労働契約法の修正箇所の検討1
先に書いたとおり、労働契約法は与野党合意で修正が施されて成立したのだが、修正案について、それを読む限りでは、ひとつひとつの修正にどのような意味があるのか、私にとって読み取ることは難しかった。ところが、日本労働弁護団による「労働契約法案及び労働基準法改正法案に対する見解」、あるいは連合事務局長談話「『労働契約法案』及び『労働基準法の一部を改正する法律案』の閣議決定にあたっての談話」を読んで、ああそういうことだったのか、と納得した。とりわけ、今回の修正は、連合の出した談話の主張にほぼ沿うものだったようだ。これで民主党が与党と修正合意した事情もよく分かる。条数ごとにみていくと…
【原案】(目的)第一条 この法律は、労働者及び使用者の自主的な交渉の下で、労働契約が合意により成立し、又は変更されるという合意の原則及び労働契約と就業規則との関係等を定めることにより、合理的な労働条件の決定又は変更が円滑に行われるようにすることを通じて、労働者の保護を図りつつ、個別の労働関係の安定に資することを目的とする。
【連合の見解】第一条(目的)では、「労働契約と就業規則との関係等を定める」となっているが、労働政策審議会労働条件分科会による法案要綱では、労働契約と就業規則との関係を定めたものとしていない。
【修正案】第一条中「及び労働契約と就業規則との関係等」を「その他労働契約に関する基本的事項」に改める。
【私のコメント】「労働契約」は使用者と労働者が対等の立場で合意に基づいて締結するもの、これに対し、「就業規則」は使用者が一方的に定めるもの…したがって、労働契約と就業規則を並べて規定するのは法原則からみてけしからん、ということだろうか? この文言の修正だけではあまり実際的な効果はないような気もするが…。あくまで「関係」といっているだけなので。「関係」という意味では、労働契約法案12条は「(就業規則違反の労働契約)就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については、無効とする。この場合において、無効となった部分は、就業規則で定める基準による。」としており、これはすでに労働基準法93条に昔からあった規定を労働契約法に移してきたものである。連合も当然この規定には噛み付いていない。これも広い意味では「労働契約と就業規則」の関係を定めているといえるから、この「関係」という言葉について必要以上に敏感になる必要もないのではないかという気もするのだが…?
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【原案】(目的)第一条 この法律は、労働者及び使用者の自主的な交渉の下で、労働契約が合意により成立し、又は変更されるという合意の原則及び労働契約と就業規則との関係等を定めることにより、合理的な労働条件の決定又は変更が円滑に行われるようにすることを通じて、労働者の保護を図りつつ、個別の労働関係の安定に資することを目的とする。
【連合の見解】第一条(目的)では、「労働契約と就業規則との関係等を定める」となっているが、労働政策審議会労働条件分科会による法案要綱では、労働契約と就業規則との関係を定めたものとしていない。
【修正案】第一条中「及び労働契約と就業規則との関係等」を「その他労働契約に関する基本的事項」に改める。
【私のコメント】「労働契約」は使用者と労働者が対等の立場で合意に基づいて締結するもの、これに対し、「就業規則」は使用者が一方的に定めるもの…したがって、労働契約と就業規則を並べて規定するのは法原則からみてけしからん、ということだろうか? この文言の修正だけではあまり実際的な効果はないような気もするが…。あくまで「関係」といっているだけなので。「関係」という意味では、労働契約法案12条は「(就業規則違反の労働契約)就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については、無効とする。この場合において、無効となった部分は、就業規則で定める基準による。」としており、これはすでに労働基準法93条に昔からあった規定を労働契約法に移してきたものである。連合も当然この規定には噛み付いていない。これも広い意味では「労働契約と就業規則」の関係を定めているといえるから、この「関係」という言葉について必要以上に敏感になる必要もないのではないかという気もするのだが…?
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