労働契約法の修正箇所の検討6 | シイタケのブログ

労働契約法の修正箇所の検討6

【原案】(出向)第十四条
1 使用者が労働者に出向を命ずることができる場合において、当該出向の命令が、その必要性、対象労働者の選定に係る事情その他の事情に照らして、その権利を濫用したものと認められる場合には、当該命令は、無効とする。
2 前項の「出向」とは、使用者が、その使用する労働者との間の労働契約に基づく関係を継続すること、第三者が当該労働者を使用すること及び当該第三者が当該労働者に対して負うこととなる義務の範囲について定める契約(以下この項において「出向契約」という。)を第三者との間で締結し、労働者が、当該出向契約に基づき、当該使用者との間の労働契約に基づく関係を継続しつつ、当該第三者との間の労働契約に基づく関係の下に、当該第三者に使用されて労働に従事することをいう。

【連合の見解】第十四条(出向)では、「当該第三者との間の労働契約に基づく関係の下に」となっているが、法案要綱では、在籍型出向の定義規定であるにもかかわらず、この記述では、従来の「出向」概念では認めてこなかった、業としての出向を含むものとなる。

【修正案】第十四条第二項を削る。

【私のコメント】この点についても日本労働弁護団の見解のほうが分かりやすい。

(引用ここから)
 契約法案14条2項は出向の定義規定であるが、要するに、「労働者が、出向契約(出向元と出向先)に基づき、使用者(出向元)との間の労働契約に基づく関係を継続しつつ、第三者(出向先)との間の労働契約に基づく関係の下に、第三者(出向先)に使用されて労働に従事すること」であるとする。
 契約法の規定でありながら、この定義に当該労働者個人の合意――第三者(出向先)との間の労働契約の成立――については何ら触れられていない。法案は、「出向を命ずることができる場合」(14条1項)に第三者との労働契約が成立するとするのであろうが、これでは、規定を置く意義はほとんどないといわざるをえない。いかなる場合に(いかなる要件を満たせば)「出向を命ずることができる」のか、具体的に規定すべきである。
 また、かかる定義では、派遣規制の潜脱として利用されることが懸念される。労働者の「レンタル」を合法化、促進しないよう、第三者(出向先)の労働契約当事者としての責務を明記するなど十分に配慮した規定が求められる。
(引用ここまで)

 この件に関しては、問題指摘の通りであろう。出向の定義に関しては派遣規制の免脱が生じないよう厳格に再定義されるまで、棚上げということである。

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