなのかもしれない。また、憲法試案が現行の憲法より条文がうんと少ないこと(16条!)から考えると、大川氏は憲法も法律もすべて簡素化し、略語を使えるところは憲法といえどもすべて略語で統一する考えなのかもしれない。あるいは、これはあくまで「試案」に過ぎないから、将来、実際に憲法改正に着手するときは、内閣法制局ときちんと文言の精査をするつもりなのかもしれない。
そう考えると、やはり私の略語に関する疑問も、聞く耳をもたれないのかもしれない。
本記事に興味をもって下さった方に、クリック1回お願いします(ブログ人気投票)

幸福実現党の母体である「幸福の科学」の教義については、私はまったく関心がないので見聞きしていない。本がよく売れていい商売だな、と以前から見ているだけである。しかし政治団体を結成して憲法試案まで作ったというのであるから、一応試案だけは読んでみることにした。これが近代憲法の体をなしていないことや、「大統領」の権限が強すぎだろ、というような批判は、すでにインターネットのあちこちで見られるようであるから、私は差し控えることにする。いくらこれまでの人類の英知の結果である近代憲法の理念を無視した新憲法であっても、「これが最高法規の憲法だ」と宣言してしまえば、いわば「言った者勝ち」なのであるから、大川隆法・幸福実現党総裁は聞く耳を持たないであろう。
それよりも幸福実現党の日本国憲法試案で気になるのは、7条、8条で「最高裁」という略語(略称)を使っていることである。「最高裁判所」というフルネームは一度も出てこない。普通、法文ではいきなり略語は使わない。略語を使うとすれば、最初の出現時にフルネームを示し「以下○○(略語)という」と断り書きを入れるのが通例である。それでも、「最高裁判所」を「最高裁」と2字だけ節約するために略語を使うなど、現行の法令ではありえないことである。最高「裁」では単独では意味が通らぬ。国家の最高法規たる憲法に気安く略語を使うとは何事なのか。大川総裁のプロフィールを見ると「東京大学法学部卒業」とある。法学専攻だったのか政治学専攻だったのかは知らないが、大川氏はそもそも現行の日本国憲法の条文にあまり接していないのではなかろうか。
いやしかし、ことによると大川氏は「最高裁判所」ではなくそもそもフルネームを「最高裁」とする考えなのかもしれない。また、憲法試案が現行の憲法より条文がうんと少ないこと(16条!)から考えると、大川氏は憲法も法律もすべて簡素化し、略語を使えるところは憲法といえどもすべて略語で統一する考えなのかもしれない。あるいは、これはあくまで「試案」に過ぎないから、将来、実際に憲法改正に着手するときは、内閣法制局ときちんと文言の精査をするつもりなのかもしれない。
そう考えると、やはり私の略語に関する疑問も、聞く耳をもたれないのかもしれない。
本記事に興味をもって下さった方に、クリック1回お願いします(ブログ人気投票)