Koji Ohata , Tadashi Yasui , Tadao Tsuboyama , Noriaki Ichihashi :Effects of an ankle-foot orthosis with oil damper on muscle activity in adults after stroke.Gait & Posture 33 (2011) 102–107  

 

当院で使用しているパシフィックサプライ社製Gait Judge Systemが国際誌に載っていたのでOut putしておきます。それもGait & Postureなので確かですね。

 

これは間違いなく臨床家として確かなデバイスである根拠になります!

 

【Measurement procedure 】(かなり細かいですが・・・)

EMG測定は、TeleMyoシステム(Noraxon Inc.、USA)を用いて1500Hzで行った。 表面筋電図は主な足関節背屈・底屈筋であるTA,GAS,SOLの下肢筋の筋腹上に、バイポーラ銀 - 塩化銀使い捨て?表面電極を配置した(ストローク群の麻痺肢と健常群の右下腿)。
 TAの電極配置は、脛骨外側1-2cmの線上で1/3の位置とした。 GASの電極配置は、腓骨頭と踵骨間の近位1/3の交点に配置した。 SOLの電極配置は、大腿骨の内側顆と内果間の線上に1/2〜2/3の位置に配置した。歩行周期を記録するために、2つのフットスイッチをそれぞれ第1中足骨頭および麻痺側の踵に配置した。
AFO-OD(油圧式)を用いた歩行中の足関節底屈制動トルク(PFRT)を測定するために、ロードセルをオイルダンパーユニットの油圧シリンダの上に挿入した。油圧シリンダが抵抗力を発生すると、油圧シリンダが反力としてロードセルを押す。したがって、反力の測定は、油圧によるPFRTを反映していた。 AFO-ODを使った足関節角度は、関節に取り付けられた電位差計で同時にモニタリングした。Fig1 Cは、健常群における歩行周期中の典型的な変化を示す。足関節角度が0°を超え底屈したときに油圧抵抗が発生した。したがって、PFRTは、荷重応答期(LRP)および前遊脚期(PSw)の間に2つのピークを示した。検証のため、AFO-PS(底屈制限)を使った足関節角度でも電位差計を用いて同時にモニターした。
各被験者における10歩行周期のデータからEMGパラメータ、底屈トルク(ロードセル)および足関節角度(電位差計)から取得した。歩行周期時間は、歩行周期のパーセンテージ(%GC)として正規化した。 EMG記録は、16〜500Hzの間でバンドパスフィルタを行った。全波整流は、50ms間隔で二乗平均平滑化アルゴリズム?を使用して実行された。 LRP中の筋活動の変化を測定するために、0%GCから10%GCまでのEMG振幅のピークは20%GC〜100%GCの最大値を用いて正規化された。
ロードセルと電位差計は、EMGとフットスイッチを備えたTeleMyoのシステムと同期されていた。 EMGは1500Hzでサンプリングされ、20Hzのローパスフィルタを行った。PFRTピークが得られ、足関節角度の変化は初期接地からLRP中の足関節底屈ピークまで計算された。背屈角度は正の値で表した。
脳卒中患者群では、これらの測定を2週間後に繰り返し、試験 - 再検査の信頼性を決定した。脳卒中群の11人のうち10人は2回目の測定に参加した。 1人の参加者は健康上の理由から不参加となった。 AFO-ODおよびAFO-PSともに、初期接地からの足関節関節角度の変化に対するICC(1、k)は0.89であり、LRP中でのAFO-ODのPFRTピークに対するICC(1、k)は0.95であった。

 

 

【Participants】

脳卒中の成人患者は、AFO-ODユーザーリスト(川村義肢株式会社)から募集された。13人の脳卒中患者(全て男性)は、少なくとも1ヶ月間AFO-ODで歩行していた。取り込み基準は(1)6ヶ月以上経過した初発脳卒中患者(2)家族支援を受けながら自宅で自立生活している(3)短下肢装具および/またはT字杖で自立歩行可能 (5)整形外科疾患による歩行中の痛みなし、(6)心臓病による活動の制限なし(7)安静時心拍数<120拍/分、収縮期血圧120mmHg (8)認知障害による課題理解が困難ではない(9)歩行周期において中間位を超えた背屈を制限するような過度な拘縮がないこととした。健常群は、年齢が一致した13人の健康な男性で構成され、正常な範囲での関節運動および筋力を示し、明らかな歩行異常はなかった。
健常群およびストローク群では、それぞれ2人の参加者からのデータを除外した。それぞれ靴とアーチファクトの影響で除外された。ストローク群では、測定手順の誤りおよび足関節背屈制限により除外した。
ストローク群の参加者の身体機能は、BRS・modified Rankin Scale・mAS・ハンドヘルドダイナモメーター(足首背屈筋および足底屈筋の等尺性筋力)で測定した。

 

 

【Statistical analysis】

各群での3条件(AFO-OD、AFO-PSおよび装具なし)の歩行速度を比較するために、多重比較法(Bonferroni)を使用した。 LRP中のPFRTピークおよび足関節角度の変化は、Mann-Whitney U検定を用いて各群間で比較した。 LRP中のEMG振幅は、各群間でWilcoxon符号 - 順位検定を用いて比較した。 PFRTピークに対するAFO-ODの重要性を決定するために、AFO-OD使用によるPFRTピークと歩行速度との関係およびAFO-PS使用とAFO-OD使用の比較によるEMG振幅のパーセントは体重で調整された部分相関係数により決定された。 統計的有意水準はp <0.05に設定した。

 

【Result】

AFO-PSおよびAFO-ODの両方が歩行速度を改善した(p = 0.012、0.007)。

 

AFO-ODを用いた場合、初期接地後の足関節角度は両群で有意差がなかった。

またAFO-PS使用条件で足関節角度は有意差を認めた(p = 0.033)。特にストローク群は、初期接地後に背屈を示した。
健常者群では、各下肢筋のEMG振幅に有意な装具条件間で有意差はなかった。しかし、ストローク群では、GAS筋活動はLRP中にAFO-ODがAFO-PSと比較し有意に低かった(p = 0.041)。

AFO-ODとAFO-PSの間でのEMG振幅差(パーセントの減少)は、LRP中のピークPFRTと有意に相関していた。

 

 

【Discussion】

AFO-ODで達成された滑らかな足底運動は、伸展反射によって引き起こされる過度の活動を減少させる可能性がある。

Limitationに関して、本研究では膝または他関節の運動学的分析に欠けており、AFO-ODがこれらのパラメータに影響を与えるかどうかは分かっていない。