景気対策が最大の雇用対策? | シイタケのブログ

景気対策が最大の雇用対策?

 日ごろの政治献金が功を奏して、自民党政権はエコポイントその他諸々の製造業に対する経済支援に熱心である。生活保護のわずかな母子加算を削ってでも製造業へ莫大な支援をするというのだから、政治献金の賄賂性の疑いがますます強くなったといえるであろう。

 自民党政権は、景気がよいときは大企業を儲けさせて労働者には「自己責任」を押し付け、景気が悪くなると国家総力上げて大企業を支援する。小泉政権時代は市場原理主義がはやった時代といわれるが、実はそうではない。富が新たな商売人に少々移ったというだけであり、彼らは勝つときは「自由競争だ」といい、負けるときは国家に助けを求める卑劣な連中である。労働者は好景気のときも賃金を低く抑えられ、かつ労働法制の規制緩和におびえ、不況のときは解雇・賃下げなどもろにその波をかぶり、かつ大企業支援のための重税に苦しむというわけである。企業が儲かっているときになぜもっと課税して不況に備えなかったのか? 企業が人件費を圧縮して生み出した利潤はいったいどこへ消えたのか?

 したがって、自民党系の政治家がよく口にする「景気対策が最大の雇用対策」という言葉は信用してはならない。現政権の行う景気対策はすなわち既存の大企業救済であり、大企業経営者の経営責任免責であり、労働者がおこぼれにあずかることは何もない。企業が潤っても労働者が潤わないことは、数年前までの好景気を見ればわかることである。

 ついこの前まで、「雇用流動化」の名の下に労働法制の規制緩和がはやっていた。その正当化根拠のひとつは、構造改革により衰退産業と新興産業がはっきりするから、労働者を新産業に移行しなければならない、というものであった。彼らのいうところによれば、市場原理によって衰退すべき産業は必然的に衰退するということであろう。だとすれば今の大企業支援政策は誤っているのではないか? 衰退すべき産業は衰退に任せるべきではないのか。不況を乗り切れない企業は市場から撤退してもらおうではないか。……もちろん、私は日本の製造業を壊滅に追い込めといっているのではない。日本は技術立国であるべきだ。政府がなすべきことは、これまで放棄し続けてきた公教育をしっかりやり直して未来の人材を育てることであり、また生活保障を含めた職業訓練をすることであり、さらに労働法制の規制強化と富の再分配により購買力を高めることである。つまり、底力の強化が私は重要だと考える。このような福祉国家像は、憲法の理念にもかなっている。

 「そうか、景気対策が一番の雇用対策か……いつになったら正社員になれるかなあ」と与党政治家の言葉をぼんやり信じていては、いつまでたっても救われない。

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