選択肢のない二大政党時代 | シイタケのブログ

選択肢のない二大政党時代

 鳩山由紀夫氏が民主党代表に選ばれたそうで、世論調査でも麻生太郎首相より鳩山氏のほうがより「首相にふさわしい」という結果が出たようである。この世論調査というものの実態が私にはわからず、毎回首を傾げざるを得ない。ついこの前まで、世論調査において首相にふさわしい政治家の第一位は小泉元首相だったはずだ。いわゆる「格差社会」を築いた小泉元首相が相変わらず人気を集めていることには驚くが、それよりも「麻生か鳩山か」と問われて大勢が「鳩山」と一気に政党支持まで変えてしまうことはさらに驚くべきではないか。「麻生か鳩山か」と質問を二者択一としなければ、やはり小泉氏は一位に輝くのであろうか。いったいどんな人々が世論調査に答えているのか。この世はセレブばっかりか。人々の「政治を見る目」は養われているのであろうか。それとも、世論調査は私の想像もできない優れた「バランス感覚」を反映しているのであろうか。結局「格差社会」といわれても、大半の人々はそこそこの暮らしを維持しているということか。

 鳩山氏も元自民党議員であり、政策方針は現在の自民党の一部の議員と今でもまったく変わりはない。自民党飛出し組議員にありがちなことだが、時と場合によって政策方針を都合のよいようにころころ変える、国民にとってはむしろ危険な人物であると私は見ている。インターネットでは「民主党政権になると中国人と朝鮮人に日本が乗っ取られる」というようなデマがいつものようにお目見えしているが、そんなデマを焦って流す必要はない。何しろ民主党の代表は自民党員と変わりないのだから。

 民主党は「寄り合い所帯」と揶揄されるが、自民党も同じである。ただ「そこそこのポストにありつけそう」という理由でそれぞれ集まっているに過ぎない。したがって、「格差社会」への批判が出れば、自民党からも民主党からもそれぞれ社会福祉や労働問題に詳しい政治家が出てきて、もっともらしい議論をする。社会福祉や労働法制についてこれまで民主党は自民党より優れた対案を出してきたが、それは法律として通りそうもないから民主党幹部が許してきたのであって、本当に民主党政権になったとき、それまでの対案の内容を維持するか、非常に疑わしい。なぜなら、民主党代表が元自民党議員だからだ。

 小沢前代表は結局、土建業者からの献金問題について触れることなく代表を辞めた。なるほど、小沢氏の言うとおり、土建業者からの献金は適法に処理しているのかもしれない。政治資金規正法はザル法であるから、「適法」に処理が可能なのであろう。しかし適法だからといってマスコミが見逃してよいのか。自民党代表も民主党代表も企業献金を受けて政治活動をしているということは、日本の民主主義(国民の選択肢)にとって、大変な問題ではないのか。二大政党のうち、一党は企業献金にまみれた資本家万歳党であってよいものの、もう一党は少なくとも庶民の側に立った労働者代表党であるべきだろう。それが健全な民主主義の形ではないか。鳩山代表になった今でもこの批判は変わらない。鳩山氏の企業献金の実態は私は知らないが、いずれにしても土地や株式の動向で保有資産が変わる富裕層であるには違いなく、結局自民党代表も民主党代表も、労働を提供して賃金を得る労働者の代弁者とはとてもなり得ないのである。これでは真の二大政党時代とはいえない。より多額の企業献金を得ようと争って突き進む最悪の二大政党状態である。民主党の中には労働組合の支援を受けた元社会党(民社党)議員もいるかもしれないが、もはや力のない骨抜き状態となっている。

 今の日本は、二大政党のどちらを選択しても富裕層向けの政策をとり続ける悲劇の民主主義社会である。世論調査のように、国民がそれでよしとしているのであればそれもしかたがないことだろう。しかし私は国民の大きな声として、「厚い福祉社会」を望む声が世の中に潜在していると信じたい。言論の力でより民主プロセスが透明化され、庶民(労働者)の声が大きな勢力になることを期待する。

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